映画と音楽そして旅

主に懐かしい映画や音楽について…
時には新しい映画も…

(お宝発見!) (3) 「Roman Holiday」

2006-04-22 00:00:31 | 映画
 シネマの世界に戻って来ると、一度は話題にしないと気が済まない…と云うスターと映画がありますが、それはオードリー・ヘプバーンと、映画「ローマの休日」です。
 私にとって最も楽しかった十代末期を象徴するこの映画が、「映画の友』誌で、原題の「ローマン・ホリディ」として、初めて紹介されたのは昭和28年4月号です。写真ではよく読み取れませんが「グレゴリイ・ペックとオードリイ・ヘプバーンのこのたのしそうな演技をご覧下さい。久々の巨匠ワイラーのコメディ・タッチが見ものです」と紹介されています。
 この頃は殆ど知られていなかった無名の舞台女優…オードリイ・ヘプバーンを『見るからに個性豊かなチャーミングな女優」更に『彼女は舞台出身の若手では最も将来を嘱目されていて、すでにイギリス映画の二,三にも出ていてその洋々たる才能は話題になっている。あるいは今年のアメリカ映画界の、最大の話題を生むのは彼女ではないか…と云う説が伝えられている程である」
と書いています。
 彼女がこの映画で日本で有名になったのは昭和29年でしたが、そのはるか以前に彼女が話題になることを、予想していることは興味を惹きます。
 でも…まさかアカデミー主演女優賞を射止めるとは…全世界のアイドル・スターにまでなるとは…さすがの「映画評論家」も「映画専門誌」も予測できなかったようですね。

 写真の場面はローマ市内を二人でスクーターに乗って暴走した挙句、パトカーに捕まり警察で言い訳に四苦八苦している場面です。
 この映画やA・ヘプバーンについては、私もブログで再三にわたり話題にしましたので、付け加えることはあまりないのですが、あえて何度でも云うならばユーモアとペイソス…この相反する二つの要素を、合わせ持った素晴らしい映画でした。
 


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
あらゆる時代を生き抜いた人 (SUKIPIO)
2006-04-22 02:26:20
私のあくまで個人的に考えですが、ただ単にこの作品での王女の気品はもちろんの事ですが、二人が普通の街を感じ、デートを続ける中で、喜怒哀楽を演じるその間に見え隠れする庶民的な部分の演技の幅が受け入れられたのではないでしょうか。おそらく俳優・女優にはそれぞれ、はまり役が多い中、彼女のその後の主演作品でも色々なジャンルに出演をして演じ抜いた事は、彼女の資質あるいは人生から来るものだと思います。

いい意味での個性的な風貌だけではなく、この頃から何かをかもし出していたんでしょうね。
返信する
あらゆるジャンルに (たそがれ)
2006-04-22 06:13:15
 お言葉のように彼女はいろいろのジャンルの作品に出て、そのすべてを演じ切ったと思います。

 コメディ ミュージカル、歴史大作 サスペンス

シリアスなドラマ等々…ベスト1を…と云われると「ティフアニーを…』でしょうね。

 彼女の歌う『ムーン。リバー」が好きです。
返信する
まさに宝物 (ノンピ)
2006-04-22 07:33:55
僕も以前は「キネマ旬報」を買い集めていたのですが、今ではどこに行ったやら。



オードリー・ヘップバーンといえば、以前淀川長治さんが熱心に語っていたことを思い出します。
返信する
惜しいですね (たそがれ)
2006-04-22 18:01:25
 近年に定期購読したのは講談社の週刊『20世紀シネマ館』でした。ブログ作り…特に私の殆ど未知の分野である、1960年代以降の作品を知るのには、大変役立ちましたよ。これも今はともかく将来にはどーかな?『キネ旬』惜しいですね。50年後までタイムカプセル必要ですね。

 
返信する
きっかけ (kumi)
2006-04-22 23:25:52
古い映画を観るきっかけを作ってくれた作品です。

モノクロの映画を観たのも、これが初めてだったかも。

家でビデオで観たんですが、忘れられない作品になりました。

今は手元にDVDがあります。
返信する
時代は変っても… (たそがれ)
2006-04-22 23:57:22
 私は昔風のテープですが実は民放テレビの録画ですので、コマーシャルの部分はOff本番始まるとOnこんなこと繰り返して、無理に録画しました。

 ですからなにか変な感じですよ。DVDはいいですね。PCでも見られるし…

 いつまでも大切に永久保存して下さい。
返信する
こんばんは (あおい)
2006-04-23 18:57:05
記憶のアルバムというべき貴重な宝物が発見されたのですね。



オードリー・ヘップバーンが日本で有名になる前の評論、興味深いですね。



先入観のない率直な評論って最近はあまり目にしないので、すごく新鮮に感じます。
返信する
遠い記憶が… (たそがれ)
2006-04-23 22:49:53
 私の初期のブログの内容はウロ覚えの部分も多く、自信のない部分もありましたが、自信がつきました。

 あの頃は気付かなかった記事が、今では意味を持って来るようですね。 

 
返信する