野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

今の時期に貴重な白い花を咲かせるクマノミズキ

2019年06月19日 08時49分43秒 | 

クマノミズキがいたるところで花を開いている。
ミズキよりもおよそひと月ほど花期の遅いクマノミズキは、白い花が少なくなった時期だけに貴重だ。
写真のは神代植物公園のものだが、近くの公園でも花を開いていて、おやと思わせる。神代植物公園では数本のクマノミズキが天にそびえるほどに花をつけていて、圧巻だった。
(2019-06 東京都 神代植物公園)



クマノミズキ
クマノミズキ(熊野水木、学名:Swida macrophylla)はミズキ科ミズキ属の落葉高木。

特徴
樹高は8-12m。若枝はほぼ無毛で4-6の縦稜がある。葉は、長さ1-3cmの葉柄をもって枝に対生し、形は卵形または楕円形で、先端は長い鋭尖頭で基部はくさび形、縁は全縁。葉身の長さ6-16cm、幅3-7cmで、裏面はやや粉白色になる。

花期は6-7月。新枝の先に、径8-14cmの散房花序をつける。花は多数の白色4弁花。果期は10月。果実は核果で、径5mmほどの球形で紫黒色に熟す。

和名は、三重県熊野に産するミズキの意味。

分布と生育環境
日本では、本州、四国、九州に分布し、山地に自生する。アジアでは、朝鮮、台湾、中国、ヒマラヤ、アフガニスタンに分布する。




数世紀に及ぶ長い伝播の歴史をもつムラサキツユクサ

2019年06月19日 06時48分25秒 | 

あちこちでムラサキツユクサが咲き始めている。

新大陸原産でヨーロッパに伝わり、そこから世界各地に広まったという。唐辛子の伝播の歴史のように、植物の伝播の歴史はそれぞれの種ごとに固有の物語があって、掘り下げたら面白いのだろう。日本から伝えられた紫陽花の品種に、シーボルトが愛人だった遊女のお滝さんの名前をつけてotakusaとしたように。

かつてはどこでも見られた種だが、今では園芸種が増えて、白やピンクの花もあるという。いちどみてみたい。

(2019-06 川崎市 路傍)

 

ムラサキツユクサ

ムラサキツユクサ属(むらさきつゆくさぞく、学名:Tradescantia)とはツユクサ科の属の1つで、75種が認められる。別名はトラデスカンティア属。多年生の草本で、原産はカナダ南部からアルゼンチン北部にかけての新大陸で、西インド諸島にも分布する。17世紀にヨーロッパに園芸植物として伝わり、現在では世界各地で見ることができ、野生化していることもある。

この属は這うものもあるが、立ち上がって30-60cmになることもある。多くは花を朝に咲かせ昼にしおれるが、天候の影響も受ける。

細胞遺伝学的には、染色体の数と構造の進化の点で関心が持たれている。経済的には、園芸植物の他、雑草として農業の邪魔になる。また、環境中の変異原に対する指標生物として用いられることもある。

特徴
多年生草本で、這うものや立ち上がるものがあり、立ち上がるものは30-60cmに達する。葉は長く、肉質で、剣状から披針形、長さ3-45cmと種によって幅がある。花は青が多いが、白、ピンク、紫もあり、花弁は3枚、葯は黄色く6本あるが、稀に奇形をつくる。汁は粘性があり、透明。