地震・雷・火事・親父。

よく、地震・雷・火事・親父って前は言っていた。
確かに地震や雷、火事は怖い。でも最近は昔みたいな親父は
いなくなったと言われているようだ。
優しいお父さんが増えたのかな？それはそれでいいんじゃない？
友達親子が増えたって言われている。

私が幼い頃、そう、高度経済成長期頃かしら。
デパートにお買い物に行くことが多かった。
今みたいにファミレスも無いような時代だったから
デパートのレストランはとても混んでいた。家族連れで満員だった。
注文した物がなかなか来ない。
するとどこかのお父さん（親父？）が、「いつまで待たせるんだ！早くしろっ！！」
と、大声で怒鳴り始めるのだ。ウェートレスさんは謝りながら急いで大変そう。
それでも、待たされあちこちで怒鳴り始める親父たち・・・。
私はまた始まったと思いながらはらはらとしていたものだ。
昔のお父さんたちは怖かった。

私が住んでいたアパートの近くにお寺があった。
私は近所の子供たちとよくそのお寺の庭の横の空き地でおままごとみたいな事をして
遊んでいた。最初はよくわからず庭の花も雑草と一緒にとって遊んでいた。
すると、お寺の年老いた住職が大きな声で「こらぁ～～っ！！」と拳を振り上げて
怒鳴った。ぽかんとしている私たちに「庭の花をとっちゃいかん！」と怒られてしまった。
私は素直に謝り、綺麗な花は採らないと約束した。その場はそれで収まり、私たちは
その後もよく庭の横の空き地で遊んでいた。
でも、住職の親父？は怖かった。（苦笑）なので、庭の花にいたずらしようとする男の子なんかには
注意していた。
ある日、住職は庭の花は綺麗だろうとか言いながら、
本堂を見せてくれた。親父さんは意外と優しかった。怖くてびびっていた私は
本当は優しいんだと温かい気持ちになった。

昔は怖い親父さんが多かった。うちの父も怖かった。
でもその親父さん達が頑張って今の豊かな日本を作ったのだ。
昔の親父さん達には威厳があった。
今のお父さんたちも頑張っている。でも時代は変わった。
良いことは良い、悪い事は悪いと昔の親父さん達はうるさかったと思う。
悪い事をしたら、どこの子供だろうと怒鳴って怒っていた。
あれはあれで、いいのだと思う。
最近はそんな親父さんがいなくなったような気がする。
ちょっと、寂しい気がする。
今は、男女平等な時代になってきた。強い女性も増えた。
それはそれでいいと思う。
でも時々、優しいが怒ると怖い昔の親父さん達が懐かしく思いだされるのである。