野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

急な斜面を流れ落ちるように白い花が咲いていたマルバウツギ

2019年06月04日 06時56分40秒 | 
五月半ばの高尾山の山道で目立っていたのがマルバウツギ。
急な斜面を流れ落ちるように白い花が下がり
歩く人の眼を楽しませる。
(2019-05 東京都 高尾山)




マルバウツギ
マルバウツギ 学名 Deutzia scabra
別名 ツクシウツギ
丸葉空木
分類 ユキノシタ科ウツギ属 (落葉低木)
葉が丸いウツギ。ウツギとは、茎が中空(髄が無い)木を指し、他にも色々ある。
原産・分布 本州(関東地方以西)、四国、九州
神奈川県 県内全域に分布する。
日当りの良い、やや乾燥した斜面によく生える。よく分枝する。
葉は対生、葉身は卵円形または卵形で、両面ともに星状毛がある。縁は不揃いな鋸歯がある。
同じユキノシタ科のウツギの中では小さい花が咲く。5月に、枝先に円錐花序を出し、約1cmの小さな花を多数つける。
花序のすぐ下の葉は、他の葉と異なり線形で細く短い。



やっと花が開いてきたナンテン

2019年06月04日 05時47分54秒 | 
長い間ずっと蕾の状態を維持してきたナンテンの花が開き始めた。
黄色い雄しべが突出するのがかわいい。
やがて赤い実がなるとさらに目立つようになる。
(2019-05 神奈川県川崎市 道端)





ナンテン
ナンテン(南天、学名:Nandina domestica)は、メギ科ナンテン属の常緑低木。

和名の由来は、漢名の「南天燭」の略。南天の花は、仲夏の季語。実は三冬の季語。


特徴
高さは2m位、高いもので4〜5mほど。幹の先端にだけ葉が集まって付く独特の姿をしている。葉は互生し、三回羽状複葉で、小葉は広披針形で先端が少し突きだし、革質で深い緑色、ややつやがある。

先端の葉の間から、花序を上に伸ばし、初夏に白い花が咲き、晩秋から初冬にかけて赤色(まれに白色)の小球形の果実をつける。


分布・生育地
中国原産。日本では西日本、四国、九州に自生しているが、古くに渡来した栽培種が野生化したものだとされている。東北、中部、東日本でもみられる。 山口県萩市川上の「川上のユズおよびナンテン自生地」は、国の天然記念物(1941年指定)[2]。

利用
栽培
庭木としてや玄関前などに植えられることが多い。

江戸時代に様々な葉変わり品種が選び出され、盛んに栽培された。古典園芸植物として現在もその一部が保存栽培されている。錦糸南天等とよばれる。園芸種のオタフクナンテンは葉が紅葉しやすく真夏でも赤い葉を付ける。実がつかないのが特徴で、高さも50cm程度しか伸びないので、下草などと一緒に庭園によく使用される。葉がやや円形なので別名オカメナンテンとも呼ばれる。

稀に太く育ったものは、幹を床柱として使うことがあり、鹿苑寺(金閣寺)の茶室、柴又帝釈天の大客殿などで見られる。

縁起物として
音が「難転」即ち「難を転ずる」に通ずることから、縁起の良い木とされ、鬼門または裏鬼門に植えると良いなどという俗信がある。福寿草とセットで、「災い転じて福となす」ともいわれる。また、江戸の百科事典「和漢三才図会」には「南天を庭に植えれば火災を避けられる」とあり、江戸時代はどの家も「火災除け」として玄関前に植えられた[3]。赤い色にも縁起が良く厄除けの力があると信じられ、江戸後期から慶事に用いるようになった[3]。トイレの前にも「南天手水」と称し、葉で手を清めるためなどの目的で植えられた[3]。

薬用・実用
葉は、南天葉(なんてんよう)という生薬で、健胃、解熱、鎮咳などの作用がある。葉に含まれるシアン化水素は猛毒であるが、含有量はわずかであるために危険性は殆どなく、食品の防腐に役立つ。このため、彩りも兼ねて弁当などに入れる。熊本県旧飽田町(現熊本市)では、すり潰したナンテンの葉の汁を濾したものを小麦粉の生地に加えた麺料理「しるかえ」を作る。[4][5]もっとも、これは薬用でなく、食あたりの「難を転ずる」というまじないの意味との説もあり[6]、当初から、殺菌効果があると分かって赤飯に添えられたり、厠(手洗い)の近くに植えられたのかは定かではない。




俳句の世界では南天の実が冬の季語。
「南天の實をこぼしたる目白かな 正岡子規 南天の実」の句もあるように、鳥たちにも好まれるようだ。実を落として残念がっているメジロやスズメがかわいい



南天の実 


うれしくて見てゐてばかり実南天岡井省二 有時
かねがねにさういひて来し実南天岡井省二 五劫集
しぐれたるあとの日が射し実南天鷲谷七菜子 游影
それはそれこれはこれなり実南天岡井省二 夏炉
みほとけにつぶら朱照り実南天 伊丹三樹彦
一株は白南天や石道寺 星野麥丘人
不退寺の実南天また実南天 石田勝彦 雙杵
丹田をこゑの出でたり実南天鷲谷七菜子 游影
億年のなかの今生実南天 森澄雄
冬ざれや房々として実南天 日野草城
南天の実をつゝめとや鴈の声 其角
南天の實をこぼしたる目白かな 正岡子規 南天の実
南天の實をこぼしてや鳴く雀 正岡子規 南天の実
参道も門も小ぶりに実南天 鷹羽狩行
坐してゐて時飛んでをり実南天 森澄雄
夢二生家の窓閉す実南天残像 伊丹三樹彦
実南天ここに初別時といへる 岡井省二 五劫集
実南天人の母なれど切に逝く 星野麥丘人
実南天曙楼は古びけり 川端茅舎
実南天村にかかれる橋一つ 星野麥丘人
実南天柄まで真紅や自若たり 中村草田男
実南天赤子のいのちすこし減り 飯島晴子
寒菊に南天の実のこぼれけり 加藤曉台
日当ればみんなしあはせ実南天雨滴集 星野麥丘人
春の雪受けてそらして実南天鈴木真砂女 夕螢
沈金の南天の実を研ぎいだし 飴山實 句集外
濡れて歩くも一興の雨実南天 伊丹三樹彦
煤払全部終りし実南天右城暮石 散歩圏
竹林も寺苑自生の実南天右城暮石 散歩圏
身のこゑのそこに出でゆき実南天岡井省二 有時
長命寺の尾長鳥けふ来ず実南天 石田波郷
門松に紅ぎつしりの実南天 山口誓子
飲み水の湧ける家裏実南天右城暮石 句集外 昭和五十四年
鰤漁の沖の日波や実南天 森澄雄
鴎外の生家北向き実南天 松崎鉄之介



きれいな紫の花が眼を引くムラサキセンダイハギ

2019年06月04日 05時15分37秒 | 
五月末の森林公園で目立っていたのがムラサキセンダイハギ。
名前の由来は古風なもので、歌舞伎の先代萩と言われてもちょっと。
名前は別として、きれいな紫の花が眼を引く。
(2019-05 神奈川県川崎市 高根森林公園)




ムラサキセンダイハギ
ムラサキセンダイハギ [紫千代萩]

開花時期 5月、6月、7月、8月
花の色 青、紫
名前の読み むらさきせんだいはぎ
分布 原産地は北アメリカ
日本では園芸植物として栽培されるほか、各地で野生化
生育地 庭植え
植物のタイプ 多年草
大きさ・高さ 70~120cm 地下茎が這って伸びる。