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Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ

Sh2-29,31,32

2023-05-30 10:37:02 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-29,31,32】
 赤経:18h10m31s(Sh2-29),18h11m18s(Sh2-31),18h10m53s(Sh2-32)
 赤緯:-23゚59' 55"(Sh2-29),-23゚47' 48"(Sh2-31),-23゚38' 51"(Sh2-32)
 星座:いて座
 視直径:40'(Sh2-29),8'(Sh2-31),8'(Sh2-32)
 他カタログNo.:NGC6559+IC4685(Sh2-29),IC1275(Sh2-31),IC1274(Sh2-32)
 ニックネーム:猫の手星雲
 南中日時(@東京):5月6日03時,6月21日00時,8月4日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/05/18 00:46
 撮影地:新潟県魚沼市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,StarScapeフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×12コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
             トリミングあり
 メモ:いて座北西部にある有名な「干潟星雲」から1.5°ほど東にある淡い散光星雲群です。丸い形
    の星雲が並んだ形態が猫の足裏の肉球に似ていることから「猫の手星雲」と呼ばれており、
    東側にある濃い暗黒星雲が猫の手を縁取って引き立たせている印象です。最も北に位置する
    Sh2-32が真円に近く、青い反射星雲を纏っていることもあって目立っています。その南東に
    輪郭がぼやけた感じのSh2-31が隣接しています。少し南へ離れた所にある鷹の爪のような形
    をした濃い星雲とその西側に広がる淡い星雲を含んだエリアがSh2-29です。いずれも非常に
    淡く、口径30cmクラスの比較的大きい望遠鏡を使っても眼視で明瞭に確認するのが困難で、
    興味深い形や色は写真でないとはっきりしません。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-25

2023-05-29 00:01:25 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-25】
 赤経: 18h05m26s 赤緯:-24゚23' 39"
 星座:いて座
 視直径:90'
 他カタログNo.:M8,NGC6523
 ニックネーム:干潟星雲(Lagoon nebula)
 南中日時(@東京):5月5日03時,6月19日00時,8月3日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/05/18 00:46
 撮影地:新潟県魚沼市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,StarScapeフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出5分×12コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
             トリミングあり
 メモ:いて座北西部にある有名な散光星雲で、メシエカタログではM8と、一桁の番号で登録されて
    います。その形態から「干潟星雲」の名称が付いており、双眼鏡でも確認できるほど明るく、
    夏の必見天体として天文ファンに親しまれている星雲です。東西方向の見掛け上の広がりは
    満月の3倍もある巨大星雲で、いて座付近の天の川を撮影する際に超広角レンズを使っても
    赤い姿が容易に捉えられるほど目立つ天体です。望遠レンズや望遠鏡によるクローズアップ
    イメージで認められる複数の黒いスポットは、グロビュールと呼ばれる星形成領域であり、
    やがてそこから新しい星が生まれてくると考えられています。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-313

2023-03-19 16:25:15 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-313】
 赤経: 12h53m32s 赤緯:-22゚51' 36"
 星座:うみへび座
 視直径:12'
 他カタログNo.:Abell35
 ニックネーム:-
 南中日時(@東京):2月15日03時,4月2日00時,5月17日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2023/02/18 03:43
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),アイダスNBZフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO6400,露出5分×12コマ,1.6倍クロップ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
             トリミングあり
 メモ:うみへび座東部にある淡い惑星状星雲で、シャープレスカタログでは最終番号で登録されて
    いる天体です。データ上の視直径は満月の1/3程度あり、同種の天体としてはこぎつね座の
    亜鈴状星雲(M27)よりも大きいです。但し、非常に淡いため、眼視での観測は極めて困難で、
    一般アマチュア向けの望遠鏡で見えるのは光度9.58等の中心星のみでしょう。写真撮影でも
    難物であり、しっかり捉えるには星雲が発する輝線の波長に合わせたバンドパスフィルター
    の使用が望ましいです。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-290

2023-03-09 15:00:00 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-290】
 赤経: 08h54m11s 赤緯:+08゚55' 16"
 星座:かに座
 視直径:17'
 他カタログNo.:Abell31
 ニックネーム:-
 南中日時(@東京):12月16日03時,1月31日00時,3月17日21時 ※あくまで目安です。

 撮影日時:2020/01/03 03:11
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),アイダスNB1フィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+PHD Guidingにより恒星ガイド
 撮影条件:ISO6400,露出6分×12コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
             トリミングあり
 メモ:かに座南部にある大型の惑星状星雲です。視直径は満月の半分以上もあって、惑星状星雲で
    最大級とされる みずがめ座のNGC7293(らせん星雲)を超えるサイズを有します。但し、淡い
    ので眼視の観測対象になることはまずない天体で、写真撮影でも輝線星雲の波長に合わせた
    バンドパスフィルターを用いないと、高コントラストで写すのが困難です。カラー写真では
    中心部が寒色系、周辺部が暖色系に写り、惑星状星雲特有のイメージになります。形態的に
    捉えどころのない姿であるせいか、愛称などは特に付いていないようです。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-185

2023-01-27 13:51:30 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-185】
 赤経: 01h00m00s 赤緯:+60゚59' 23"
 星座:カシオペヤ座
 視直径:120'
 他カタログNo.:IC59,63
 ニックネーム:-
 南中日時(@東京):8月18日03時,10月2日00時,11月16日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2022/09/26 01:44
 撮影地:静岡県東伊豆町
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),ASTRO LPR Type2フィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出6分×12コマ,1.6倍クロップ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
 メモ:カシオペヤ座の"W"字を形成する真ん中のγ星(固有名「ツィー」)に寄り添うように存在する
    淡い散光星雲です。赤色のHⅡ領域と青色の反射星雲が混ざり合い、写真では2色が混在した
    イメージに写ります。インデックスカタログでは赤味の強い東側の星雲はIC63、青味の強い
    西側の星雲はIC59の番号がそれぞれ付いていて、別々の星雲として登録されていますが、Sh2
    カタログでは両者を合わせ、1つの天体として登録されています。全体としてはギリシャ文字
    の"Ω"(オメガ)の形に近かったり、逆さまにするとコウモリに似ているようにも見えますが、
    形態に由来する愛称は特に付いていないようです。非常に淡い上に明るい「ツィー」の光が
    邪魔になるため、眼視では大きめの望遠鏡を用いても確認がかなり困難な天体です。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-132

2022-11-15 07:31:28 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-132】
 赤経:22h18m47s 赤緯:+56゚08' 05"
 星座:ケフェウス座
 視直径:90'
 他カタログNo.:LBN473
 ニックネーム:ライオン星雲(The Lion Nebula)
 南中日時(@東京):7月8日03時,8月23日00時,10月7日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2022/10/23 21:55
 撮影地:静岡県富士宮市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),アイダスNBZフィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出8分×5コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
 メモ:とかげ座との境界に近いケフェウス座南部にある散光星雲です。「ライオン星雲」の異名を
    持っており、HⅡ領域である赤い星雲の高緯度部分が頭部に相当し、その西に広がる淡い部分
    が尻尾の付いた胴体に見立てられるようです。南西エリアは青みがかった緑色に写りますが、
    これはOⅢ輝線を放つ星雲が存在しているためで、その部分もしっかりと捉えるにはナロー
    バンドフィルターの使用が望ましいです。淡いため望遠鏡を使っても眼視での確認は困難で、
    写真撮影向きの天体と言えるでしょう。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-155

2022-10-07 07:37:21 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-155】
 赤経:22h56m43s 赤緯:+62゚37' 04"
 星座:ケフェウス座
 視直径:60'
 他カタログNo.:LBN529
 ニックネーム:洞窟星雲(The Cave Nebula)
 南中日時(@東京):7月18日03時,9月2日00時,10月16日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2022/10/01 23:55
 撮影地:山梨県山梨市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),ASTRO LPR Type2フィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出6分×10コマ,1.6倍クロップ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
 メモ:ケフェウス座の南東部にある散光星雲です。上の写真のとおり、暗黒星雲で遮られた部分が
    洞穴の入口のように見えることから「洞窟星雲」と呼ばれています。見掛けのサイズは満月
    の約2個分相当と比較的大きい星雲ですが、淡いので望遠鏡を使っても眼視で見るのは困難
    であるため、写真撮影向きの天体と言えます。青色の反射星雲も混在しており、周囲に存在
    する様々な色の星とも相俟って、比較的カラフルなイメージが得られるので、秋の撮影対象
    としては興味深い天体の一つです。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-16~21

2022-07-19 09:47:30 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-16,17,18,19,20,21】
 赤経: 17h47m52s(Sh2-16),17h46m08s(17),17h48m45s(18),17h49m21s(19),17h49m14s(20),17h51m39s(21)
 赤緯:-29゚18' 14"(Sh2-16),-28゚51' 28"(17),-29゚16' 06"(18),-29゚07' 01"(19),-28゚40' 02"(20),-28゚53' 40"(21)
 星座:いて座
 視直径:20'(Sh2-16),25'(17),4'(18),12'(19),10'(20),5'(21)
 他カタログNo.:LBN1124(Sh2-16),LBN1(17),LBN1125(18),LBN2(19),LBN3(20),LBN4(21)
 ニックネーム:-
 南中日時(@東京):5月1日03時,6月16日00時,7月31日21時 (代表としてSh2-19) ※あくまで目安です。


 撮影日時:2022/05/29 02:02
 撮影地:新潟県十日町市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),ASTRO LPR Type2フィルター使用,
             タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5L-Ⅱ+PHD Guidingにより恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出4分×12コマ,1.6倍クロップ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
             トリミングあり
 メモ:いて座の西端でへびつかい座およびさそり座との境界辺りに位置する小さな散光星雲群です。
    銀河系中心のすぐ傍にありますが、周辺は濃密な星間物質で星の光が遮られているエリアで
    あるため、背景が暗く沈んだように写り、その中にごく淡い輝線星雲が点在するイメージに
    なっています。最も目立つSh2-16以外は暗くて小さい星雲なので、はっきりと描出するには
    十分暗い夜空における長時間露光と強力な画像処理が必要のようです。写真ですら捉え難い
    天体なので、眼視観望の対象にはなりません。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-54

2022-06-04 08:46:35 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-54】
 赤経:18h17m53s 赤緯:-11゚43' 48"
 星座:へび座
 視直径:140'
 他カタログNo.:Gum85(高輝度部のみ)
 ニックネーム:鳥の巣星雲(Egg & nest nebula)
 南中日時(@東京):5月8日03時,6月23日00時,8月7日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2022/05/07 02:23
 撮影地:新潟県十日町市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
             ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO1600,露出4分×12コマ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
 メモ:へび座(尾部)の南東部にある淡い輝線星雲です。半円形の器のような形態の中に小さな卵
    形の高輝度部があることから「鳥の巣星雲」の呼称があります。南西側に先細ったコーン
    状の広がりがあるため、逆さまのタニシもしくはつぶ貝のようにも見えます。データ上の
    視直径は満月の5倍近くもあり、すぐ南にあるイーグル星雲(IC4703=Sh2-49)の約1.5倍の
    サイズに相当します。淡いHⅡ領域であるため望遠鏡を使って観望しても天の川の糠星が
    見えるだけで、眼視で星雲を確認するのは困難です。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成


Sh2-49

2022-05-16 00:00:08 | シャープレス天体アルバム

【Sh2-49】
 赤経:18h18m48s 赤緯:-13゚49' 42"
 星座:へび座
 視直径:90'
 他カタログNo.:M16,IC4703
 ニックネーム:イーグル星雲(Eagle nebula),わし星雲
 南中日時(@東京):5月8日03時,6月23日00時,8月7日21時 ※あくまで目安です。


 撮影日時:2022/05/05 02:51
 撮影地:新潟県十日町市
 撮影機材:キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC(F2.8),フィルターなし,タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
             ペンシルボーグ+QHY5LⅡM+StellaShot2により恒星ガイド
 撮影条件:ISO800,露出3分×12コマ,1.6倍クロップ
 画像処理:Digital Photo Professional4にて現像,ステライメージVer.8,PhotoshopCS3にて処理
 メモ:へび座(尾部)の南東端付近にある輝線星雲です。散開星団が重なった複合天体で、星団は
    メシエ天体の1つとしてM16、さらにNGC6611のカタログナンバーが付いています。星雲には
    IC4703のカタログナンバーが付いており、星団とは区別されています。星雲は満月の約3倍
    程度の広がりがあって、その形状が翼を広げた鷲に似ていることから「イーグル星雲」の
    呼び名があります。また、ハッブル宇宙望遠鏡により高解像で捉えられた星雲中心部にある
    棒状の暗黒星雲は「創造の柱」と名付けられました。星団は小型双眼鏡で容易に存在確認
    できますが、星雲を眼視でしっかり確認するには口径30cm超の大きめの望遠鏡が必要です。

 星図:


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成