2016/1/8
・すでに死刑判決を受けているヤクザの証言を元に、雑誌記者が連続殺人の黒幕を追い詰めようとする話。
・序盤は重過ぎて眠たくなる。
・評判どおり、ヤクザことピエール瀧が悪人すぎる。
・凄みのある笑顔で「あ、そうだ社長。ナタある?」「後片付けしただけだぜ、おい」「ぶっこんでやったから」「とにかくさ、ぶっこんじゃおう」。
・拘置所で神妙にしているピエール瀧よりも、これから殺す男を裸にしてマジックで落書きしているピエール瀧のほうがぴったりくる。
・神妙にしてるほうが逆に怖いと思ったけど、逆上したらやっぱりもっと怖かった。
・黒幕こと、リリーフランキーの肩の力を抜きながら、異常と日常を行ったり来たりするさまがおぞましい。
・「(保険金殺人を代行するときに、家族に向かって)時計屋に預けると思って、任せてくださいよ」ひどい。
・電気屋一家が残念。だけど一歩間違えば明日の我が身。
・借金は作りたくない。あと、大きな病気はしたくない。
・記者の家庭を顧みない姿勢がひどい。奥さん、つらい。
・宮崎駿の『風立ちぬ』を思わせる。
・『風立ちぬ』における堀越二郎と飛行機の関係が、記者とヤクザの関係と同じ。
・ヤクザがピエール瀧だから、魅力的なのはわかるけど。
・時代設定を若干古くしているからギリギリ成立しているけど、今だったら記者はすべてを失うコース。
・罪と罰のバランスについても考えざるを得ない。ほんとにこだわろうとすると無間地獄に落ちてしまう。
・娘で時間の経過がわかる感じ。同じシーンを重ねる構図。意図はよくわからないけど、しっかり計算されてのものだと思う。
・「自分だけはそんな人間じゃないと思ってたんだけどね」。DVだってしちゃう。
・人間、誰でも被害者になることは恐れるけど、加害者になってしまうことに対しては油断しがち。
・異常と日常を行ったり来たりするのは、なにもリリーフランキーだけではない。
・結局、連続殺人犯に完全敗北する記者。
・ラストシーンも、記者が異常に取り込まれてしまって身動きが取れなくなってしまったように見える。怖い。