遥か彼方へ

行きかう年は旅人なり
いずれの年よりか、片雲の風に誘われ漂泊の思いやまず
我、前だけを見据え最期まで走らむ

岩手山登山(下)~意気揚々と下山開始したが・・

2022年10月18日 | 山旅

10月12日(水)【続き】

 

▲ 頂上は寒くて、長居はできない

先行三人組は下山を開始。

ボクはもう少しと、撮影に熱中する。

 

▲ これからはあの外縁を、ほぼ一周していくぞ。

 

右端の外縁に崖が見える。

▲ 柱状節理なんていうもんじゃない。グランドキャニオン? それは言い過ぎだ。

 

 

 

▲ 三人組はもうグランドキャニオンを歩いている。

では、ボクも下山開始。

強風もこちら側は嘘のように弱まっている。

やった、やった。ウフフ。達成感。

 

▲ 右手には火口丘の妙高岳。

あのポチがどうも気になる。

確か、安達太良山の頂上もあんなんだった。

 

ポチをズームしてみると

▲ なあ~んだ。石を積んであるだけだ。

 

火口内に下りるところまできた。歩いてきた外縁を振り返る。

▲ 左手に火口丘。中央に頂上の赤い薬師岳。

 

 

▲ 火口原へロープに沿って下って行く。

 

 

▲ ここにも石仏像が。

岩手山のお鉢には、こういう像が百個以上は有るだろう。

 

 

▲ 火口原を進んで行く。

 

 

▲ 剣が突き立ったところへ来た。

 

 

▲ 剣。避雷針ではない。

 

 

▲ ここは岩手山神社奥宮 と呼ばれるところ。

それにしても、雑然としているな。

ボクの部屋みたいだ。叱られないのかな。

 

▲ 鼻穴の大きい奇怪な石首がゴロゴロ置いてある。

なんかのいわれがあるのだろうが。

 

▲ 岩手山神社奥宮を後にして

当初登ってきた火口縁を目指して行く。

火星みたいだな。知らんけど。

 

 

▲ 当初の火口縁まで戻った。

再度、薬師岳頂上、妙高岳火口丘を見やる。

もう一度見ることがあるだろうか・・

多分これが最後だろうな。

 

▲ 外輪山から下山。

正面に鬼ヶ城の山とふもとに不動平避難小屋。

 

 

▲ 今度は不動平避難小屋へ寄ってみる。

入口は左に回るのかな。

 

開け放しの小さな入口があった。

▲ 中をちょっと覗くと

薄暗い中から、女性が「どうぞ、寄ってらっしゃい」と言った。

不意を衝かれて

「あ、いや、ちょっと急いでいますので」

とボクはその場を立ち去ってしまった。

 

▲ 避難小屋を離れて、不動平の分岐点から右折して八合目避難小屋へ歩き始めた。

それが、どうして躓(つまず)いたのか分からないが、足がもつれてか、石に当たってかわからないのだが、がばっつと前に倒れた!

右顔面を石に打ち付けた。うっ、いてっ!

メガネが割れこそしなかったが、耳に掛ける右シャフトが根元で曲がってしまった。これじゃメガネをまともに掛けれない。手で押し直したが、あまりやると根元金具が折れてしまう。視角が変なまま、八合目避難小屋まで歩いていった。避難小屋でもう少し押し曲げて、なんとか掛けた。メガネバンドを後ろでしているのでシャフトが少し曲がっていても、脱落はしない。

八合目で、コンビニおむすびを食べよう思っていたが、そんなもの食べていると到着が日没5時を越えそうになる

とにかく下山優先だ。

 

帰りは、もう一度見晴らしの良い旧道からと思っていたが、

▲ 安全策をとって、整備されている新道を下りることにした。

この新道が長かった。それに当初は何も感じなかった右膝が痛くなってきて、2時間ぐらいで終わるはずが・・3時間ぐらいかかったのでは。

それでも、コンスタントに歩き続けて。誰にも出会わなかった。ボクが最後の当日下山者だったはずだ。

 

▲ 長かったが、どうにか登山口まで下りてきた。

 

 

▲ ああ、Harmonyちゃん!

戻ったよ。

 

▲ ちょうど5時にたどり着いた。日没は5時4分だった。

 

 

コースタイムは8時間だが、10時間39分の山行に。休憩もランチも取らずに、ただ朝から歩き続けて。「ややゆっくり」か。ボクはもう泣きそうになっていたのに (笑)。

 

▲ 下りはずいぶん時間を要したと感じたが、これを見ると上りよりは短い。そりゃ、通常登りのほうが時間がかかるよな。それだけ。

まもなく、暗くなった。本当はメガネ屋に行ってシャフトを直し、風呂にも行きたいと思ったが、今の疲れ状況で暗い中をクルマを走らせたら、注意散漫事故ると思い、今晩はもう一晩ここで籠城することにした。

体を蒸しタオルで拭いて、コンビニ握り飯を食べて、もうバタンキューだ。

~・~・~・~

 

旅人はまた大げさなことを言っている、と思われる方がいるかも知れないので、証拠写真を。

▲ 膝のサラのところに擦りむけた跡が。サラを押すと痛いし、膝を曲げると痛い。しかし骨折はしていないだろう。日にち薬で治るだろう。とにかく寝よう。

 

と、膝だけの負傷と思っていたが、翌日風呂にはいったら、あれこんなところにもと右腕が3cm四方で赤くなっていた。

▲ そして、内出血の痣がまだ残る(10月18日)

 

そして、右頬にも傷が・・ あ、そりゃもういいね。

結論は、もう年寄りだということ。平地で足がもつれるなんて年寄り。不動平避難小屋でせっかく誘われたのだから休憩を入れれば良かった。体は明らかにもう衰えていると思い知るべきだ。さもなくば大事故になる。

さらに翌日は、驚愕の骨密度結果を知らされて・・