蕎麦彷徨

ひとりの素人が蕎麦について考えてきたことを書きしるすブログ

栽培 (70)

2007-01-24 | 栽培
CECの値を下げるために採用できる方法は、②の施肥しない、と③作物に養分を吸収させる、である。

ところで、東区は冬から夏まで、大量の落葉を畑に積み上げておいた。これが、蕎麦の味を向上させた主な要因なのではないかと考えているのだが、この方法を転換しようと思う。今年から落ち葉を土中深く埋め込むことにする。

この落葉を深く埋め込む方式を採るには幾つかの理由がある。
1) 過去7年間、この東区は肥料を入れず落葉のみ投入してきたのだが、落葉のみといえども、量が多いために養分が畑に加えられてきたはずである。落葉を土中深く埋めれば、その養分が直接吸収される割合は減少するだろう。これは②の条件をある程度満たすことになる。
2) 今までは、落葉が畑の上におかれていたために作物が栽培できなかったが、落葉を埋め込めばそれが可能となる。今年は作物を栽培し養分を吸収させようと思う。これにより③が可能となる。
3) 塩基飽和度を高めているのは、異常に多いカルシウムである。落葉を積み上げる以前に、ミネラルの重要性を考えるあまり、大量にカキ殻を投入してきた。それが落葉に覆われていたために流失すことなく滞留したことによる。落葉の埋め込み方式は、カルシウムの流失を促すことになろう。
4) 深さ15~20cmの作土の部分は、落葉の投入により団粒構造化が進んでいる。壌土と言える状態である。しかし、その下の層は、一見して気相がほとんどない粘土である。これでは、排水が上手く行われない。だから、土の深い所に落葉を入れようと思うのだ。落葉が腐葉土化し排水がよくなれば、水を嫌うソバには最適であると思われる。
以上のような理由により、今年は落葉を土中深くに埋め込もうと思う。

東区が抱える大きな問題は、塩基バランスの問題もある。このアンバランスを是正する方が困難であると思うのだが、この点についてはもうしばらく考えることにする。

西区は東区と同様の問題も抱えているので、ここではその検討は割愛する。

尚、落葉を「完熟」腐葉土化してから畑に投入する方法も試みてみたい。何年もかけて作った「完熟」腐葉土こそ蕎麦の味を変える決定的要因になりうるのではないかと期待している。