フルート吹きのほっと一息

フルートのこと、音楽のこと、作曲家のこと。そして愛犬トム君との日々。
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セシル.シャミナード コンチェルティーノOp.107

2018年04月17日 | 作品あれこれ


セシルとジョルジュ


1857−1944

 

社会は50年も100年も経つと随分変化する。

電車の無い時代から地下鉄のある時代へ。

電話の無い時代から携帯電話の時代へ。

物質的な変化は判りやすく人間への影響も大きい。

いつの時代も新しいものを探して人間は変化を望む。

でも内面はそう大きく変化しないかな?とも思うのだ。

 

セシルにはピアノを弾く母がいた。

小さな頃にパリに引越しをして自宅は音楽サロンになり

若き優秀な音楽家たちが出入りする環境になる。

ピアノの上手な小さなセシルは作曲もして披露し

ご近所だった20代のジョルジュに見出されるのだ。

音楽学校はまだ女子を迎え入れていない時代。

ピアノ、和声学音楽様式、作曲、ヴァイオリンの個人教授がつく。

18歳でピアニストとしてデビューして51歳でアメリカ公演もする。

国際的に活躍して350曲も作品を残すのだ。

1912年?フルートのためにコンチェルティーノを55歳?で作曲か出版か。

 

古き良き時代のロマン派の音楽は1900年を境に

近代へと露骨に転換するのだけれど

一人の作曲家が生み出す作品は

時代の波に乗って簡単に変化するようなものじゃない。

その人自身だと思う。

 

晩年のセシル・シャミナードが幸せであって欲しい。

コンチェルティーノは今、多くのフルート奏者に愛されている。

ジョルジュ・ビゼーにお礼を言わないとね。

 


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