蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

蕎麦打ち (22)

2006-06-29 | 蕎麦打ち
書き残した2つの点について述べておきたい。

① 打ち粉について
多くの識者が指摘する通り、私は、打ち粉はできるだけいい打ち粉を使うことが大切だと考えている。ただ、いい打ち粉を使えば、それで解決するというものではない。例えば、蕎麦打ちに使っているのと同じ粉なら、問題はないとする意見がある。確かに、質は同じだが、打ち粉には異なる役割を果たさせなければならないのだ。
さらに、私が指摘した打ち粉とめん棒のメカニズムによって、蕎麦の表面が固められてしまうのは同じである。

② めん棒の使い方について
めん棒をコロコロと転がす操作について一言付け加えたい。めん棒で下の蕎麦を押しつけるとき、小刻みに力を変えることが重要だと思う。それは、ある意味では蕎麦を練っていることと同じであり、蕎麦の表面を固めない。
これは、片倉さんが『手打そばの技術』の中で手の平でめん棒を転がす扱い方のことであり、この操作で単に「転がす」というよりも、押しつける力を小刻みに変えながら「転がす」のである。

この論考は、蕎麦打ちについて幾つかのポイントを述べたにすぎないが、それらは蕎麦打ちについて本質的に重要なことであると、私は考えている。蕎麦打ちについては未熟な私であるが、これらの点を考慮にいれることによって、確実にいい蕎麦が打てるようになったと私は考えている。

尚、「歯触りがよくソフトでありながら、しっかりした蕎麦がいい」と教えてくれた友人のNBさんは、私とは異なる方法で、このいい蕎麦を打つことを追究している。その彼は、どの有名な蕎麦店をも遥かに凌ぐ「いいコシ」の蕎麦を打つ。

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