ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

七月句会~参院選

2010-07-13 13:19:14 | 歌を詠む
7月12日(月) 

帝国ホテルにて「久珠の会」7月句会。
兼題は、月見草・青嶺(あおね)・夏料理。

以下、拙句五句。

   猫の目の翠に光る夏料理

   天の川ベガに添わせし薬指

   たてがみの雄々しくなびく青き嶺

   月見草ふるりと揺れて宵燈る

   参院選梅雨のさなかの温き風


「皆さん採られなかったけれど参院選のはいい句ですね。
こういう時事ものは難しいんです」と水原亜矢子先生。
川柳にならないように気をつけて
前夜、選挙速報を見ながら作りましたから。(笑)

他に私が好きな句です。出席者が多く、難しかった~。

   野の猫のするりと抜けし月見草  A
   父の日やレトルトカレーの箱届く  H
   風鈴に「行くよ」と祖父はみまかりし  R
   かび微か記憶の底のほんの家  TA
   風薙ぎて青嶺逆立つ水面かな  Y
   黒南風(くろはえ)や夢残りたる本の山  A
   切り出せず盃を重ねる夏料理  Y
   川風も味のうちなり夏料理  K
   水筒の底を叩くや夏の山  N
   古書の森暗き迷路に紙魚(しみ)潜む  TA
   泣き暮れてなお青白き月見草  TOS
   それぞれの腹に一物油照り  R
   川床の貴船は恋し夏料理  H
   校庭の国旗を下ろし遠青嶺  N

H氏は某大企業の元副社長で、御歳80ン歳。
海軍の配給で煙草を覚えた話が出るかと思えば
京都の貴船に半玉を呼んで楽しかった思い出やら、
<この道は妻と二人の月見草>なんて句を作られたりと
これまで歩まれてきた大きな人生を垣間見せてくださる。
この春の都庁での俳句展でも、
小泉八雲の「怪談」の句の連作を出品されたのだが、
句誌の原稿集めをしている私にくださった内容がまたいいんですよ。
お孫さんにあげようと思って英訳の「怪談」を読み返しているうちに
俳句に詠んでみようとなさったのだとか。

大雨の予報を裏切って、なんとか保った夜空の下、
いつもの焼き鳥屋で一杯、・・・いや数杯飲んでおひらき。

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2 コメント

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Unknown (アルキメデス)
2010-07-13 21:58:10
先日のウォーキングでひとつできました。

炎天を知るか知らぬか黒揚羽

皆さんお上手ですね。。
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Unknown (kikkoro)
2010-07-14 01:06:22
今の蝶はそうかもしれませんねえ。
来月の季題は「蝉」です。
蝉すらも7日間のうちに炎天を知らないで逝ったら
なんてカワイソウな~!
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