フルート吹きのほっと一息

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バッハ 管弦楽組曲(序曲)BWV1067 その4

2018年11月18日 | 作品あれこれ

管弦楽組曲を演奏したのは先週の日曜日のことなんですが

もう1ヶ月くらい経ったかのような気分です。

400年前はどんな暮らしだったのか知識での想像はできるのですが

タイムスリップしてバッハ近辺を感じたい私です。

社会生活と音楽は密着につながっているだろうなぁと思っています。


さて、まずはタイトル。

管弦楽組曲と呼ばれていますが、

管弦楽によるダンス組曲、序曲付きとでも書いてくれれば

中学生だった私だってちょっとは理解がついたと思うんです。

レコードからこのいかめしい序曲ってなんだろう?と思っていましたからね。

 

ドイツの田舎のバッハが作曲していた頃

フランスの王様は宮殿でダンスを楽しんでいたんですね。

当時のオペラはフランスで上演されるときはバレエ付きだったりします。

なので、ドイツ人作曲家のグルックのオペラ、オルフェオとエウリディーチェでは

フランスでの上演の時のみ精霊の踊りというバレエがついていたそうです。

笛吹きには有名なあの曲ですね。

 

ダンスもいろいろ種類があってBWV1067 では

ロンド・サラバンド・ブーレ・ポロネーズ・メヌエットと5曲が並んでます。

パリのバロック時代のダンスを実際に目にすることはそうそう無いですが、

インターネットで検索すればいろいろと見ることができます。

素敵なバロック時代のドレスを着て優雅なダンスです。

バッハもダンス組曲を作曲するのは意味があったんでしょうね。

 

ちなみにバロック時代のダンスでは女性はロングドレスなので

足は見えないのですが、だんだんとスカート丈が短くなって行くのです。

チャイコフスキーの白鳥の湖なんて全開ですね・・・

これは王様が美しい女性のおみ足を見たいという要望で短くなったのだと

学生時代に音楽史で西原先生に習いました。

 

で、序曲が問題です。

オイレンブルク版・全音楽譜出版社のスコアでは[GRAVE]と

書かれていてGraveってお墓の意味もあり、ふうん・・・と

単純に印刷を信じていたのですが、ベーレンライター版では

Graveは印刷されていないんですね。

 

誰かがこれを書き込んだがために?演奏がどおおおんと重い傾向で、

私のポップな頭ではどうも腑に落ちないところがある。

ということで

序曲の最初は「みなさん、ダンスの時間ですよ〜」のファンファーレ

序曲の中間部は

 「はい、舞踏の間に移動してくださいね」(集まらないと繰り返しがある)

序曲の最後は「王様のおなり〜」という図が広がっているんじゃないかなと、

その次に優雅で楽しい5つのダンスのお披露目があり

メヌエットでダンスが終わったら王様の退出をバディヌリでお見送り。

 

と考えればなんとなく状況が目に浮かぶかな。

などなどと想像しておりました。

この曲が実際にパリで演奏されたかどうかは私、全くわかりません。

どうなんだろう?

期待を込めて作って採用されずってことももちろんあるでしょうねー。

フランスの真似をしてドイツでも宮廷では踊りがあったのかしら?

 

まあ、謎はまだまだあるのですが、とりあえず。