お前もか・・・

昨日は，久々に怒り心頭・怒髪天で，荒れ狂ってしまった・・・。
こんなに血が昇ったのは83年の日本シリーズ６，７戦と，85年のバックスクリーン３連発，それに90年の日本シリーズ以来だ・・・。
掛矢かなんかで手当たり次第ものを破壊しまくりたくなった。
相方には，それ以上暴れると愛想を尽かすとまで言われて，やっとおとなしくした・・・。
スポーツ記事を一切シャットアウトしたことは言うまでもない・・・。

最近「赤福」という言葉を耳にした。
職場だったか，家でだったか覚えていないが，折り箱の感触とこし餡の乗った餅の食感をたちどころに思い出した。
確か，同じ伊勢名物で「御福」というのもあったし，「桃太郎電鉄」では「伊勢のふくふく餅」となっていた筈だ。

でもって，遅まきながらつい先刻，「赤福」のことを知った。
「白い恋人」に続き，「赤福」よお前もか・・・，と脱力する。
急いでサイトへ飛んでみたが，お詫びの文が載っていただけで閉鎖同然だった・・・。

「名物に旨いもの無し」と言われるが，これは決して当たっていないと思う。
我が国は世界に冠たる食文化を誇りうる国であるから，東西南北を問わず美味しい食べ物には事欠かないし，各地方には必ず旨いものが存在する。
我が県だって和菓子に限定しても旨い饅頭には事欠かないし，全国規模でのヒット商品には「萩の月」なるものもある(スポンジの中にカスタードクリームが入っているので，和菓子とは認め難いが・・・)
創業以来300年の伝統を誇る「赤福」を最後に食したのは随分前だが，まったりとした餡と文字通りふっくらした餅の絶妙なハーモニーに舌鼓を鳴らした。
徒に洋風に迎合することなく，創業以来の味と伝統を頑なに守り続けるその姿勢にずっと共感を覚え，ファンであったのに・・・。

不二家や「白い恋人」は洋菓子なので，個人的には周囲が騒ぐほどのことも無かったのだが，今回は違う。
伝統を誇る地場産品として，そして一生に一度はお伊勢参りの土産物として，食文化の一翼を担っていた「赤福」の信用失墜は大きい。
何よりも，上層部のお莫迦なやりくちで最大の迷惑を蒙ったのは，一般の社員とその家族，そして取引先だろう。

夕食後の食卓にお菓子が並ぶ(否，我が家は並ぶほど無いので「載る」だ・・・)のは，家族の団欒の時だろう。
お菓子があると，何となく心楽しくなるものだ。
渋いお茶ちゃがあると尚更言うこと無い。
そうした楽しみにも何か水を差された感がある・・・。
頼むから，賞味期限の誤魔化しや原材料の捏造等，もういい加減にしてくれないだろうか・・・。
仕方ないから，もう一方の雄である「御福」を食してみようか・・・。