30日は永平寺町へ移動する前に一旦福井市駅前のホテルへ入ることにしましたが、私は三国町で29日のお昼に行こうとして電話が通じなかった店が、何と夏場は暑いので午前中と夕方からやっていると知り、まだ中の裕子ちゃんを残してタクシーを飛ばし(以前は魚志楼のマスターがどこへでも出してくれましたが)出向いたのが「カモメクラブ」。
2009年4/7のブログで紹介した店で地元の漁師さんたちが出入りする小さなカフェ。東尋坊の北に位置する雄島のすぐそばに海へ向って突き出るように建てられたこの店に入った時、まるで船に乗ったような気がして、REDママから依頼されていたポルトガルのファド「難船」という曲の歌詞が浮かび「かもめの家」と改題して出来上がったことで大変印象深い場所となり、ぜひもう1度行きたかったのです。
相変わらず、一歩入れば船に乗ったような、屋上に上れば甲板に出たような気分、想い出多い雄島が目に胸に迫ってきます。魚志楼はじめ、この三国町との縁を深めてくれた小中時代同級生だった友人がここで亡くなったことも歌詞に大きく影響しました。
カモメクラブのマスターも魚志楼マスターの同級生という哀しい一致を話し合いつつ、午前中だけどやはりビールを1杯。出てきた突き出し、メカブの素揚げとおばあちゃん手作り心太のあまりの美味さに哀しみも薄れる薄情さ…
昨夜のライブはお店があって行けなかった、というマスターに、改めてこの歌の話をして、実は昨夜歌ったのだと言った途端、「え、そうだったんですか!だったら店を休んででも行けばよかった!残念!」とポーカーフェースに思えた人が俄かに親しみを前面に出し、CDを進呈したらお代は取らないし、メカブは袋一杯くれるし、その上ホテルまで車で送って下さって、ああ、何とか魚志楼マスターの“後釜”ができたなあ…そんな思いで、雨の予報が外れて陽が射し始めた港町の空同様、少しだけ心晴れて三国町を後にすることができました