有機化学にっき

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JACS 2006, 128, 2786

2006-03-25 08:37:26 | 新着論文
Asymmetric Catalytic Synthesis of P-Stereogenic Phosphines via a Nucleophilic Ruthenium Phosphido Complex

Ru錯体、アルコキシドの組み合わせで触媒的にRu-phosphido錯体を発生。アルキルハライドへの置換反応。不斉錯体を用いて不斉ホスフィンを調整。

E+ではなくてNu-を活性化させるというコンセプトとのこと。塩基の選択という触媒化は非常に面白かったです。一方ではHP(Me)Phで反応を行っているけれども、置換基が変わると一般性はなくなるだろうなと思ったり。反応時間も60hというのは微妙。
末端アルキンやシリルの活性化はよく見るけどなぁと思った次第。ホスフィンのPHなんてそこまで活性化しづらい水素でもなかろうに。二重活性化などの概念がかなり前から実践されていることを考えるとイントロとして打ち出しすぎな気がしました。

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