有機化学にっき

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JACS ASAP

2005-05-18 23:31:50 | 新着論文
Use of Tunable Ligands Allows for Intermolecular Pd-catalyzed C-O bond Formation

BuchwaldのPd触媒を用いた芳香族エーテル化です。タイトルにintermoecularとついていますが・・・intraに関してはJACS 2001,123,12202で成功しています。分子間ではかなりの困難がともなうようで、これまでのかさだかい配位子では基質に制限があったようですが、今回はより高い一般性とアリルアルコールまで成功させたようです。このグループは一基質につき一反応条件といった細かい検討がよくみられましたが、今回の報告では最後に表として一級アルコール 二級アルコール、芳香族ハライドの組み合わせごとにどの配位子を使うのがよいかまとめてあります。溶媒としてトリブチルアミンを用いています。塩基のスクリーニングでよい結果を得たので・・・という流れだと思いますが、柔軟な反応最適化をしています。エーテル系溶媒を使うときはTHF, Et2O, HMPA+THF, DMPU+THF, dioxane, DME,2-MeTHFを僕はスクリーニングしますが、固定観念に凝り固まってはいけないなと思わされました。
Buchwaldのグループでは配位子探索ではコンビの手法を使っていて、そこの部分は決して出していないという噂をききましたが本当でしょうか?Buchwaldのペーパーはなぜ、この条件だといいのか?という点がいつも疑問です。

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