本朝徒然噺

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祇園祭山鉾巡行

2006年07月17日 | ニッポンの旅
3連休最終日の7月17日。祇園祭のメインイベントとも言える山鉾巡行の日です。

この日は、あいにくの雨模様になってしまいました。しかも、本降りです。
山鉾巡行を見物するのは、昨年、一昨年に続き3度目ですが、雨が降ったのは初めてです。
巡行当日に雨に見舞われるのは、平成に入ってから初めてのことだったそうです。

今年は有料観覧席も予約していなかったので、屋根のあるところを選んで見物をしました。
巡行そのものは昨年、一昨年と見ていたので、これまで見られなかったところを中心に見ました。

今年は、巡行のスタートとなる「注連縄(しめなわ)切り」を見物しました。

巡行当日の朝、各山鉾町を出てきた山と鉾が四条烏丸に集まり、くじで決められた巡行の順番を確認する「くじ改め」という儀式が行われます。
先頭の長刀鉾は「くじ取らずの一番」と言って、毎年、先頭をゆくことが決まっています。

その長刀鉾に乗っているお稚児さんが、四条麩屋町のところに張られた注連縄を切るのが「注連縄切り」の儀式です。
この「注連縄切り」によって巡行がスタートします。

注連縄切りが行われるのは9時すぎなのですが、8時すぎに四条通に行ってみると、すでに多くの人が集まっていました。
幸い、注連縄に比較的近い場所に陣取れました。四条通の歩道には屋根もついているのでよかったです。

注連縄切りの時間が近付いてくると、鉾の巡行の妨げにならないよう、四条通にある信号機が折りたたまれました。

四条通の信号機 折りたたまれる信号機

その後、四条通に注連縄が張られました。
お稚児さんは鉾に乗ったまま注連縄を切るので、高い位置に張られます。

四条通に張られた注連縄

そしていよいよ、長刀鉾がやってきました。

注連縄の前に来た長刀鉾

鉾の上には、かわいらしいお稚児さんと、お稚児さんを補佐する禿(かむろ)が乗っています。
人間のお稚児さんが乗っているのは、現在ではこの長刀鉾だけです。ほかはすべて稚児人形が乗っています。
今年の長刀鉾のお稚児さんは、有名な八ツ橋屋さんのご子息だそうです。
お稚児さんは、金糸が使われた豪華な装束に身を包み、頭には金冠をかぶっています。

注連縄の前まで来て長刀鉾が止まると、お稚児さんが威儀を正して刀を持ちます。そして、後ろから大人がお稚児さんの手をとり、刀を振り下ろして注連縄を切ります。

刀を構えるお稚児さん 注連縄を切るお稚児さん

見事に注連縄が切られ、沿道からは大きな拍手と歓声が上がっていました。


注連縄切りを見た後、三条の辺りに出されているお神酒所に行きました。
ここでは、宮川町の舞妓さんや芸妓さんが山と鉾を出迎えるのです。
あいにくの雨だったため、舞妓さんは雨コートを着て和傘をさして山鉾を出迎えていましたが、それもまた風情がありました。

雨の中、長刀鉾を出迎える舞妓



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