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「白秋」に想ふ―辞世へ向けて

人生の第三ステージ「白秋」のなかで、最終ステージ「玄冬」へ向けての想いを、本やメディアに託して綴る。人生、これ逍遥なり。

『誰も知らない「赤毛のアン」』―再読―

2008年03月02日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『誰も知らない「赤毛のアン」』(松本侑子・著、集英社)―再読― <☆>   初めて「赤毛のアン」の名前を知ったのはいつごろのことだろう。たぶん10代か20代のころだと思うが、定かな記憶ではない。 . . . 本文を読む
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『農が拓く東アジア共同体』

2007年12月08日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『農が拓く東アジア共同体』(進藤榮一、豊田隆、鈴木宣弘・編、日本経済評論社)   日本の農業は危機的な状況にあるというが本当だろうか。物価高などの問題はあるにしても、毎日のゴハンやオカズにも事欠くという日本人は少ないだろう。しかし、日本の食料自給率を示されると背筋が寒くなってくる。例えば、本書から引用すると、日本の穀物自給率(2005年)は26%にすぎない。フランスの160%やアメリカの120%と . . . 本文を読む
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『ふぶきの道』

2007年06月02日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『ふぶきの道』(M・レイノルズ・文、S・マッカラム・絵、松本侑子・訳、河出書房新社)   落合恵子さんのお店である表参道のクレヨンハウスに一時期よく行った。当時はまだ田舎に住んでいたのだが、上京するとたいてい立ち寄っていた。クレヨンハウスへ行く目的で上京したことも一、二回あったように思う。クレヨンハウスは絵本の専門店として有名だが、目的はむしろ3階にある女性(女性学・フェミニズム)関係の本の売り場 . . . 本文を読む
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『私の好きなお国ことば』

2007年05月07日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『私の好きなお国ことば』(小学館辞典編集部・編、小学館)   この本のことは松本侑子さんのホームページで知った。旅行に出れば、その行き先でお土産や郷土料理がもっとも気になるが、その土地の方言を聞くのも楽しいものだ。そんな各地のお国ことばを、誰がどんなふうに紹介しているのかにも興味があったので、さっそく買ってみた。全国四十七都道府県ごとに一人ずつ(ただし大阪と福岡は二人)が、お国ことばをめぐって短い . . . 本文を読む
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『赤毛のアンの今日が幸せになる言葉』

2007年04月01日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『赤毛のアンの今日が幸せになる言葉』(松本侑子・著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)   言葉はときに人を傷つける。権威となって圧迫することもある。その一方で、人は言葉に癒されたり、励まされることも少なくない。この本は、『赤毛のアン』のなかから「今日が幸せになる言葉」を抜き出したものだ。『赤毛のアン』は、実際に読んでみるとわかるのだが、世間でよく思われているような少女趣味的な小説ではけっしてない . . . 本文を読む
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『赤毛のアンの翻訳物語』、『作家になるパソコン術』

2007年03月04日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『赤毛のアンの翻訳物語』(松本侑子、鈴木康之・著、集英社) 『作家になるパソコン術』(松本侑子・著、筑摩書房)   10年くらい前に初めてパソコンを買った。その年に二度目の大学生生活も始めたのだが、授業などでの必要性に迫られて買ったわけではなかった。パソコンを所有する人も増えはじめたころで、自分もパソコンくらい持っていなくてはという思いからだった。ところが、いざ買ってはみたものの、少々極端にいえば . . . 本文を読む
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『どうして猫が好きかっていうとね』

2007年02月02日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『どうして猫が好きかっていうとね』(キム・レヴィン・著、松本侑子・訳、竹書房)   知人の女性の誕生日に本を贈ろうと思った。どんな本を贈ろうかと考えていたとき、彼女が猫好きであることを思い出した。道端で猫を見つけると、すぐにとんでいって撫でようとする。猫好きならではの行動だ。そこで思い付いたのがこの本だった。でも、実物を見ていなかったので、さっそく書店へ行って確認。よくありがちなカラー写真を多用し . . . 本文を読む
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『グリム・アンデルセンの罪深い姫の物語』

2007年01月31日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『グリム・アンデルセンの罪深い姫の物語』(松本侑子・著、樋上公実子・挿画、角川文庫)   中高生のころは、いずれ自然科学を専門的に勉強して優雅な研究職に就きたいと考えていた。一方、家庭では美しくて優しい“処女”の女性と結婚し、二人くらいの子どもをもうけて、小さな一軒家で幸せな生活を営みたいと思っていた。その後、身近に大学教授や大学院生を見ることになり、研究職が優雅さからは程遠いことを知った。それは . . . 本文を読む
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『物語のおやつ』

2006年10月05日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『物語のおやつ』(松本侑子・著、WAVE出版)  松本侑子さんは、おやつやお菓子が大好きな方だと思う。松本さんが講師をつとめていらっしゃる『赤毛のアン』を原文(英語)で読むセミナーに何度か参加した。そのセミナーの中ほどには、必ずお茶の時間が設けられていて、松本さんご自身が買ってこられたお菓子を参加者がいただくことになっている。残念ながら『赤毛のアン』やいわゆる児童文学などにくわしくないのではっきり . . . 本文を読む
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『ヨーロッパ物語紀行』

2006年10月03日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『ヨーロッパ物語紀行』(松本侑子・著、幻冬舎)  ここ数年、夏休みの後半に、少し長めの帰省をしている。夏休みといっても9月の前半のころで、穀倉地帯の一つに数えられている田舎では、あちこちで黄金色の稲穂がたなびいている。近年では農作業もほとんど機械化されているとはいえ、稲刈りや脱穀の風景が自分の身近にあったことを、あらためて思い起こさせてくれる。  さて、その時期に田舎へ帰省すると、この地方の中核都 . . . 本文を読む
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『引き潮』

2006年09月30日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『引き潮』(松本侑子・著、幻冬舎)  小説を読む醍醐味にもいろいろなものがある。時間や空間を超えた見知らぬ世界へと誘ってくれるのもそのひとつだ。そこで繰り広げられる物語に、胸がわくわくしてくる。知らず知らずのうちに、ページをめくる手も早くなってくる。そんな小説とは対極的に、どこかなつかしさや身近な親しみを感じさせてくれる小説もある。自分が行ったことのない時代や場所であるのに、あるいは架空の設定であ . . . 本文を読む
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『ヴァニラの記憶』

2006年05月05日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『ヴァニラの記憶』(松本侑子・詩、樋上公実子・画、白泉社)  松本侑子氏のホームページには彼女の著作の一覧が載っている。ある時、そのなかで「ヴァニラの記憶」というタイトルに目が止まった。詩集であるという。松本氏の詩は一度も読んだことがなかったので、どのような詩を書かれるのだろうかと興味を持った。さらに、単なる詩集ではなく、松本氏の本の装画も画かれている樋上公実子氏の画集でもあり、いわばお二人のコラ . . . 本文を読む
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『巨食症の明けない夜明け』

2005年10月20日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『巨食症の明けない夜明け』(松本侑子・著、集英社文庫)  松本侑子氏のデビュー作である。とはいっても、彼女の本来の意味でのデビューは知らない。単行本としての『巨食症の明けない夜明け』は手に取ったことがないからだ。本書の次に書かれた『植物性恋愛』と、その数年後に出た『作家以前』や『読書の時間』などのエッセイが「松本侑子」と自分との初めての出会いである。ちょうど同じころ『巨食症の明けない夜明け』が文庫 . . . 本文を読む
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『光と祈りのメビウス』

2005年09月18日 | Yuko Matsumoto, Ms.
『光と祈りのメビウス』(松本侑子・著、筑摩書房)  ごくまれに同じ本を二冊買うことがある。といっても、一冊は単行本であり、もう一冊はその文庫本だ。たいていの文庫本には解説が付いていて、その解説を読みたいがために買うことが多い。白紙の心で読むのが読書の王道だという考えかたもあるだろう。しかし、解説を読むことによって、その本と自分との間に水路のようなものができて、自分なりにその本の咀嚼が進むこともある . . . 本文を読む
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『美しい雲の国』

2005年04月26日 | Yuko Matsumoto, Ms.
美しい雲の国(松本侑子・著、小学館)  祖父はずっと建設工事の現場監督のような仕事をしていた。本当に監督かどうかはわからないが現場の仕事をしながらもそれなりの責任者のように見えた。細身ながらも筋肉のひきしまった身体は剛健そのものだったが、日焼けした赤黒い顔はいつもやさしかった。祖母とは口喧嘩がたえなかったが本当は相思相愛だということが子供心にもわかった。今風にいえば自分の父母とはおよそちがってラブ . . . 本文を読む
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