とてもとても迷いましたが、やはり、改めて私の瞼に心に焼きつけ刻んでおきたいと、ブログに載せさせて頂くことにしました。
毎年夏、名古屋の唯一のシャンソニエ「エルム」に出演させて頂いておりますが、最近特にご一緒する機会が多い地元の歌手は橋本奈央子さんでした。
「エルム・パーティー」という名称で東京から歌手を呼び、地元の歌手とのジョイントを1ヶ月間続ける企画で、色んな方と組んで来ましたが、ある時奈央子さんからお手紙が来て「私はJunkoさんの大ファンです。今度ぜひご一緒させて頂きたく…etc.」ということで言わばご指名を頂き、その年早速実現した次第。
その上、一昨年の春、新宿のシャンソニエ出演の折わざわざ訪ねて見えて、JFKで前年出したばかりのアルバム「懐かしい人々へ」の中の、ミレイユ・マチューの♪別れの詩(わかれのうた)♪を私の日本語詩で歌わせてほしい、とのことでした。そして、一昨年(2011、8.4記事参照)、昨年(2012 8.9記事参照)と、エルム・パーティーでご一緒し、その詩を彼女が切々と歌ってくれて、大変感激したことも、まだ記憶に新しい思い出です。
今年は、エルムの創立25周年とのことで、夏はその祝賀行事に専念されたらしく、エルム・パーティーはお休みだった模様。私も春~初夏と旅続きであまりに忙しく、奈央子さんとの連絡も1度メールしたけど返信がなかった覚えがありつつそのままになってしまい、結局この年末、年賀状をそろそろ…という時期になるまで、名古屋の様子を詳細に知ることなく来てしまい…
ここに来てふと気になって、エルムのHPを久しぶりに詳しく見てみると、何と、今年のどの月を見ても奈央子さんは出演しておらず、「えっ?辞めたの?」…だんだん不安になり、やむを得ず「橋本奈央子」で焦って検索すると…!エルムに出演の歌手の方や、縁の方のブログには、何と「今年の1月1日に彼女が子宮癌で亡くなった」ことが綴られておりました!
そんなバカな!!あの若さで!!41歳?もっともっと若く見えたけど、それにしても若すぎる!何で?そんな急に!?若いからこそ急だったのかも知れません…でも、一昨年、昨年の以下の写真を見て下さい。およそ、死とは縁遠い、溌剌とした表情、伸びやかで健康そうな身体…
1年近く何も知らなかった!お悔やみもできなかった!今更どうすれば?…激しい衝撃と後悔に打ちのめされてしばし呆然としていましたが、とにかく、何かしないと自分の気が済まない、他のことが手につかない!
猛然とパソコンを打ち始め、相手のご迷惑も考えず、半日かかって長々とお手紙を作り上げました。私は彼女のご親族等の関係者は誰1人存じ上げない、知っているのは、エルムの実質的オーナー、日仏シャンソン協会の長でもいらっしゃる、加藤修滋さんしかおりません。
お悔やみの礼儀上は見当違いの相手に長い手紙、わずかなお香典の失礼を百も承知で、「エルムはシャンソン歌手としての奈央子さんの実家、加藤さんは父」と決めつけ、私の気が済むように何が何でもお納め下さい、という言葉をしつこく繰り返して、投函してしまいました。
嬉しいことに、翌々日の午前中、加藤さんから直接お電話が参りました。私の気持ちを十分に汲み取って下さったばかりか、奈央子さんについては、亡くなる1年ほど前から出血があったり不安定な体調ながら、子宮癌との診断が遅れ、やっと精密検査をした時点で末期だったこと、私の全く知らない波乱万丈の人生とトラブルを含む事情があった…とのお話を様々ないきさつ、角度からお聞きし、真実のほどは私には何も分からないながら「Junkoさんのお手紙で自分も救われた思いです」とのお言葉に、加藤さんもこの1年、偲ぶ会もできない状況の中で相当に悩み苦しまれたことは事実であろうと、深く察せられました。
あとわずかで一周忌を迎える、奈央子さんの41年の人生。私が知るのは、普段はいつもニコニコして、エルムでは一番だったという動員力を生かして、私のCDを沢山売って下さった姿。ステージでは、もう若いとは言えない女性の心理を歌わせると絶妙、そして♪別れの詩♪は「自分の思い出に重なる、いろんな言葉がピッタリ来る」から歌いたいと…
でも、貴女自身がこの世に別れを告げるのは早過ぎます…
♪別れの詩♪の最後の一説を捧げ、私からの感謝と追悼の言葉とさせて頂きます。
合掌
きらめく日々の想い出を 言葉に変えてほほえめば
すべては消えて 残るのは
“ありがとう” 一言だけ
2011年7月27日
2012年7月31日
妹はパソコンに弱いので・・・何かあったら教えて下さい。私のメールアドレスはoki838@yahoo.co.jpです。
ご返事をお待ちしております。
今 トロントに帰りました。
今秋は軽井沢へ行きたいと思います。
別荘素敵ですね
無事にカナダにお戻りになったとのこと。
今回は本当に思いがけず、奈央子さんのことでコメントを頂き、ありがとうございました。
どうぞお元気でお過ごし下さい。私も頑張ります!
機会があれば、秋に軽井沢で!