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電管太郎

電気の事が大好きです。仕事もちゃんとしています。

不思議な漏電発生をどう調査するか?

2014-04-27 06:55:37 | 電気事故・故障例

『【電】さん、漏電ブレーカーが落ちるのですが・・・』

 とお客様からの連絡で現地へ、

 ?漏電ブレーカーが落ちます。

   時間帯は一定ではなく、落ちる時には続けておちます。

   落ちない時には落ちません。

  原因は分りません。

   ⇒回路はコンセント回路がほとんど

 ◆回路の電流値は、R相15A、T相5A(ブレーカーは50A定格)

 ◆電灯回路の絶縁抵抗値はOK!

 ◆電灯回路の各配線の状況を確認⇒OK!

 ◆これと言っての異常はなし。

ここで、漏電ブレーカーの1次側と2次側にクランプメータを当ててみた。

  Roden

 常時流れる分には、漏電は確認できません。

   ピーク値を残しながらその漏電電流値を測定する。

   2432

結果、

  ⇒1次側 2.5mA前後で安定しますが、 

        ピーク値が20mA以上計測しました。

  ⇒2時側 2.5mAで安定しています。

        ピーク値も同じ

 つまり、同じ回路で漏えい電流のピーク値が違うことになります。

ここで、

 漏電ブレーカーをよく見ると・・・

  水で濡れた跡があります。

  聞くところによると、雨水で濡れたことがあったそうです。

   しかも、1985年製 で結構古くなっています。

 ブレーカー落ちの原因を

 『漏電ブレーカー不良』と想定しました。

   ※確定ではありませんが、

    動作の確保をするために、

     今回はこれを交換するようにします。

ちなみに、

 漏電ブレーカーは、濡れてしまうと、

  誤動作をします。

   今回、

  とりあえず子の漏電ブレーカーを交換して様子をみるつもりです。

 後日談は後からご報告いたします。

                    ・・・・ 電管太郎【電】       


点かなくなった蛍光灯の調査と応急処置

2014-04-23 06:25:12 | 電気事故・故障例

電気設備点検に行った際に、

 お客様へ、

  「何か異常はありませんでしたか?」聞いています。

  ※電気設備の点検の際に問診を行います。

今回は、

  「蛍光灯が点かないのですが、確認をお願いします。」との

    話でした。

  Keikong

そこで、調査の方法です。

  ①電源側か、機器側かを調べる。

    ⇒今回は、機器側でした。100Vは来ています。

      (テスターを使って確認します)

  ②念のために、点灯している別の蛍光灯のタマを入れ替える。

    ⇒点灯せずNG!

  ③今回は、安定器がとても熱が出ていましたので、

     入力の配線を切り離しました。

    ※過熱が原因で火災になる危険性があります。

     Keiko_2

   ◆調査をして、蛍光灯器具の不良と確定します。

後は、

  新しい照明器具を入れ替えるか、

   安定器を交換するかの対応になります。

今回の様に、

  電気機器の動作・点灯が出来ない場合には、

   まず、『電源が来ているか?』を確認します。

  不都合の原因を具体的に絞り込んでいきます。

同じ日に、

 別のお客様から

  『(業務用)換気扇が回りません。』と電話があり、

  現場に駆けつけてみると、

   換気扇用のリレーが入っていませんでした。

    で、スイッチを入れると動作します。

   このように、思い込みもあります。

ここは、焦らず、慌てず

  現状を先入観無しで確認しましょう。

                     ・・・・ 電管太郎【電】


蛍光灯を蛍光灯型LEDに改造してつけて漏電

2014-04-01 22:35:44 | 電気事故・故障例

既存の直管型蛍光灯をLED蛍光灯に取り替える場合、

 露出型の照明なら簡単ですが、

 埋め込み型の蛍光灯の場合には、

  開口面積が変わるので、天井材の加工も必要になります。

そこで、

 従来の照明器具を改造して、蛍光灯型LEDを取り付けます。

  改造方法は、蛍光灯型LEDの電源供給方法にて、

   ①安定器の配線を切り離して、

     直接、LED型蛍光灯に電源(AC100V)を送る方法

   Ledkeikouto

   ②照明器具の改造無しでそのまま入れ替えるタイプのもの

     (損失からいえば、安定器の分が含まれます)

 実際には、

  ①の照明器具の中の配線を加工するタイプがほとんどです。

ところが、

  改造照明器具の数の多くなると、

   たまに、照明カバー組み込みの際に配線を挟んだり、

    絶縁方法が悪かったりして、

  改造工事後にこの照明回路の絶縁抵抗値が悪くなり、

   漏電することが、たまにあります。

もし、蛍光灯の改造の後で漏電が発生したら、

 こんな場合もありますので、

 頭に置いておきましょう。

ちなみに、

 汎用型蛍光灯型LED照明器具(逆富士型・ベースライト等)は、

  結構安く出回ってきました。

                       ・・・・ 電管太郎【電】


平行ビニールコードの固定に注意!

2014-03-30 07:58:22 | 電気事故・故障例

延長コードで使っている平行ビニールコードに、

 時々、ステップルで固定しているのを見かけます。

Heikou

★これは、危険ですのでやめましょう。

   とお客さまには、説明しております。

  Sutepuru_2

   ※ステップルの形(叩いて電線を挟んで固定します)

 理由は、

  このコードは、ステップルの固定を考えていないので、

   時間の経過とともに、配線がショートして火災の原因

    なるからです。

Heikou2

   長時間の被覆の圧縮で、絶縁部分が切れたりします。

   ※規則でもNGです。

  (扱いは、移動用の電線で、固定ができる配線ではありません)

 できたら、コンセントの移設や追加がよろしいです。

ちなみに、

 ステップルの固定が認められているのは、

 VVF(600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形)などの

   ケーブルの電線です。

  Vvf

 この電線は、2重に被覆がありますので、

  ステップルの固定には問題ありません。

 この線は、通常、壁や天井の中にありますので、

  通常は、目にすることはありません。

出来ましたら、

 平型ビニール電線での延長の際には、

  ステップルの使用をやめましょう。

                      ・・・・ 電管太郎【電】


今までの漏電を振り返ってみると・・・

2014-03-21 19:34:54 | 電気事故・故障例

漏電ブレーカーが動作して、漏電が発生する場合、

 ①絶縁抵抗値測定⇒測定値0MΩ⇒原因OK 

 ②絶縁抵抗値測定⇒測定値?⇒原因不明  

 の場合があります。 

   原因不明の場合は、漏電ブレーカーを投入すると入る場合があります。

①の場合は、

 胸を張って、お客様へ報告をして、

  気持ちよく帰路に付くことができますが、

②の場合には、

 「しばらく様子を見てください。」と、 

  なんだか、後味の悪い感じで帰路に付くことになります。

   ※大体、後日原因は判明します。

漏電の原因のほとんどは、

 ”機械器具の劣化、故障・配線・コンセント回り”

  ですので、慣れると見当付けて調査します。 

今まで、意外な原因を紹介します。

 ①ドアの上を通した延長コードが擦れて、

   ドアの開閉に合わせて漏電

Doa

 ②照明器具の漏電

    ●カバーに電線が挟まって、被覆が切れて漏電

    ●安定器が劣化して漏電

    ●外灯に水が溜まって漏電

 ③イスが配線を踏んで漏電

 ④コンセント工事で、結線ミスで漏電

 ⑤配線を覆う電線管に雨水が溜まって漏電

 ⑥エアコンのコンプレッサーヒーターの劣化による漏電

 ⑦漏電したものの、いつも間にか原因が解決した漏電

  など、

漏電といっても、原因は多々あります。

 原因究明の経験が増えると、

   早期に別の漏電の処理が速くできます。

                         ・・・・ 電管太郎【電】