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松尾貴史コラム◇中村哲医師の悲報に対し安倍政権の何と冷ややかな反応/少数派

2019年12月17日 | 東アジア・海外の知識
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/東アジア・海外の知識
Part5 ヨーロッパ・中東・その他海外
松尾貴史コラム◇中村哲医師の悲報に対し安倍政権の何と冷ややかな反応

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■日本は自衛隊を海外派遣せずとも中村氏のように平和貢献・現地貢献できる
NGOペシャワール会・現地アフガニスタン代表、医療や灌漑事業にも尽くした中村哲氏が、現地で凶弾に撃たれ亡くなりました。2019年12月4日でした。松尾貴史コラムの本文にあるように、現地では大統領が自ら棺を担ぐ場面が、日本でもニュースで流れました。現地や世界の評価に比べ、日本ではご存じない方も多く、とりわけ安倍政権の「冷たさ」 「差別」は尋常ではありません。日本は米国に追随し自衛隊を海外派遣(事実上の派兵)せずとも、中村氏のように平和貢献・現地貢献できるのです。安倍首相が、世界中に挑戦的なメッセージを発信したことによって何人もの日本人が殺され、今後も狙われるでしょう。安倍政権は、中村氏の死を教訓として自衛隊派遣をやめるべきです。

毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムから抜粋した記事をご紹介します。松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*タイトル付け、文章の省略化、補足は投稿者によるものです。

 ↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム

■安倍首相はイスラム国に「指一本触れさせない」と大見えを切ったことがテロの標的に
アフガニスタンで、長年にわたってボランティア活動で支援を続けてこられた医師の中村哲さんの訃報に接して、アフガニスタンの人々と多くの日本人がその死を悼んだ。中村さんの活動は、アフガニスタンの国葬として評価されるほどの価値あるものだった。ガニ大統領が自らひつぎを担ぐという最上級の尊ばれ方だったと聞く。現地の航空会社は、中村さんの肖像画を尾翼に掲げた写真を、「いつまでもあなたの貢献に恩義を感じることでしょう」とネットに投稿した。さいたまスーパーアリーナで来日したU2のコンサートが開かれ、ボーカルのボノさんが「この会場を大聖堂に変えよう。携帯をキャンドルに変えよう」 「偉大な中村医師を追悼しよう」と語り、何度も「テツ・ナカムラ」とつぶやいていたという。

私たちの想像以上に、彼の働きは国際的に大きな評価を受けていたのだ。さて、中村さんの亡がらが(投稿者補足:12月)8日午後5時半ごろ、成田空港に到着した時、安倍晋三氏はおろか、閣僚は誰一人出迎えることがなく、鈴木馨佑外務副大臣が立ち会った。何とも日本政府の中村さんに対する評価の差を感じずにはいられない。その日の首相動向を見ると、午前中<公務:省略>~新潟から東京に戻り、午後3時過ぎに、私邸着、来客なし、だった。もちろん、安倍氏が出迎えても故人に対する嫌がらせにしかならないかもしれないが。

生前の中村さんは、「憲法9条があったから、日本人だから命が救われたという経験を何度もした」と語っていた。2001年に、衆議院のテロ対策特別委員会に参考人として出席した際は、「自衛隊派遣は侵略軍と受け取られて対日感情を一挙に悪化させる。有害無益だ」と意見を述べ、自民党議員から卑劣なヤジが飛んだという。中村さんは「9条が抑止力になっている」と語っていたが、与党が解釈改憲で集団的自衛権を認めるという愚挙に出て、安倍氏が過激派組織「イスラム国(IS)」に対して挑戦的なメッセージを世界中に発信し、「日本人には指一本触れさせない」と大見えを切ったが、日本人がテロルの標的になる事態に進んでしまった。

■国民栄誉賞「嵐」受賞を模索しても中村さんには見向きもしない愚かさ
世界中に何十兆円もばらまけど、中村さんの活動にわずかな支援でもした形跡はない。中村さんは安倍政権について、「こんなバカな政権はない。『憲法に従う義務はあるが、政権に従う義務はない』と考える」とも語っていた。この欄でも再三書いているように、安倍政権イコール日本ではない。安倍氏に異を唱えると反日であるかのように騒ぐ人たちがいるけれども、安倍氏自身が日本を貶(おとし)める元凶だと感じる。そんな安倍氏は、野球選手(同:イチロー氏)に国民栄誉賞を打診するも4たび辞退され、アイドルグループ(同:嵐?)に贈呈する意向を持ち始めたと聞く。この賞が、どれほどの意義を持つかの評価基準は判然としないけれども、その通りの性質であるならば、今真っ先に受賞にふさわしい対象として挙がるのが中村さんではないだろうか。これとて、本人にはご迷惑な話かもしれないけれど。

上皇・上皇后両陛下は、中村さんの遺族に弔意を伝えられた。中村さんとは15年にわたる親交を持っておられたそうだが、両陛下に比べて総理大臣の処し方は途方に暮れるばかりだ。ニュース番組でキャスターの金平茂紀さんが、「この国の愚かな為政者とは次元の違う、誇り高い生き方を貫いた中村さんのご冥福を心からお祈り申し上げます」とコメントした。辛辣(しんらつ)ではあるけれども、その為政者氏には糠(ぬか)に釘(くぎ)だろう。あろうことか、自衛隊の中東派遣が今月(同:12月)20日に、国会の議論も無しで正式決定される見込みだという。

Ntopkeiji

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