
どんな小説にも大なり小なりテーマが存在します。
本作品のそれは、殺人と死刑。
「殺人という罪は赦されるのか?」、「死刑は必要か?」などの思想が登場人物によって語られ、物語が見事なまでに構成されています。
殺人の罪を償い仮出獄した青年と、その彼を見守っていた刑務官。
そんな二人が犯行時刻の記憶を失い死刑執行に直面している死刑囚の冤罪を晴らすために調査を始める。
加害者側の理由、被害者側の怒り、死刑をする側の苦悩、死刑囚の絶望など、それぞれの気持ちの描写が痛いくらい直球で描れています。
一方でウィットに富んだホッとするような会話もあり、ラストで明かされる真実など推理小説的な側面も盛り込まれているので娯楽小説として楽しむ事ができるバランスのとれた一冊。
死刑という制度には賛否両論があります。
殺人という罪は決して許されない罪ですが、この主人公の青年・三上の場合、あなたに判決の権限があったらどうするでしょうか?
【読書羅針盤】
ひとり静かに夜な夜な「フト」自分の思想を確かめながら読める度☆☆☆
本作品のそれは、殺人と死刑。
「殺人という罪は赦されるのか?」、「死刑は必要か?」などの思想が登場人物によって語られ、物語が見事なまでに構成されています。
殺人の罪を償い仮出獄した青年と、その彼を見守っていた刑務官。
そんな二人が犯行時刻の記憶を失い死刑執行に直面している死刑囚の冤罪を晴らすために調査を始める。
加害者側の理由、被害者側の怒り、死刑をする側の苦悩、死刑囚の絶望など、それぞれの気持ちの描写が痛いくらい直球で描れています。
一方でウィットに富んだホッとするような会話もあり、ラストで明かされる真実など推理小説的な側面も盛り込まれているので娯楽小説として楽しむ事ができるバランスのとれた一冊。
死刑という制度には賛否両論があります。
殺人という罪は決して許されない罪ですが、この主人公の青年・三上の場合、あなたに判決の権限があったらどうするでしょうか?
【読書羅針盤】
ひとり静かに夜な夜な「フト」自分の思想を確かめながら読める度☆☆☆
貴志祐介の新刊"新世界より"も挑戦したいのですが、あまりの厚さに躊躇しています。。。
重いテーマですが、最後はすかっとさせてくれるのでなかなか後味はいいですよね。