蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

栽培 2006season 45

2007-02-02 | 06season栽培
承前

蕎麦のコシについて

2006年のソバを1月21日に、友人のNBさんに打ってもらった。私は、蕎麦は香りとコシだと考えているのだが、今回はコシについて考えてみたい。

NBさんの蕎麦のコシは、実によかった。
彼の蕎麦を食べる機会はそうあるわけではないが、2005年の11月に彼の蕎麦を食べて、そのコシの良さに驚嘆した。今回もその時とほとんど変わらず本当にいい食感がした。どういいのか。噛んだときにソフトで柔らかな弾力がある。しかし、けっして強い噛みごたえはしない。さりとて軟らかすぎない。誠にいい食感がしたのである。
彼は、1990年代の初頭に訪れた山梨の「翁」の蕎麦を「手本」にしているという。

私は、高橋邦弘さんが出店している高島屋の蕎麦を3年続けて食べている。しかし、NBさんの蕎麦に感じるいい食感を、高橋さんの蕎麦には感じられない。私は、「硬質な感じのコシ」を感じてしまう。もちろん、高橋さんは「延し」と「切り」を、「捏ね」は他の方が担当しているのだから、ここでの蕎麦を純粋に高橋さんの蕎麦とはいえないかもしれないが・・・。

高橋さんが全てをつくる蕎麦を、私は味わってみたい。
あるいは、ことわざに「一鉢 二延し 三包丁」とあるように、「捏ね」が一番重要なのだから、高橋さんが「捏ね」を、他の方が「延し」と「切り」を担当する蕎麦を食べてみたい。

P.S.)
私が、「硬質な感じのコシ」がする蕎麦というのは、高島屋に出店する「達磨」の蕎麦だけではない。私は多くの蕎麦店を食べ歩いている訳ではないが、ほとんどの翁系の蕎麦店、あるいは有名蕎麦店の蕎麦にも共通して感じる「コシの強さ」である。ただし、数回訪れている「狭山翁」では、2005年の5月に食べた蕎麦にだけ、「いいコシ」の片鱗を感じることができた。
私はこのブログの「蕎麦打ち」の項で、この「いいコシ」を出すのにはどうしたらいいかを私なりに追究した結果を書いておいた。NBさんは、私とは異なる方向からこの問題に取り組んでいる。彼の方法は、彼独自の方法でありここで私が論じる訳にはいかない。 (2007/02/03)