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自動車内装専門

イタリア車 アルファロメオ 内装はアートだ!

2011-07-26 17:19:41 | お知らせ
アルファロメオジュリアスプリントSS その3


台風一家の過ぎた後、少し涼しく感じられますが湿度は高くまだまだ暑さが厳しいですね。

アルファロメオジュリアースプリントSSのレストア記ですが、先はルーフインナーを
外した画像でした。



先ずはルーフの生地の縫製から始まりますが、旧車の純正生地を入手することは非常に
困難になっています。
今回のスプリントSSの純正生地は、弊社にストックの在庫がありましたので使用いたしました。
その純正生地で縫製したルーフです。

ルーフを装着する前に、リャーシート部の防振材が痛んでいますので剥離作業です。

こんな風にスクレパーでガリガリと落として行きます。

綺麗に落ちたら新たに防振材を張りかえます、この部分はデファレンシャルギヤーが
ある部分ですからキッチリと防音及び防振が必要です。


同じくタイヤノイズを防ぐために防振材を張りその後に表皮を張り込みます。

ルーフを張り込みましたら各部のアルミモール及びウエザーストリップを接着し取り付けますが、
この時代のラバーは非常に硬く柔軟性がありませんので、マスキングテープで仮止めして接着剤が
硬化するまで約24時間止めておきます。


現車は塗装屋さんから 弊社半完成品みたいな状態で入庫致しましたが、何故かモール類が足りなく
室内側のセンターピラーのアルミ製のモールが無く 弊社で製作することになりました。


左右対称な形です、この後純正品と同じくブラックのアルマイト加工を施し完成品になります。


ルーフ部分が完成いたしました。


次にドアー及び各パネルの製作と展開いたしますが、今回は此処までです。


ではまた次回

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大英帝国の幻 ROLLS-ROYCE20/25 その8

2011-07-21 09:31:23 | お知らせ
大英帝国の幻 ROLLS-ROYCE20/25 その8

台風の影響で朝から雨です、 雨のせいか昨日までの猛暑が少しやわらぎホッと一息・・・ブログの更新です。

何かきっかけが無いとアップできないのは、歳のせいかな? こんなマニアックなページでも見て頂いている方が、
おられますので感謝です。

色々な方がご覧になっていると思いますが、世界的にみても1920~1950年位まではオーナーの希望に合わせ
自動車を生産していました、しかも第二次世界大戦もありましたの、室内の製作記録はほとんど残っていません。

何方かその当時の車を復元したいと思った時にでも、参考にして頂けたらこのページも意味があると思っています。

では本題に・・・何時もながら前回の画像からスタートさせて頂きます。



ホワイトアッシュ(材質名)で腐食した部分を同じ形状で製作して、腐食していない部部と結合させていきます。
結合する時には接着剤とマイナスの木ネジを使用しますが、マイナスネジは日本国内では生産しておりませんので、
以前英国より輸入した在庫がありますのでこれを使用いたします。

このマイナスネジは非常に強固で、ホワイトアッシュに使用しても日本の木ネジの様に千切れる事はまずありません。


フレームの復元と一緒にリャー使徒のベースボードも製作します。 この時代のリャーシートは現代車の様に、
室内から取り外す事は不可能です、何故ならばシャーシートがフレームの一部になっていて、室内に入ってから
製作作業を施します。 

先ずはそのベースボードの画像です。


製作したリャーシートベースボードに湿度等の保護をする目的で、保護材を塗装します。

これで木骨再生作業はひとまず終わりになります。
次にリャーシート製作に移りたいのですが、その前にルーフ及び室内の内張りの下準備作業をする必要があります。
ルーフ及び室内全体にに麻布を張り込みます。止める方法はTACKS(タックス)と呼ぶ特殊くぎを使用いたします。


この釘の特徴は先端が三角にカットされていて硬い物に触れると、Uの字状態に曲がりクランプするので、
抜けなくなります。(日本語的に言いますと曲がり釘ですね)
TACKSはロールスロイス車が1980年頃まで使用しておりました、確か『スパー』シリーズになってから無くなったと
記憶しています。
又 欧州車にはボディーのスチールに直接打ち込み釘もあり、特にVW・ベンツ等カーペットを止めるのに
使用されておりました。
この様に古い自動車再生には色々な釘・ネジ等が使用されていますので、弊社では世界中から探し在庫を心がています。

TACKSを使用し麻布を張り込んだ状態です。



これからがリャーシートを室内に作り込んで行く作業に入ります。
先ずは全体の荷重を受けるために麻糸で編んだウエービングテープを、縦6本横一本をベースボードに釘で打ち込みます。
この作業は左右同じことを繰り返します。


この状態で作業を一時中断してルーフを先に張り込みますが、ルーフ製作は又次号とさせて頂きます。

まだまだ夏は始まったばかりですので、皆様もご健康に気を付け乗り切って行きましょうね。


ではまた次回

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イタリア車 アルファロメオ

2011-07-06 16:17:07 | お知らせ

アルファロメオジュリアスプリントSS その2

暑い! 私が住んでいる関東は毎日暑い日がつづきますが、みなさ~ん元気ですか?

さて血のたぎる熱い車、alfaですが先週はこんな画像が最後でしたね。



いつもの様に最初の作業は、シート本体を外し全て室内の各部品を取り出す作業から入ります。
先ずはシートですね。

一見綺麗ですでも・・・何とかの厚化粧状態でした 詳細はその内に表れてきます。
次にカーペットを剥がしダッシュボードへと作業を進めます、ダッシュボードの取り付けは上面にへクスボルトが、
4本で止めてあります。



ダッシュボードが外れたら次はメーター類を外しますが、メーターパネルの下部に三本ビスが隠れています。
取り外す際に配線を忘れない様にタグを付けると良いですね。



各メーターは内装を製作する時間に計器やさんに、リビルトして頂きます。
余談ですが、デジタルメーターが流行りの現代ですが、個人的にはアナログのメーターの方が美しく
穏やかに感じます。・・・皆さんは如何ですか?


ダッシュボード周りの取り外しがすみましたら、次の作業はルーフを取り外す作業に入ります。
この時代のルーフ構造は天吊り方と言いまして、何本かのロットをルーフ材に入れロットの張力で張りを持たせています。


外し方はフロント及びリャーガラスを取り外してウエザーストリップ取り付け部に、接着してあるレザーを剥がして、
前から順々にロットを外して行くと外れます。



自動車趣味にも多々ありますが、大まかにボデー(塗装)・エンジン及びサスペンション・そして最後が内装ですね。
前の2点に比べますと、内装が一番人間臭く時間と手間そしてセンスが必要な処ですね。

エンジン・ボデーは乗車時に見る事もましてはエンジンはボンネットを開ける時ぐらいで見ることはないと思います。
しかし内装は色々な素材を使用して、直接に皮膚に触れ常に運転中は目に入りす。

そして自動車趣味の最後が内装作業と言っても過言ではないと思います。

そんな記事をこれからも続けたいと思いますので、読んで頂けましたら幸いです。


ではまた次回

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