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福山・吹石結婚に対し菅長官が一般女性へ発言「沢山産んで国家貢献を」に批判殺到/少数派

2015年10月01日 | 社会の弱者・人権
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福山・吹石結婚に対し菅長官が一般女性へ発言「沢山産んで国家貢献を」に批判殺到

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菅官房長官がフジテレビの番組で、歌手・俳優の福山雅治さんと女優・吹石一恵さんの結婚に関連して、「(彼等の)結婚を機に、(全国の)ママさん達が子供を産みたいという形で、『国家に貢献』してくれればいいなと思う」「たくさん産んでください」と発言したことが、全国で批判、物議を呼んでいます。政府高官の立場にある政治家が発言することに、非常に問題性を抱えています。全国のママ達や女性を始め、弁護士・評論家、団体・革新政党などが、「お国のために女性は子供を産むのではない」「国家に貢献できない女性は価値がないと言うのか」と憤り、猛反発しています。菅官房長官は、こうしたことに思いを巡らせず発言したことに、重い責任を感じるべきです。

4つの問題点があります。まず身体的や経済的に、結婚できない女性が多くいることです。たとえ結婚できても、病気や生まれつき子供が産めない・産まれない女性もかなりいます。投稿者の親戚にもおり、気の毒なくらい辛い思いをしているのです。子供を産めない女性は、国にとって「価値がない」と言っているに等しいのです。2つめが、日本は世界のすう勢からかなり遅れていますが、それでも結婚・出産は個人の自由と人権の1つとして、女性達が考えるようになってきました。結婚しない選択、出産しない選択も認められる時代になったのです。結婚→出産だけの1パターンが、女性自身・男性側として決まり切った「固定的な価値観」ではないのです。

3つめは、国家のために子供を産んで貢献をという発想は、「国家あっての国民」といった戦前の押し付けられた考え方です。戦前でさえ「国民の幸せのために国家がある」と、まともに考えた人がいましたが、戦後70年も経つのに国家上層部が戦時中の古臭い発想では困ったものです。戦前の『産めよ殖やせよ』のスローガンと、趣旨は変わりません。安倍首相の“新3本の矢” 『一億総活躍社会』も、戦前の『一億総動員』を言い換えただけです。2007年、最初の安倍内閣の時も、柳沢厚生労働大臣が「女性は子供を産む機械」と発言し、国民から厳しい反発を受け国会が混乱しました。安倍内閣全体が戦前回帰を望むことにより、懲りもせず閣内から安易な発言が続くのです。

4つめが、そもそも社会保障費を切り、派遣社員の増大政策に、職場は極めて厳しい状態、かつ長時間労働・低賃金が横行しています。これでは結婚したくても、将来の生活を考えたら、そう容易く結婚に踏み切れません。経済第一と言いながら、国民に眼を向けず経済団体や大企業に媚びを売っていたら、少しも労働者の待遇は良くなりません。女性の活躍や子育て支援は、言葉倒れです。安心して子供を預けられる、女性の低賃金の解消と労働条件の改善、企業へのマタハラ監視など、こういう諸策が整ってこそ「出生率」が上がるのです。子育て世代を取り巻く環境を改善しない限り、官房長官の言葉で変わるようなものではありません。女性や国民を、バカにしています。

首相は“戦争参加へのレッテル貼り”をするなと怒っていますが、やっていることが戦争法案を含め全て、「戦前に辿った道」です。この法案を巡って、全国でママ達が必死で叫びました。今回の発言で、さらにママと女性達が動き始めています。日本婦人団体連合会、新日本婦人の会、安保関連法に反対するママの会など、法案に反対し全国で立ち上がった主婦の組織です。「国家の下請機関として、子供を産み育てているのではない」「安倍内閣のために産めよ殖やせよかよ、ママ達をなめるな!」と怒りをあらわにしています。女性の人権に関わる基本的なことを理解しない人物は失格であると、辞任・罷免を求めています。ツイッターでも、女性や男性も怒りがおさまりません。

Ntopkeiji

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