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水神少女あいりん(15)

2011-12-27 | 水神少女あいりん
学校の授業が終わったチサトとマイが、家に帰ってきました。
家の中は、妙に静かでした。

するとマイがテーブルの上で見つけたという置き手紙を持ってきて、チサトに見せました。
『サガサナイデクダサイ』
チサトは、すぐに愛理の書いたものだとわかりました。

『イ』の字が左右、反転していたから?
そうではありません。
朝、愛理にちょっと強く言い過ぎたかな?
と、チサトなりにずっと気にしていたのです。

なんか変な臭いしない?
マイに言われ、チサトは慌てて二階へと上がっていきました。
マイも後からついてきました。

二人は自分の部屋のドアを開け、しばらく立ちつくしていました。
水浸しの床。
黒い物体となった、タンス。

マイは泣きながらタンスに駆け寄り、中にまだ使えるものはないか調べ始めました。
チサトは、ちょっとでも愛理に同情したことが悔しくなって、怒りで震えていました。


その頃愛理は、いかがわしい本やアダルトグッズを販売しているお店の前に置いてある、無料の求人誌を立ち読みしていました。

その求人誌ももちろん、いかがわしいものでした。
『コンパニオン』『キャスト』『なんちゃらレディ』募集とありましたが、具体的な仕事内容は書かれていませんでした。

しかし愛理にとって『高時給』『住み込み可』とたくさん書いてある、その求人誌は魅力でした。
まだまだ人間界に慣れていない愛理にとっては、いかがわしい仕事であるということも想像できませんでした。

店の親父は、かれこれ2時間くらい店の前で立ち読みを続ける愛理を注意したかったのですが、勇気が出ませんでした。
「き、君のような若い娘が働けるようなところは載ってないよ」
小声で練習を重ねますが、店の親父はとてもシャイだったのです。
でもどうにかして言わないと、他の客も愛理に遠慮して入ってこないので、商売になりません。

どんな仕事内容なのかわかるのが一つもないじゃない!
でも、応募だけはしてみようかな

愛理の決心は、堅いようでした。


一方その頃、木宇戸家では。

チサトは
今度愛理の奴、見かけたらただじゃおかない
と思いながら、濡れた床を一生懸命拭いていました。

マイは、タンスの中から使えるものと使えないものを分けていました。
すると
あああっ!
突然、マイが叫びました。
これはああああ!
マイの手には、黄色く光る丸い物体がありました。

それはあああ、『モデル探偵ERICA』のおおおおおっ!
チサトも思わず叫びました。


-モデル探偵ERICA。
東京13チャンネルで月曜深夜放送中の、所謂『萌えアニメ』。
普段モデルとして活躍する主人公ERICAが、身分を隠し、鋭い推理力で様々な事件を解決していくという陳腐な内容である。

ERICAが悪者と戦う時に使うのが、枝豆型の武器『マメファイター』。
マメファイターは色の変化と同時にその形状を変化させる。
赤=ナイフ、緑=ヌンチャク、茶色=棍棒、青=銃などなど全12種。

ミニチュアにした12種のマメファイターはガチャガチャで販売、主に『大きなお友達』から人気の商品となっている-



木宇戸家ではこのガチャガチャの塗装を、内職として請け負っていたのでした。

(つづく)


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