koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

ベストセラー

2007年10月20日 19時59分31秒 | 車&モータースポーツ

発売以来6年間売れ続けた21世紀のベストセラー車,それがHONDA Fitである。
熱しやすく冷めやすい-つまり飽きっぽい日本人をここまで惹き付けた車が果たして過去にあっただろうか・・・。


これは多分殆どのHONDA車に言えることと思うが,とにかくコックピットに収まった時の第一印象が極めて良い。
インパネのデザインが抜群であることがその最大の理由と思う。
とにかく質感が高い・・・と思わせる演出が抜群である。
少ない予算で精一杯格好良く見せる技術は,おそらくHONDAが一番であろう。


4年程前,相方の車を換えるためコンパクトカーを何種か見に行った。
TOYOTAだとVitz,Ist,bb,Raum。
日産だとマーチにcube(以上2社はすべて共通モノコック)。
HONDAはFit。
三菱はCOLT。
MAZDAがデミオである。
Vitzは初代が断末魔状態であったが,マーチよりも質感は高いと感じたし,cubeとbbの比較も同様。
結局,消去法で残ったのが,COLT,Fit,istだった。
居住空間の快適さと質感ではfit。
堅実な造りと価格,ボディーのカラーバリエーションはCOLT。
そして,内装と出力ではist,という結論に達し,迷った結果,istにしたのだが,はっきり言ってHONDAというメーカーが好きではない私としても迷う選択肢だった。


以前も述べたことがあるが,HONDAというメーカーは,イメージ作りが極めて上手い。
80年代はF1のHONDA,若者のHONDA,スポーツカーのHONDAというイメージをうまく作り上げたし,逆にスポーツクーペが軒並み姿を消した今世紀に入ってからは, コンパクトカーのHONDA,最も売れている(=品質が良い)HONDAというイメージを固着させることに成功した(こうした「イメージ戦略」に日本人が極めて弱いことを熟知しているのだろう)。


Fitという車を,というかHONDAというメーカーをよく表したエピソードがある。
発売された2001年,私の目の前であったことだ。


「これ,今売れてるFitじゃない?。良く手に入ったね。だって納車まで7ヶ月かかるって言われて,買うのどうしようかと思ったんだから・・・」
「え,そんなにかかるって言われたの?」
「そうだよ。それぐらい売れてて,生産追いつかないんだから」


生産が需要に追いつかなかったのは事実であるし,納期が半年を超えたのも事実である(展示車まで無くなった)。
ただ,生産が追いつかなかったのは勿論売れに売れたということもあるが,それ以上に他社に比べてHONDAの生産ラインが小さかったことが最大の理由と考えられる。
アコードやシビックといったかつての主力車種のラインを切り替えてまでFitを増産させたのはこの時期である。
そうした生産ラインが小規模であることまで,「売れている=品質がよい」という良いイメージに変換させたことに正直言って驚いたものだ。


このFitが発売後6年を経て,遂にフルモデルチェンジした(こちら参照)。
1.3リットルで100馬力を誇る新型エンジンにトルクコンバーターと無段変速機を組み合わせることで低燃費を確保し,ホイールベースを延ばしたという。
形は完全に売れた従来モデルのキープコンセプトだが,今年最大の話題となる車であることは間違いない。
飽きやすい日本人にどう訴えていくか,見ものである。
はっきり言ってコンパクトカーに興味は無いが,市場を左右する機種の登場に注目していきたい。


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