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残像の音楽

2008年11月03日 23時26分06秒 | 日常のあれこれ
CDを買いました。BOYS TOWN GANGの「Can't Take My Eyes Off You」です。近所のお店を回っても中古CDが見つからなかったので、1年ぶりに新品で購入することになりました。

この曲は、夏にテレビ番組のBGMで耳にして以来、気になって気になって仕方ありませんでした。念願かなって、ようやく聞き放題です。

「Can't Take My Eyes Off You」には「君の瞳に恋してる」という邦題が付いています。この曲は相当人気があるのか、各種のアレンジが出ています。今回買ったCDは、2枚ともアレンジ版です。

1枚はユーロトランス・アレンジ、もう1枚はハウス・アレンジとのことですが、私の場合、ユーロトランスとかハウスとか言われただけでは、どんな特徴の曲か分かりません。でも買っちゃった……。

一番のお気に入りは、「BOYS TOWN GANG feat. P.K.G.」(写真右) に収録されていたオリジナル版。残念ながら、ユーロトランス版は私にはイマイチでした。

その代わり、もう1枚の「BOYS TOWN GANG House Remixes EP」(写真左) は大当たり。すばらしいアレンジが収録されていました。特にSoul Source Production Remixが絶品。導入部の、泉がわくようなピアノ伴奏が上品です。そのピアノの流れに乗るように、丸く滑らかなボーカルが重なり、間奏ではジャズのようなピアノが入ったり、弾むようなビートが入ったりと変化も盛りだくさん。後半では伸びやかなバイオリンの音色が広がります。

まるでダンスの舞台を見るような音楽です。うずくまっていたダンサーがひとり、またひとりと立ち上がり、両手をしなやかに広げてステージの上を縦横に舞います。軽快なステップを踏み、流れるような残像を引いたダンサーは、やがて長いスカートを翻したまま、ひとりずつ舞台袖 (そで) に消えていきます。ダンサーがひとり消えるごとにステージの照明がひとつ落ち、またダンサーが消えては照明が落ち、いつしか舞台が真っ暗になる……そんな光景が目に浮かびます。

全体的なイメージは清冽 (せいれつ) なせせらぎ。イメージといい曲全体の構成といい、スメタナの「モルダウ」を想起させます。

Stone Bridge Remixもノリがいいです。聞くなら、前奏が短いRadio Editで決まり。私は伴奏だけでなく、歌詞も味わいたいので、前奏が短めのアレンジが好きです。Groove That Soul Remixも心地いい。ボーカルがガラスのように薄く延ばされて、伴奏の1パートであるかのように溶け込んでいます。

お気に入りの歌はいろいろなアレンジで聞きたくなります。今回買ったCDには「Can't Take My Eyes Off You」しか入っていません。2枚合わせて実に10種類。こんな私に母は「同じ歌なんか買って」と言います。そう言えば、友達にもアレンジ嫌いの子がいたっけ。オリジナル命なんだって。