みんな行ってしまう

私にとって

私の孤独を癒すために必要な人が

みんな行ってしまう

遠ざかって離れてしまう

甘く温かで愛しいあの人も

陽気でやわらかで強いあの人も

優しくて気まぐれなかわいいあの人も

家族のように大事なあの人も

みんな行ってしまう

よく晴れた日の強い風のように

吹き荒れて一瞬で

去って行ってしまう

香りも手触りも

夢も残さずに

素敵な日々

あの頃を思い出して

良かったことだけ考える

愛しくて素敵な

あの日々

いつも温かくて

優しくて

幸せだった

最後に

人に触ったのはいつだっけ

家族

口を出したくなってしまう

手を貸したくなってしまう

頭で考えるより先に

体が勝手にひとりでに


そんな思いが湧くのは

家族に対してだけ

なのに

だから

きみには

そういう思いが湧く

度が過ぎる

用事がないと電話くれないし

いつも私から掛けてばかりだし

私から好きだと言わないと言ってくれないし

わかってる

こんなことを

親友に期待しちゃいけないって

度が過ぎてるのは私のほうだって

わかってる

約束を守る

守れない約束はしたくない

と

守れなくても約束したい

は

どっちが不誠実なんだろう

考えた？

今日

少しだけでもいいから

私のこと考えた？

思い出した？

誰かの心の中にいたい

できれば

私の大事な人の

心の中にいたい

同じ靴

あなたが買ったというのと

同じ白い靴を見た

あなたがそれを

履いている姿を

見たわけでもないのに

私もそれを欲しいと思った

あなたと同じ靴を履いて

同じ道を歩いても

あなたの心には

なれないのに