たびにでるたび

***旅に出るたび **胸につもる何かを *ほんの少し、眠る前に

雨音

2016-02-27 06:13:01 | Weblog

明け方

ぼんやりしながら

歯を磨いていると

突然の雨音

私はなぜかほっとして

あなたを思い出したりする


親友の夢

2016-02-27 05:59:20 | 

あの子の家で

子どもは寝息を立てていて

私とあの子は傍らで静かにおしゃべり

友達のことだの

家族のことだの

洗濯物をたたみながら話している

私はたまにしかそこに行けなくて

ねぇ今日泊まってもいい?

うんそのつもりだよ

なんて言う

そんな

親友の夢


歯磨き粉

2016-02-20 04:21:32 | Weblog

歯を磨くとき

私は左手に歯ブラシを持って

右手に持ったチューブから

歯磨き粉を絞り出す

歯磨き粉はブラシの上で

いつも多すぎたり少なすぎたりする

あなたは

いつだってちょうどいい量を

歯ブラシに載せていて

私にも同じにしてくれた

私が自分じゃできない私のことを

あなたはいつでも

当たり前のようにやってくれた

あなたが私のそばにいてくれて

世界を居心地良くしてくれた

明日にでも離れてしまいたい世界を

ずっと生きてきた私は

離れてしまわない選択肢に戸惑ったけれど

慣れるまで時間がかかったけれど

もう時が来たんだ

私は世界から離れない

私が属するものは

あなたから、この世界になった

さびしいけれど

歯磨き粉は自分で絞り出すよ

居心地の悪い仕草しかできなくても

いつかちょうどよくなるように

続けるよ、

あなたがいなくても

あなたが教えてくれたように

つまらない

2016-02-11 02:46:32 | Weblog

あんなに楽しかったはずなのに

久しぶりに会ったら

あんまり言葉が出なかった


毎日、連絡が来ると嬉しかったのに

ここ数日は急に

特別さがなくなってしまった


なにが

どんな風にやって来るか

想像はつかないけれど

今まで大事だったものを

少しでもつまらなく感じるのは

具体的な成長の証だ




風が吹いた

2016-02-08 19:01:44 | Weblog

個人的に仕事をくれた人と
一緒にランチをした。

その人は、独立して
自立して働いていて
骨身から出るような大切なことを伝えてくれた。

風が吹いた。

それは、
私の欲しいものだったから。