goo blog サービス終了のお知らせ 

中小企業診断士 福田 徹 ブログ

経営コンサルタント・中小企業診断士・ビジネスファシリテーターによる経営者・起業家・管理者向けブログ

新宿駅ベルク2:店子の論理

2009年04月13日 | 福田徹の飲食業
 皆様、おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。4月13日月曜日、今日のブログは、昨日の記事:新宿駅ベルク1:大家の論理と店子の論理の続きです。


 昨日の記事では、駅ビル・ルミネの経営戦略とそのための施策を紹介し、貸しビル業者の論理を考えました。

 さて今日は一方のベルクの論理を考えます。「おいしいコーヒーと生ビールのお店」ベルクは新宿駅東口改札から15秒という驚異の好立地にあり、そのため驚異の高家賃(らしい)であるが、その家賃支払いに耐えられるだけの、高坪効率を誇る店舗です。
 
 ベルクは早朝から夜遅くまで、店内は営業中は多くの顧客で溢れています。それは、好立地にあぐらをかかずに、常に商品やサービスをブラッシュアップしてきたこの20年間の成果です。



 たとえば、食材にこだわりをもち、店主が探しあてた職人さんから仕入れた極上の豆やパン、ソーセージを使用しています。良く管理されている上、丁寧に三度に分けて注がれる生ビールは、のどごしだけではないビールの香り、苦みを教えてくれます。

 これらは、はじめから数年で撤退することを見込んで、注ぎ込んだ資金を回収することだけが目的の店舗(=ルミネが求めるお店)にはできないことです。
 なぜなら、本当にこだわりと自信のある職人さんは数年だけの付き合いはしないからです。また、美味しいコーヒーをいれ、ビールを注ぐ従業員も一朝一夕では育ちません。
 そして、何よりこの店を愛してやまない顧客も、この店の進化を見つめながら徐々にファンとして育ってきたのです。

 ファンに愛されて、高収益を長期間維持し続ける店を長い時間かけて作る。店主井野朋也氏は、著書「新宿駅最後の小さなお店ベルク」で「長期熟成タイプの店」と表現しました。これが、ベルクの論理です。


 さて、このベルク側の論理は、昨日紹介したルミネの論理の前では通用しないようです。次回は、ついには立ち退きを求めるまでに到ったルミネとベルクの対立について考えます。


【お店紹介】
店名    ベルク
場所    JR新宿駅東口改札を出て左へ15秒。そば屋さんの隣。
営業時間 7:00~23:00


※関連記事
新宿駅ベルクその後
新宿駅ベルク1:大家の論理
新宿駅ベルク3:一致点と妥協点
ベルク:新宿駅最後の個店

※この記事のカテゴリー
福田徹の飲食業

※その他のカテゴリー紹介
福田徹の経営
福田徹のファシリテーション
福田徹のマーケティング
福田徹の飲食業
福田徹の生き方

最近の記事一覧

このブログについて
中小企業診断士福田徹とは?


にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ 
一日一回のクリックが大きな応援になります。

新宿駅ベルク1:大家の論理

2009年04月12日 | 福田徹の飲食業

 中小企業診断士の福田徹です。4月12日日曜日、東京地方は今日も暖かい陽気です。

 以前ベルク:新宿駅最後の個店という記事で紹介した新宿駅の「おいしいコーヒーと生ビールのお店」ベルクとその大家である株式会社ルミネ(JR東日本の子会社)の対立の構図について今日から三回に渡り考えます。



 JR東日本の駅ビル・ルミネは、ルミネの戦略により従前の「誰でも」という店舗構成から、「若い女性向け」の店舗構成に変えてきています。
 また、各店舗との契約を定期建物賃貸借契約に順次切り替えて来ました。定期建物賃貸借契約は期限を区切って立ち退きを迫ることが可能な契約です。これにより、店舗の回転つまり入れ替えを速くして、常に新しい集客力のある店を出店させます。
 つまり、新しいモノに敏感な若い女性向けに、常に新しい集客力のある店舗をビル内に配置し、短期的な高効率とビルの長期的な魅力維持を両立させることが、ルミネの戦略です。

 これらの戦略により、ルミネは経営の重点を、駅ビルとしての公共的な役割重視から、貸しビル業として土地や建物の資産効率重視に変えたと言うこともできるでしょう。

 これが大家さん=ルミネの論理です。企業として、駅ビルという資産を有効活用することは当然です。また、そのための戦術として「若い女性向けの店舗構成」や「店舗の入れ替え」が行われることも、自然なことだと思います。



 さて、今日はここまでにさせていただき、明日は一方のベルク側の論理についてお話しします。


【お店紹介】
店名    ベルク
場所    JR新宿駅東口改札を出て左へ15秒。そば屋さんの隣。
営業時間 7:00~23:00


※関連記事
ベルク:新宿駅最後の個店
新宿駅ベルク2:店子の論理
新宿駅ベルク3:一致点と妥協点
新宿駅ベルクその後

※この記事のカテゴリー
福田徹の飲食業

※お奨めの記事
事業再生
写真を撮るなら…
エイプリルフールといえば
電車運転士のOJT
新学期のテキストが届きました
内部留保についての誤解を解こう

最近の記事一覧
このブログについて
中小企業診断士福田徹とは?

※ブログランキングは最初の壁に突き当たって、現在伸び悩み中です。下のバナーをクリックして、暖かい応援をお願いします。
にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ
 
一日一回のクリックが大きな応援になります。


日本の政府に代わって・・・

2009年03月17日 | 福田徹の飲食業
 皆様、おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。今日は3月17日火曜日です。


中野の立ち飲み屋にて

 こういうの大好きです。

 日本の政府の景気対策が無策であるかどうかはさておき、商売人のこの心意気が大切ですね。私たちは前に進むしかないのですから、ネタはなんでも使って集客に励んで良いと思います。
 


※この記事のカテゴリー
福田徹の飲食業

※その他のカテゴリー紹介
福田徹の生き方
福田徹の経営
福田徹のファシリテーション
福田徹のマーケティング
福田徹の視点
福田徹の中小企業大学校診断士養成課程

このブログについて
中小企業診断士福田徹とは?

吉野家の親子丼を食べてみた

2009年03月05日 | 福田徹の飲食業
 皆様、おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。今日は3月5日木曜日です。



 先日、吉野家某店舗で新発売の親子丼を食べてみました。mixiの吉野家コミュ(リンクmixi会員のみ)では、「味が薄すぎる」「量が少ない」という評判でしたが、私にはちょうど良く感じました。

 玉子を半熟に仕上げて、薄味のたれを「つゆだく」で提供するように商品設計されているようであり、確かにたれは薄味ですがしっかりと出汁が利いており、ご飯にかかるたれを含めたどんぶり全体としては十分に味付けがされていると感じました。
 また、玉子を2つ使用しているためボリューム感があり、牛丼並より若干少ないご飯の量でも、十分な満腹感があると感じました。

 この商品は、IHヒーターで仕上げていると考えられますが、ご覧のように半熟の具合が絶妙です。是非一度お試しあれ。尚、IHを使うメニューが集中すると、時間がかかるのでそのつもりで注文して下さい。


※関連記事とこの記事のカテゴリー
BSE発生が吉野家を救った話~成功体験からの脱却
為替と牛丼

福田徹の経営
福田徹の飲食業

※関連記事
北海道旅行を計画中

※お奨めの記事
ボトムアップの改革:旭山動物園
水源林を保全するサントリー
クロスマーチャンダイジングが徹底した店とは(1)

超熟は意外においしい
内部留保についての誤解を解こう
中小企業緊急雇用安定助成金

このブログについて
中小企業診断士福田徹とは?

チキン南蛮バーガー:モスフード

2009年02月14日 | 福田徹の飲食業
 皆様、おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。2月14日土曜日、バレンタインデー午前3時の東京・小平は晴れ、気温は12℃です。昨日の日中も暖かかったですが、夜になっても気温があまり下がりません。もう春が来たようですね。



 モスバーガーの東京と神奈川の店舗で、宮崎名物チキン南蛮バーガーが現在発売されています。モスフードサービスが2月9日に発表した業績予想の修正に関するお知らせによると、この宮崎名物チキン南蛮バーガーを含めた地域ごとに特徴ある商品を販売する「エリア別キャンペーン」は、顧客に支持されて業績に貢献しているようです。


宮崎名物チキン南蛮バーガーセットと玄米茶



 唐辛子がピリッとした和風の甘酢ソースが新しい美味しさであり、ジューシーなチキンと、しゃきっとしたキャベツの組み合わせが食べていて楽しい食感を生んでいます。



※関連記事
外食チェーンにみる地域資源:南部どりバーガー
おばあちゃんパワー
マクドナルドの「カイゼン」とは?

※この記事のカテゴリー
福田徹の飲食業

※お奨めの記事
魚を食う@三崎港
中小企業緊急雇用安定助成金
中小企業診断士養成課程の受講費用とは?

このブログについて
中小企業診断士福田徹とは?

どうした吉野家

2009年01月30日 | 福田徹の飲食業

 皆様、おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。1月30日金曜日、今朝0時の東京・小平は曇り、気温は10℃です。

 今日の話題は、昨日の記事どうしたデニーズに続いて、某吉野家店舗での出来事をお話しします。


吉野家の郊外店

直近の店舗バージョンではない。

 この店は、すき家のよくあるタイプの郊外店のように、馬蹄形カウンターとテーブル席の両方があるタイプの店舗でした。


カウンター上には、湯飲みとお茶と冷水が用意されている

カウンター上の従業員呼び出しボタン

 10数年前、水さえも顧客に取りに行かせる徹底したローコストオペレーションを始めたバーミヤンで、呼び出しボタンを押さなければ全く顧客に関心を寄せることがなくなった従業員達を見ました。それを見て当時の私は「バーミヤン病」と名付けたことがあります。

 さて、この吉野家店舗では、カウンターに座っても従業員からはオーダーを取りには来ません。従業員はパントリー(厨房との間の商品受け渡し台)近くにいるのに、顧客に「並下さい」とか「すいません」とかお願いしても、「少々お待ち下さい」と言って今している作業を続け、その作業を終えてからオーダーを取りにやってきます。
 この扱いを受けるのは私だけなのか、また違和感を感じるのは元関係者の私だけかとも思い、他の顧客のオーダーを受ける様子も見ていましたが、他の顧客も私と同じかもっと酷い扱いを受けており、あまりの扱いに表情のくもる顧客がいました。

 他の顧客が受けていた酷い扱いというのは、無視に等しい放置です。顧客が入店するときは、入り口のセンサーによるチャイム音に反応するように元気よく「いらっしゃいませ」と迎えてくれるのです。
 しかし、「いらっしゃいませ」のあとは、その顧客がどんな(急いでいる・いない、何人連れなど)人かとか、どの席に座るかには全く関心が無くなるようです。

 ある顧客は、カウンターに座って、従業員どうしの引き継ぎのやりとりが終わるのを永遠と待ち続けたあげく、待たせていることに気付いた従業員にそのまま何事もなかったかのように普通にオーダーを聞かれていました。

 私は、あえていやな顔をしなかったが、その顧客のいぶかしげな表情に従業員は気付きもしない様子でした。

 命名します。これは「新吉野家病」です。入り口チャイムや呼び出しボタンが、そしてお茶やお冷やのセルフサービスが従業員の油断を誘っています。こうした状況は、この店舗だけの問題であることを願っていますが、どうなのでしょうか?

 「新吉野家病」の状態では、何のために「入り口チャイム・呼び出しボタン」を使い、何のために「お茶やお冷やのセルフサービス」形態にしているのかが見えなくなりますね。
 本来、これらの施策は、ローコストでかつ接客レベルを落とさずに、テーブルサービスオペレーションを実現するためのものであったはずです。

 しかし、起きていることは顧客サービスレベルの低下です。
 「顧客の入店時には、顔を上げてお客様を目で確認しながら挨拶する。席をご案内するか、そうでなくとも目で追って席を確認する。」「顧客の注文が決まるタイミングを見計らい、それよりも早くもなく遅くもないタイミングでオーダーを聞く」こうした「吉野家のあたり前」を早く取り戻して下さい。

 吉野家は「仕組みをつくること」と「人を育てること」のできる企業だと、私は思っています。そう信じているからこそ、この記事をあえて公開します。
 
 

※この記事のカテゴリー紹介
福田徹の飲食業
※当ブログおすすめ記事の紹介
どうしたデニーズ
内部留保についての誤解を解こう
「ピンチはチャンス」の年が始まります


どうしたデニーズ

2009年01月29日 | 福田徹の飲食業

 皆様、おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。1月29日木曜日、今朝7時の東京・小平は晴れ、気温は5℃です。

 今日は、先日利用したファミリーレストランデニーズの郊外店で非常にがっかりした話をします。



 はじめからおかしいとは感じました。それは案内をしてくれた女性が私のテーブルにメニューを置くときに、「今日のお奨めは・・・」と言ったのですが(1)語尾がはっきりせず聞き取れません。しかも(2)伝わっているか確認する気がなく、そのまま、くるっと踵を返して去っていてしまったことから、最悪の食事を覚悟しました。

(3)その後も、まだ私がオーダーを決めかねているのに近くまで来て、客(私)にプレッシャーをかけてでも自分のペースでオーダーを取ろうとされました。

(4)店長らしき男性を含めて、接客係は顧客の前での一旦停止がなく動作が流れてしまっている。つまり、何かを頼んだ時にそのオーダーの復唱をしながらもう身体が次の動作を始めてしまっている。

(5)さらに西日対策で閉めていたカーテンを、近くにいる顧客に一言も断らずに開けてまわります。

(6)そしてほとんど、顧客を見ていない。


 デニーズってこんな店だっけというくらいひどい店でした。何がひどいって、店長らしき人以下その時間帯にいた従業員全員が上に書いたようなことをしていましたから。

 ところで、私が1ヶ月に一度くらい利用する都内のデニーズ店舗の接客は、今回の店舗とは違います。一つ一つの動作・用語の使い方が、心地よいのです。動作・用語が「顧客がどう感じるか」という視点で、よく教育されています。デニーズには、こういう教育が行き届いた店舗があります。

 だから、数あるファミレスチェーンの中では、私はデニーズが好きなのです。

 
 好きだから、今回の郊外店でのことをあえて書きました。是非直していただきたい。以下は、接客では基本的なことです。

(1)接客用語は語尾まではっきり言う。

(2)相手の目をみて、伝わっているか確認しながら用語を使う。

(3)接客は、顧客のペースで行う。

(4)オーダーを取った時、商品提供後などは、一瞬待ってから顧客の前を離れる。

(5)顧客のテリトリー(少なくとも1メートルはある)の内側で何かするときは、顧客に対して「失礼します」「○○をさせていただきます」などと声がけを行ってから作業する。

(6)一つの作業が終わったら、まず周囲の顧客の状況を視線を配り確認してから次の動作に移る。


 指摘した内容は、いずれも「顧客の視点」に関することです。従業員の視点ではなく、顧客の視点です。従業員が日頃の作業の中では気付くことが難しいこの部分は、教育で補う必要があります。是非、改善して欲しいものです。

 今回の郊外店の救いは、遅番の女性たちでした。学生とおぼしき彼女たちがする接客の方がずっとよかった。ちょっとした気遣い、顧客に対して目線が利いていて先読みができる動作など、これがデニーズだよねと思わせる良い接客でした。



※この記事のカテゴリー紹介
福田徹の飲食業
※当ブログおすすめ記事の紹介
内部留保についての誤解を解こう
ミニストップ+オリジン弁当=?
「ピンチはチャンス」の年が始まります


魚を食う@三崎港

2009年01月26日 | 福田徹の飲食業

 皆様、こんにちは。中小企業診断士の福田徹です。1月26日月曜日。午後2時の東京・小平は晴れ、気温は11℃です。



 今日紹介するのは、三浦半島の先端部、三浦市三崎港の魚屋さんです。


三崎港バス停からすぐそこの路地裏にその店はありました。

 私は、路地裏など街の裏側が大好きなので、どんな街に来ても、路地に入ります。大きな街では、路地の多い地域を好みます。たとえば、新宿なら西口より東口、それも2丁目3丁目、歌舞伎町が、大阪なら新世界!が大好きです。だから、この店はすぐに見つけました。

 実は前日友人から、三崎港に良い店があると全く別の食堂を紹介されて、紹介された店に行くつもりで三崎港に下調べなして来ました。だから、この「まるいち」はおもしろそうだったけど、一度はやりすごし紹介された店に向かいました。
 しかし紹介された店は、私が訪れた11時過ぎにはすでに満杯でした。そこで仕方なくというよりか、自分の「感」が良いと言っているこの店「まるいち」に行くことができて、結果的に良かったのかもしれません。


店頭には地物のさかながたくさん

 この店の良いところは、買った魚をすぐ捌いてくれ、刺身や焼き物・煮物にしてくれて、隣にある食堂で食べることができることです。
 さてどれも食べたいと魚を迷っていると、お兄さんがいろいろと奨めてくれます。やはり、こういうことはプロに任せないとね。たとえ経済学でいうところのエージェンシー・コストを払ってでも、任した方が良い結果が得られそうです。


まずはアジから

キントキダイと、めといか(あかいかの三浦での呼び名)を加えます。

 アジとめといかは刺身で、キントキダイは半身を刺身に、残りは焼き物にしてもらうことになりました。 結構な量になりましたが、商売上手なお兄さんにのせられて、さらに少しマグロを刺身でを加えてもらうことにしました。


2軒となりの食堂でビールを飲みながら料理を待ちます。

まるいち食堂の中はこんな感じ

なんと、ハートランドが!あるじゃないですか!

地物はばのりは磯の香り

 これは、良いつまみです。はばのりは自宅へのお土産にも買いました。大変に手間のかかる商品らしく、値段は普通ののりみたいに成形した物が4枚1500円。少しずついただいていますが、たとえばほんの少し味噌汁に加えるだけで、磯の香りが食卓に広がり食事がグレードアップします。


アジです。見ればわかる新鮮さです。

 やはり先日買ったばかりのデジカメ(Canon G10)は、描写性能が以前使っていたキャノン製のデジカメとは比べものにならないくらい良いようです。


キントキダイ

透き通るめといか

三崎はマグロが有名ですね。

キントキダイの焼き物

 焼き上がりを夢中で平らげてしまい、写真を取り忘れました。


まるいち食堂 
TEL :046-881-2488
住所:神奈川県三浦市三崎3-5-12
営業時間:10:30頃~
定休日:水曜
アクセス:京浜急行三崎口駅からバスで三崎港下車。バス停から2~3分。
地図:



※当ブログおすすめ記事の紹介
内部留保についての誤解を解こう
ミニストップ+オリジン弁当=?
「ピンチはチャンス」の年が始まります


マックが不況を吹き飛ばす

2009年01月17日 | 福田徹の飲食業

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。1月17日土曜日、今朝0時の東京・新宿は晴れ、気温は5℃です。

 今日はマクドナルドの新しい企画(エムパワー)スペシャルランチセット」の話題です。

 このキャンペーン企画は、「不況を吹き飛ばせ!みんなのランチをマックが応援!」をキャッチコピーに、関東圏のマクドナルド約1,500店で1月19日以降の約一ヶ月間、一部セットメニューを平日のランチタイムに値引きするものです。
 キャンペーンでは、値下げのより390円と490円の2つの手頃な価格のセットメニューを展開します。詳しくは、上記のリンクを参照のこと。
 この企画について日本マクドナルドは、「今回の期間限定キャンペーンは、昨今、元気がないといわれている世の中を微力ながら応援したいとの思いから企画しました。」としています。

 私はこういう発想は大好きです。世の中が縮小均衡に陥ろうとしている今こそが打って出るチャンスです。そして再三申し上げているとおり、こういうくらい雰囲気を吹き飛ばすために、元気がある企業はどんどん前に出て、自社が元気であることを世の中にアピールすべきです。

 もちろん、マクドナルドは円高による原価低減効果や時間帯別マーケティングなどにより、値下げの商算=勝算があってやっているはずです。
 こうやって、コストダウンの効果を何らかの形で消費者に還元して、さらに業績を向上する。これでこそ、チェーンストアというものです。

 私は、マクドナルドのこの姿勢を全面的に支持します。


※関連記事:マクドナルドの「カイゼン」とは?マクドナルドの「カイゼン」とは?(2)日本マクドナルドがチェーン売り上げ5000億円突破マクドナルドの電源&光都東京マクドナルド・クォーターパウンダーのサクラ行列マックが不況を吹き飛ばす

※当ブログおすすめ記事の紹介
内部留保についての誤解を解こう
自分の電子証明書をみる:公的個人認証サービス
「ピンチはチャンス」の年が始まります


ベルク:新宿駅最後の個店

2009年01月13日 | 福田徹の飲食業
 こんにちは。中小企業診断士の福田徹です。1月13日火曜日、今日午後2時の東京・新宿は晴れ、気温は10℃です。今日の東京は暖かくなりました。こういう日ばかりだといいですね。


 今日は、新宿駅の小さなカフェ・ベルクを紹介します。


夜の新宿駅ビル・ルミネエスト(旧マイシティ)
この地下の東口改札脇にベルクはあります。

東口改札口から15秒の位置にあるベルク

 新宿駅東口の好立地にあるこの店は、いつも顧客で溢れています。それは、好立地であるためだけではありません。コーヒーやビール、ハムやソーセージなど商品へこだわり続けた20年の蓄積が顧客を呼んでいます。


外見はこんな感じ

狭い店内には立ち客も多い

 幅広い客層も特徴の一つです。男女、年齢、職業は様々な人々が、喫茶、軽食、飲酒など様々な用途で楽しみます。たとえるならばスペインのバルみたいな雰囲気です。


リーズナブルな価格

こだわりのビール(黒エビス)とこだわりの焼ソーセージ

 3度に分けて注いだ生ビールに、職人さんと共に開発する特製のソーセージは本当においしいと感じられます。他にも、コーヒーやパンも個人店を営む職人さん特製のものを使っています。

 店主井野朋也氏の「新宿駅最後の小さなお店ベルク」では、ベルクは長期熟成タイプの店と表現されています。この言葉は、5年なら5年の償却期間に利益を上げてそのあとは、撤退するなり業態転換をしていく短期決戦型のチェーン店に対して、10年20年と顧客に育てて貰うこの店の姿をよく現しています。

 好立地店ということもありますが、そのために高額の家賃を支払わなければならないというデメリットも当然あります。新宿駅周辺(つまり好立地)はチェーン店で埋め尽くされようとしている中、この店が生き残っているのはなぜなのでしょう。

 皆さんも一度、ベルクに行って考えてみませんか。きっと勉強になりますよ。


【ベルク】
場所    JR新宿駅東口改札を出て左へ15秒。そば屋さんの隣。
営業時間 7:00~23:00

※関連記事
新宿駅ベルク1:大家の論理と店子の論理
新宿駅ベルク2:大家の論理と店子の論理
新宿駅ベルク3:大家の論理と店子の論理
新宿駅ベルクその後

※当ブログおすすめ記事の紹介
内部留保についての誤解を解こう
自分の電子証明書をみる:公的個人認証サービス
「ピンチはチャンス」の年が始まります

仏作って魂入れず:草門去来荘

2009年01月08日 | 福田徹の飲食業
 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。1月8日木曜日、今日は先日あった新年会で利用した店のことを書きます。

 草門去来荘@八坂駅は、八坂駅に程近い、野火止用水沿いの緑豊かな景観を活かしたお店です。



 建物も料理も従業員(のユニフォーム)も見た目は良いのですが、はっきり言ってしまうと中身がない店です。中身がないのに見た目が良い分、すべてが張りぼてにさえ感じてしまいます。

 なかでも特に接客がひどい。もてなすという気持ち=ホスピタリティが感じられません。

 たとえば、こういうことがありました。ウーロン茶をオーダーしたときのことです。最初にオーダーを受けた従業員は「暖かいものと冷たいもの」を選ぶように言ったので暖かいウーロン茶をお願いしました。そして、おかわりで再度温かいウーロン茶をお願いしたところ、別の従業員が「うちでは冷たいウーロン茶しか扱っていない」といいます。
 暖かいウーロン茶はないという従業員に先程の経緯を説明すると、「本当はないのですが、今回は特別にお出しします」と嫌み丸出しの対応をされました。
 その他、万事すべてがこの調子です。いまどき、ラーメン店や牛丼店・立ち食い蕎麦でもこんな対応は珍しいのに、料亭を気取って高い料金を取っている店でこの接客姿勢はどうなのか。

 私は、
この店を出店している企業別の店舗(場所はリンク先で当時は別業態だった)で、約10年前にも今回と同じように客を客とも思わないひどい接客で不快な思いをしています。忘れていた当時のいやな思いを、今回の一件で思い出してしまいました。

 私は、言葉遣いなど表面上の話をしているのではありません。もてなす気持ちがないことが問題だといっています。外見や言葉遣いをどんなに取り繕っても「客にまた来て貰おう」とは絶対に思っていない対応の冷たさは、接客を受ける側は感じるものです。

 そして、これは従業員個人の問題ではないのです。ホスピタリティ教育に力を入れず、10年前のまま見た目だけの「張りぼて営業」を続けてきた企業体質の問題です。

 以上のような経験から、私はこの企業の店舗には、しばらくは自分の意志では近寄りません。自分では食べに行こうとは思わないけれども、こうした企業にどういう行く末があるのか今後注意して見守って行きたいと思っています。



※当ブログおすすめ記事の紹介
内部留保についての誤解を解こう
自分の電子証明書をみる:公的個人認証サービス
「ピンチはチャンス」の年が始まります

日本マクドナルドがチェーン売り上げ5000億円突破

2008年12月19日 | 福田徹の飲食業

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。12月19日金曜日、今朝10時の東京・小平は快晴、気温は8℃です。


 昨日日本マクドナルドは、今年(暦年)のチェーン売上高が5000億円を超えることになると発表しました。日本の外食産業としては業界初であり、業界内の他社が苦戦している中で、34ヶ月連続で前年越えを続けた結果の快挙です。
 外食産業総合調査研究センターの平成19年の調査によると、外食産業の内「飲食店」の市場規模は12兆5000億円です。このうち4%をマクドナルドが占めていると言うことになります。

 これは売り上げですが、来年に向けてこれから利いてくるのは原価でしょう。原価は、今年の春の状況から一変して、円高、原油安を背景に低下傾向にあります。
 昨年から値上げを繰り返してきたマクドナルドのような企業にとっては、濡れ手に粟の状態が見えてきています。

 円高で輸出産業がきびしい状態ですが、国内需要を相手にしている業界には円高はむしろ追い風です。私たちは、このチャンスを活かさなければなりません。

 マクドナルドは外食産業のガリバーであり、私たちはマクドナルドと同じことをしても勝ち目はありません。しかし、景気が悪いと言われ続けた今年、マクドナルドが一貫して売り上げを伸ばし続け(全店ベース、既存店ベースでは4月に前年割れ有り)、2桁成長の月も多かったという事実はしっかりと受け止めたいものです。

 日本マクドナルドは、店内のネット環境公衆無線LANの整備、店舗改装の加速、新業態のマックカフェ、品質・サービス向上と新商品開発のスピードを加速するスタジオMの設置など、次々と施策をうってきました。その投資と企業努力の結果が今回の快挙につながっています。



 つまり、マクドナルドは「景気が悪い」「外食にお金を使う人が少なくなった」などという一般論ではなく、あくまでもその時代にあった自社の形を模索し続けてきたのです。


飲食店経営者の皆さん
 私たちは、ついつい「景気が悪い」「外食にお金を使う人が少なくなった」ことを、自店の売上減少の理由にしてしまいがちですが、本当の理由はそんなことではありません。
 売上減少の本当の理由は、今置かれている環境に自店が合っていないことです。環境とは、顧客層や顧客心理、競合店の状況などです。
 ここで私たちがマクドナルドから学べることは、「自社を環境に合わせるという姿勢」です。
 大きな図体のマックは、何年も前から計画して自社を環境に合わせています。しかし、体の大きくない私たちはもっと機敏な動きが可能なはずです。そうです、私たちは私たちの利点を活かした「時代にあわせる」方法があるのです。
 「自社を環境に合わせる」お手伝いを私がいたします。円高をチャンスにとらえて、ここで一歩前に前進されてはいかがでしょうか。

※関連記事:マクドナルドの「カイゼン」とは?マクドナルドの「カイゼン」とは?(2)マクドナルド・クォーターパウンダーのサクラ行列、日本マクドナルドがチェーン売り上げ5000億円突破、マクドナルドの電源&光都東京マックが不況を吹き飛ばす


マクドナルドの「カイゼン」とは?(2)

2008年12月11日 | 福田徹の飲食業
 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。12月11日木曜日今朝11時の東京・小平は晴れ、気温は15℃です。今日は暖かいですね。今日は、日中18℃くらいまで気温が上がるようです。こういう日は、日だまりで好きな本を読みたいものですね。

 さて、今日は先日もマクドナルドの「カイゼン」とは?という記事で話題にしたマクドナルドの厨房をのぞいてみましょう。

 といっても厨房に入っての取材はしていません。某フードコートの店舗では、キッチンの一部が見えるのです。


フードコート内の店舗

 上の写真の店舗では、ピーク時の対応として(1)手前のカウンターのレジでオーダーを取って会計(2)顧客が番号レシートを持って、上の写真右側の柵内を顧客が歩く(3)写真奥のカウンターで商品受け取るという仕組みを作っています。
 つまり、オーダーという情報が商品に変わりセットされるという情報とモノの流れと、顧客の流れを同じ向きにそろえて効率化を目指しています。



 この店では、この人を流す通路上から。キッチンの一部を垣間見ることができます。


通路から見ることができるキッチン

 写真からは、ハンバーガーのトッピング類・ソース類などが、非常に機能的に配置されていることがわかります。
 キッチン担当のクルー(従業員)は、モノの流れに対して直角に立って作業しています。写真で言うと※左から右にモノが流れて行きます。作業の手順もその流れになっています。バンズ・パティ・トッピング・ソース・包材類も写真で言う左から右の手順に合わせて順番に、かつ手元に配置してあるはずです。
 そして、できあがった商品は、ステンレス上を滑らせてカウンターに送られるため、担当者はそのまま続けて次の商品を作ることができます。

※作業者にとっては右から左


ケチャップを短時間に定量かつ均一にかけることができるディスペンサー

 日本マクドナルドは、以前の見込・ロット生産方式(あらかじめきめられた単位で作り置きする)から、受注・カスタマイズ生産(バンズ、パティなど部材は準備しておくが組立は注文後におこなう)=メイドフォーユーに切り換えています。

 効率的な調理でメイドフォーユーを実現するために、上記のような機能的な配置や便利な機材を使うしかも、モノを効率的に流すために一方向にだけ流れるようにするなどの工夫がなされてカイゼンが進んでいることがわかります。


※関連記事とこの記事のカテゴリー
マクドナルドの「カイゼン」とは?
コーヒー無料イベントの意味~マクドナルド
マクドナルドは客数至上主義に戻るのか?
マクドナルド商品券のしくみ

福田徹の飲食業

ブログ作者への依頼・問い合わせ・経営相談の予約はこちら
中小企業診断士福田徹への直行メール(PC)

ブログ作者ホームページはこちら
株式会社ビジネスファシリテーション(PC)
株式会社ビジネスファシリテーション(携帯)

※その他のカテゴリー紹介
福田徹のファシリテーション
福田徹の経営
福田徹の人・組織
福田徹の飲食業
福田徹の企業再生

最近の記事一覧
このブログについて
中小企業診断士福田徹とは?

感動のある飲食店とは?:中華そば青葉

2008年12月10日 | 福田徹の飲食業

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。12月10日水曜日、今朝7時の東京・小平はくもり、気温は11℃です。

 
今日は、ラーメン界の有名店「中華そば青葉」を例に、飲食店における「顧客の感動」について考えます。また、そのもろさについても考えてみます。

 当時の都内ラーメン店の中でも、まさに旬を迎えた最も有名な店の一つであった「中華そば青葉」は、東京・中野が本店です。味の特徴は、豚骨と魚介系ダブルスープです。ダブルスープはいまでこそ当たり前ですが、これを広めたのが「中華そば青葉」なのです。

 私が外食産業にいた2000年秋、自分が関わった店の新規開店と前後して、自分の店と同じ東京・飯田橋に「中華そば青葉」2号店が開店しました。
 
 近くに有名店の支店ができたということで、早速食べに行きました。
 まず「中華そば青葉」と書かれた白いのれんをくぐる前から、魚介系香りが店外にもれており食欲を大変そそられます。のれんをくぐると、店長らしき人の目がよく利いており、対応は速く的確です。

 店内には、他に2名の中国の方らしい女性従業員がおり、店長の下、接客その他を分担してこなしています。
 店長の動作は、無駄が無く、チャーシューをそのたびに切り分けるなどのこだわりを守り、一回に数食づつ作るパターン化された着実で無駄のないペースで、一人でオーダーをこなしていきます。一つ一つ丁寧に商品を作るその姿勢に期待が高まります。

 中華そばは、丁寧にトッピングがなされており、私はおいしい「ラーメンの顔」ができていると感じました。ダブルスープが滋味豊かであり、スープを飲むとそのうまみが五臓六腑に染みわたると感じました。これは、まさに感動であり、私にとって新しい味への目覚めの瞬間でした。
 その感動をもう一度体験するために、何度も通ったものです。

 
 さて、先日北千住にいく機会があり、丸井の入っているビル上階にある「中華そば青葉」北千住店で昼食を取りました。


変わらない白地に赤ののれん

 あれ?のれんをくぐっても誰とも目が合いません。店内は、従業員の連携がとれておらず、客の順番を間違える、間違って作ってしまった商品を客前で捨てるなど、残念な状態でした。


特製中華そば:残念なラーメンの顔

 「ラーメンの顔」もごらんのようにただ並べただけのものでした。食べ物屋にも関わらず、見た目を気にせず、トッピングが単なる作業になっています。

 このようにおやおや、感動はどうなった?という有様でした。


スープは残してしまいました

外食産業(飲食業)に携わる皆さん
 自明のことですが、同じレシピと同じ材料を使って調理しても、同じ感動は生まれません。顧客の感動は(1)飽きられること(2)伝え維持することの難しさの二つの点で「もろい」のです。
 飽きられないためにすることは、目先を変えることではありません。することは、味のブラッシュアップです。飽きられない、感動を何度も体験したくなる味を目指して行くことです。
 従業員や店舗を増やして行くと、感動を生むベースであるはずのこだわりや心意気などの「店舗の文化」が拡散します。これは、マニュアルで解決できる部分とマニュアルでは解決不能な部分があります。
 作業手順や動作方法、やってはいけないことなど具体的なことは、まずマニュアルを作って明確に従業員に示して下さい。
 その上で、なんでこの作業・動作をするのか、なんでこのやり方なのかを、顧客感動を手がかりに教えます。自店の特徴を説明し、「こうやってお客様に感動させる」というように、具体的な一つ一つの作業が、どのように顧客の感動につながるのかを丁寧に説明して下さい。
 この努力により、いつまでも感動を求めて顧客が来店する店舗をつくることができます。

※上記店舗には11月29日午後14:00ぐらいに行き、その時の状況を元に今回の記事を書きました。


ファサードは店の顔?:なにや@一橋学園

2008年11月25日 | 福田徹の飲食業

 おはようございます。中小企業診断士の福田徹です。11月25日火曜日、今朝7時の東京・小平は晴れ、気温は9℃です。
 
 今日の話題は、地元の有名ラーメン店の話です。その店は私にとっては興味がある無化調系であり、以前から有名で、しかも地元にある店にもかかわらず、一度も行くことことの無かった店でした。そんな店に今回入ってみて非常に驚いたことがあります。


手打ち中国麺 なにや


 何に驚いたのかというと、店舗の外見からイメージしていた内装、ラーメンの価格、食器類、接客、雰囲気などと、実際のそれとがあまりにかけ離れていたことにです。

 閑静な住宅街にあるこの店の外見は「高級」イメージがあります、しかも宮廷麺という言葉がさらに敷居を高くします。
 この店の前を通る度に、その外見から感じていた私のイメージは、通常のラーメン屋よりも「高そう」「テーブル席や小上がりだけ」「一人では入りにくい」「敷居が高い」というものでした。
 


ぐるなびラーメンより

 それが実際の店内は写真のようなカウンター席になっていて、価格帯も普通より若干上程度(麺類700円くらいから)、接客も気さくな感じと、想像していたものとは全く異なりました。

 つまり、この店はファサード(正面の外観)と、商品・接客・内装などファサード以外のコンセプトが合致していないのです。

 そのために、私のように興味があっても入りにくいと感じる人の入店を、店側が無意識に拒んでしまっています。

 幸いなことに、後で説明するようにこだわりのある商品を持ち、有名店であるために繁盛しているようですが、通常のラーメン店であれば敷居が高いことは大きいマイナスです。

 また逆に、このファサードを見てテーブル席や小上がりで落ち着いた店内を想像し、ゆっくり食事をとろうと考えて(店内の様子がわからずに)入店した人はどう思うでしょうか。そうしたケースでは、期待と違う店内にがっかりするのではないでしょうか。


 そんなことを考えていたら、ラーメンが登場しました。


ネギそば900円

麺はほうれん草を練り込んだ翡翠麺です。


3色餃子2個300円

中身にうまみが詰まっています。小籠包のように肉汁が・・・

 野菜たっぷりのネギそばは、こくがあってしっかりとしたスープと野菜がよく合います。麺を味わうにはむしろ餃子の方が特徴がわかるかも、もちもちした麺が美味しいです。

 
 これだけ特徴があって美味しい商品が出せるから、ああいうアンマッチなファサードでも何とかなるのでしょう。たとえ間違えて入ってしまった顧客であっても、またきていただくことができるのならば2回目からは間違いではないのです。こうして、固定客をつかみ、長い間評判を維持している店があるのですから、飲食店経営で一番大切なのは、やはり味なのですね。


【手打ち中国麺 なにや】
住所 東京都小平市学園西町1-26-25
電話 042-342-2929
交通 西武多摩湖線一橋学園駅より徒歩3分
営業時間 11:00~麺がなくなり次第終了(夕方ごろ)
休日 月曜日