家庭用品の危険シリーズ ■ドライクリーニング/洗面所
ドライクリーニングした衣類で化学やけどする恐れが
溶剤が完全に乾いていない状態で手許に戻ってきたため
洗濯のイメージ
■衣服が戻って1年が経っても肌が赤く腫れたり水ぶくれも
衣服の油汚れはなかなか落とすことができないので、水に代わって有機溶剤を使って洗い流してしまうのが「ドライクリーニング」です。クリーニング店から戻ってきた衣服を着たら、肌が痒くなったり、ピリピリと痛む、場合によっては赤く腫れたり水ぶくれになる方がいます。ドライクリーニングに使われる有機溶剤(石油系溶剤)による、“化学やけど”です。
人によっては、クリーニング店から戻ってから半年・1年後に着た場合でも、症状を起こす人がいます。クリーニング後にきちんと乾燥が行われずに、石油系溶剤が衣服に残っているためです。長く置いても、有機溶剤は簡単には消えないのです。残念ながら、下記の「危険への対策」のような受け身の方法しかないようです。
有機溶剤には、塩素系合成溶剤・フッ素系溶剤・石油系溶剤があり、石油系溶剤がもっともよく使われています。前者2つはオゾン層を破壊することが分かり、塩素系溶剤にはパークロロエチレンが使われているものに代わりました。そのためドライクリーニング工場では、大問題を起こしています。
パークロロエチレンを使った工場の女性従業員に、流産が多い調査結果が出ています。パークロロエチレンは脳に影響を与え、結果的に流産を引き起こす恐れがあると指摘されているからです。発ガン性や自然環境にも悪影響があるので、世界的に禁止・規制の方向に動いています。
■■危険への対策■■
「即日仕上げ」などスピードクリーニングをうたった店からは、溶剤が乾いていない状態で衣服が
戻って来る可能性があります。こうした店は避けて、信頼できるクリーニング店を探しましょう。
価格が高くなっても、クリーニング店にはウェットクリーニングを依頼しましょう。どこの店でも、扱
っているとは限りません。
※ウェットクリーニングとは、ドライクリーニングすべき衣類(手洗いX(NG)マーク)を水洗浄する方法
です。
形状記憶シャツはホルムアルデヒドが使われている