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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

寒竹ゆり監督『天使の恋』(2009年)

2016-01-18 00:08:19 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

 

天使の恋 スタンダード・エディション [DVD]
クリエーター情報なし
Happinet(SB)(D)

2016/1/17

ワリキリに恐喝まがいなことまでするアウトロー女子高生が、恋に落ちる話。

一目ぼれに説得力を持たせる谷原章介の谷原章介力がすごい。

ヒロインは佐々木希。

演技はあんまりうまくないし、アウトローな感じもそんなに合ってない。

ただ、好きな人の前で元気ぶる感じとか、気に入られようといい子ぶるところとか、「役者ならざる者の演技」がピタリと決まっている。

百戦錬磨の谷原章介と化学変化が起きている。

100点の配役。

話自体は、病気を持つ年上彼氏と、天真爛漫な女子高生のよくある恋の話。

ありふれているだけに、実力がはっきりわかる。二人の関係描写が細かい。

ふたりが近づくところ、離れるところ、それぞれ自然。ちゃんと応援したくなる。

いちゃいちゃしてても不快じゃない。

序盤はちょっとヤダ味あったけど、十分挽回してた。

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北海道舞台塾『前田司郎 劇作ワークショップ』

2016-01-17 19:35:12 | レポート

2016/1/17

1/10と1/173時間ずつの講義。

「うまくなること」や「作者が作品世界を支配すること」への注意と、「あえて拙速に書くこと」という打開案の話。

実践は以下のとおり。

・最初に時間を決めて思いつく限り「○○は××」という言葉を紙に書き出す。

・書き出した言葉を選んで「◎◎は△△」という言葉を作る。

・その中から、面白いと思ったものをホワイトボードに発表する。

ここまで「作品を作って発表する」ことの単純化。

・ホワイトボード上の言葉をさらにシャッフルして、戯曲のタイトルを作る。

・そのタイトルで10分程度の戯曲を書いて、一週間後に発表。前田さんの講評。

自分は『みたらしだんご先輩』というタイトルを作って書く。

一気に書いたら自分が思っていたより書けたというのが一番の収穫。

 

※こういう感じで紙に書く。

 

どうしてもこういう形式だとタイトルに即した大喜利っぽい気分になるので、つい悪ふざけしてしまう。

でも、せっかく書いたのでさらしておく。

『みたらしだんご先輩』(A)(B)

 

【追記】提出したのは(A)のほう。

《前田さんの講評》

・状況を言葉で説明しすぎ。

・女が状況を理解するのが早すぎる。

 10分で足りないなら女が先輩がだんごであることを理解しているところから始めてはどうか。

だそうです。そんなこと言われてもなあ。

 

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前田司郎『生きてるものはいないのか』 石井岳龍監督『生きてるものはいないのか』(2013年)

2016-01-16 00:22:37 | レポート

 

生きてるものはいないのか [DVD]
クリエーター情報なし
アミューズソフトエンタテインメント
生きてるものはいないのか
クリエーター情報なし
白水社

2016/1/15

・まず戯曲を読んで、そのあと映画(DVD)を見る。

・大学病院が舞台。出てくる人がなぜかみんな死ぬ話。

・主人公的な人は現れず、全員問題解決に動くどころか、原因を探る間もなく、みんな死ぬ。

・『そして誰もいなくなった』みたいなミステリー要素も全くない。

・物語として見れば「不条理」だけど、現実の事故だったらこんなものかもしれない。

・序盤の人間関係が複雑でなかなか頭に入ってこない。

・映画版が戯曲に忠実に作られていて助かる。

・作中の時間は一切事件解決には使われない。

・だんだん「味のある死に方」大喜利みたいになる。

・ハライチの漫才のテンポに似ている。

・戯曲の単行本についていた岸田國士戯曲賞の選考。〈選考会で「騙されるな」という声が聞こえた時にはもう遅かった〉という永井愛評が作品の雰囲気と合致している。

・浮気が婚約者にバレて、しかも浮気相手に妊娠までさせていた男がとぼけていて味わい深い。

・女「どうするの」男「どうしよう」女「へっ(小ばかにして笑う)」のときの彼女の蔑みぶりがいい。(映画)

・男「最悪アメリカ人が助けてくれる」女「アメリカ人もみんな死んでる」男「アメリカ人何人いると思ってるんだ」

・男「アメリカもダメなの。うそぉー」の人が面白い。

・特典映像の未公開シーンが、明らかにNG大賞の空気になっている。

・登場人物に感情移入させないようにしているので、どうしても作者の意図を考えてしまう。

・ただ、不条理を解釈しようとしてもしょうがない気がするけどどうなんだろう。

・あと、映画版だと最後のシーンになるまで地域の終わりと世界の終わりがシンクロしにくい感じがする。

・かといってテレビやネットで「全世界がパニック」とか言われても興ざめだし難しそう。舞台だとそんなに気にならないんだろうけど。

・わりとシリアスなシーンでト書きにわざわざ「正常位」とか書いているところに作者の悪意を感じる。

・染谷将太のなんでもない風情で注意をひく人となりがすごい。

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北川悦吏子監督『新しい靴を買わなくちゃ』(2012年)

2016-01-11 23:11:47 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

 

『新しい靴を買わなくちゃ』DVD[通常版]
クリエーター情報なし
キングレコード

2016/1/11

パリに住んでいる中山美穂と、カメラマンの向井理が出会って別れる話。

カメラマンが別れ際に彼女を撮影する。

そのときの中山美穂のセリフで「ねえ、わたし、笑ってる?」というのがよかった。

悲しいのを素直に出せない年上の女感が出ている。

起伏のない話なので、会話の面白さが勝負の分かれ目。

せっかくなので、「おもしろい会話は何か」ということを考えながら見る。

暫定的な答えは共感と飛躍。

感情もギャグもそんなにいらない。

そのキャラクターに魅力がないと、なに言われても響かない。

結局人。そんなもんかもしれない。

飛躍は意識的にしないと面白くない。

ちゃんと会話の流れをあって、いかにそこをズラせるか。

いろいろ実験してみたい。

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沖田修一監督『横道世之介』(2013年)

2016-01-11 01:19:07 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

 

横道世之介 [DVD]
クリエーター情報なし
バンダイビジュアル

2016/1/10

・前田司郎さんの戯曲講座に参加するにあたって、少しでも関連作品に触れておきたくて見る。

・朝に見始めたが、2時間40分もあるとは思っておらず、講座に遅刻してしまう。本末転倒。

・横道世之介の人生を大学入学時から描く話。

・序盤は、もうすっかり忘れていた自分自身の大学生活の痛いところを思い出させられてつらい。

・上京、入学したててで人との距離感わからなくなった挙句、人を傷つけちゃうところとか。

・ただ、世之介は本当に恵まれた大学生活している。

・大して努力しているように見えないのに、美人の彼女に惚れられる。嫉妬。

・お嬢様特有の屈託のなさ。

・美人で育ちがいい。総取りだからこそ、性格もいい。こういう人は実在すると思う。

・告白されシーンがかわいい。カーテンもじもじ。

・お嬢様が俗化していく様子。

・自分の大学生時代はここまでいいものではなかったので、共感しすぎないように気をつけながら見る。

・世之介の両親、かわいい。ここでも発揮されるお嬢様のコミュニケーションスキル。

・世之介にかかわる人は、なぜかすべて幸せになる。本人には、その自覚がない。触媒みたい。

・このへん、ファンタジー要素強い。

・ただ、あの時代にゲイの人の告白を受けて平然としてるのを見て、自分の中の世之介株が上がる。

・そこからは、共感ではなく、友達の人生を横で見てるような感じになる。おまえ、頼むからちゃんと幸せになってくれよと思いながら見る。

・なので終盤の断片的なシーンのつなぎだけで、ほんとうに悲しい気持ちになってしまう。ああいうのは、どうやったら書けるんだろう。

・家政婦は笑う。あれはずるい。

・当時はサンバ流行ってたのかな。

・「彼はぁ水泳選手みたいな泳ぎをするねぇ」というセリフがなんだか可笑しい。

・お嬢様にハンバーガーを食べさせるのは一種の様式なのかもしれない。

・普通の人の人生が感動的というのは、『わが町』に通じる良さだった。

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ポール・キング監督『パディントン』(試写会)

2016-01-09 02:47:59 | 映画を見てきた

2016/1/8

・試写会。最初にパディントンも登壇。

・南米ペルーの人語を喋る熊が、ロンドンにやってきて受け入れ先を探す話。

・序盤は気になるところが多く、どういうバランスで見ていいのかわからなくなる。

・誰も人語を話す熊に驚かないことのはなぜか(そういう世界観の話でもないらしい)。

・未開の森からやってきた熊を家の中に入れて匂いとか虫とか大丈夫なのか。

・なぜ誰もバスルームの使い方を教えてやらないのか。

・ビデオが残っているのに、なぜ剥製を持ち帰る必要があったのか、などなど。

・それでも、悪役の学芸員(だと思う)が、いきなり吹き矢攻撃で監視を眠らせるシーンからは、細かいことがどうでもよくなった。スパイ映画かよ。

・悪役だから結構えげつないこともやってるんだけど、標的の家に侵入するところとか、かなりかっこいい。さすが二コール・キッドマン。

・屋内の桜のペインティングや、ヒーローのイラスト、映写機シーンなどの映像演出がきれい。こなれている。

・マーマレードマシーンもわくわくする。

・パディントンの見た目。擬人化なし。完全に熊。動きは人。目がきれい。

・ぬいぐるみのクマが活躍する『TED』のほうがリアルに感じる不思議。

・それでも中盤くらいから、どういう世界観で見ればいいのかわかってくる。

・伏線はかなり強引だが、回収される量が多く、テンポがいいので、気持ちよく見てしまう。

・役者陣の演技のうまさも効いている。

・特に最初に受け入れる家族。

・妙に裕福なこともあり、「そんな家族いないよ」となかなか素直に見れないものの、それでも好きになってしまう。魅力的。

・娘がいい感じでかわいすぎない。

・ラスト付近で、親のはしゃぎぶりに引いている息子の表情に笑った。

※本物は107cmのはず。遠近法なのか。

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飯塚健監督『風俗行ったら人生変わったwww』(2013年)

2016-01-09 01:28:53 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

 

風俗行ったら人生変わったwww [DVD]
クリエーター情報なし
TCエンタテインメント

2016/1/8

人付き合いの苦手な童貞が、フーゾクに行って彼女が出来る話。

相手の風俗嬢に佐々木希。

とくに色っぽいシーンはなし。そんならフーゾクの話なんかやらなきゃいいのに。どういう大人の事情があったんだろう。

ストーカーが彼女の家のドアの前でわめいているときに、「どうしたらいい?」「僕が追い出してやる」ではなく、警察を呼ぶべき。

結果、主人公は人殺しになる一歩手前だった。

「典型的な田舎のバカ女じゃない」という正しいツッコミがあってよかった。

後半はネットで知り合った仲間たちとヤミ金(と思われる)の借金を踏み倒す展開。

あんな雑な計画で踏み倒されるヤミ金の人かわいそう。消されるかも。

容姿は佐々木希なんだから、ちゃんと勤務先考えてフーゾクで働けば、100万くらい一人ですぐ返せそうなもんだけど。

後半は、借金を踏み倒す話になってて、フーゾク関係なかった。

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逃避ラン「試写会帰宅コース」

2016-01-08 23:21:34 | 走メモ

2016/1/8

試写会帰宅コース

5.4km 36:02 6:40/km

仕事は休み。

地下鉄で狸小路の試写会まで行って、エヴァカフェによったあとに走って帰ってくる。 

どちらの場所も上下ジャージはかなり場違いだったので、知り合いがいなくてホントによかった。

天気はよく、雪道はいったん固まってしまえばそんなに走りにくくはない。久々だがラクだった。

コンクリやアスファルトよりも雪道はやわらかいはずなので、ひざへの負担は小さいと思う。凸凹はイヤだけど。

前半は東京ポッド許可局とセッション22を聞きながら、後半はiPhoneアプリ「ねんしょう+」で女子高生キャラに罵倒されながら。

このアプリ、もうちょい面白く、使いやすくなりそうだけど、課金しなきゃだめなのかな。

こういうのは、コナミあたりが本気出したら、面白くやりそう。もうやってるのかもしれない。

※戦利品。なんかいろいろもらった。

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白石和彌監督『凶悪』(2013年)

2016-01-08 15:09:06 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

 

凶悪 スペシャル・プライス [DVD]
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2016/1/8

・すでに死刑判決を受けているヤクザの証言を元に、雑誌記者が連続殺人の黒幕を追い詰めようとする話。

・序盤は重過ぎて眠たくなる。

・評判どおり、ヤクザことピエール瀧が悪人すぎる。

・凄みのある笑顔で「あ、そうだ社長。ナタある?」「後片付けしただけだぜ、おい」「ぶっこんでやったから」「とにかくさ、ぶっこんじゃおう」。

・拘置所で神妙にしているピエール瀧よりも、これから殺す男を裸にしてマジックで落書きしているピエール瀧のほうがぴったりくる。

・神妙にしてるほうが逆に怖いと思ったけど、逆上したらやっぱりもっと怖かった。

・黒幕こと、リリーフランキーの肩の力を抜きながら、異常と日常を行ったり来たりするさまがおぞましい。

・「(保険金殺人を代行するときに、家族に向かって)時計屋に預けると思って、任せてくださいよ」ひどい。

・電気屋一家が残念。だけど一歩間違えば明日の我が身。

・借金は作りたくない。あと、大きな病気はしたくない。

・記者の家庭を顧みない姿勢がひどい。奥さん、つらい。

・宮崎駿の『風立ちぬ』を思わせる。

・『風立ちぬ』における堀越二郎と飛行機の関係が、記者とヤクザの関係と同じ。

・ヤクザがピエール瀧だから、魅力的なのはわかるけど。

・時代設定を若干古くしているからギリギリ成立しているけど、今だったら記者はすべてを失うコース。

・罪と罰のバランスについても考えざるを得ない。ほんとにこだわろうとすると無間地獄に落ちてしまう。

・娘で時間の経過がわかる感じ。同じシーンを重ねる構図。意図はよくわからないけど、しっかり計算されてのものだと思う。

・「自分だけはそんな人間じゃないと思ってたんだけどね」。DVだってしちゃう。

・人間、誰でも被害者になることは恐れるけど、加害者になってしまうことに対しては油断しがち。

・異常と日常を行ったり来たりするのは、なにもリリーフランキーだけではない。

・結局、連続殺人犯に完全敗北する記者。

・ラストシーンも、記者が異常に取り込まれてしまって身動きが取れなくなってしまったように見える。怖い。

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矢口史靖監督『ハッピーフライト』(2008年)

2016-01-07 02:51:02 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

 

ハッピーフライト スタンダードクラス・エディション [DVD]
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東宝

2016/1/6

航空会社で働く人々を描く群像劇。

パイロットやCA、整備士はもちろん、欠航時の宿手配役、鳥を追い払う役まで「客を乗せて飛行機を飛ばす」というひとつの作業に向かって、大勢の人たちがそれぞれのポジションで活躍しているさまがとにかくかっこいい。

そんななか、未熟なのはともかく、不自然に個性的な人がいるとイライラする。

ドジで空気の読めないCAがたまたま持っていた特技で窮地を乗り切るとか、そういうフィクション要素はいらない。

もっとドキュメンタリーよりのバランスで作っても成立したと思う。さじ加減むずかしいんだろうけど。

実在の航空会社を舞台にしているのに、よくここまで「窮地」を描けるものだ。

GOOD LUCK!!』を見たときも思ったけど、ANA懐深すぎ。

たぶんこの映画を作るときもいろんなスタッフが活躍したんだろうな。

江本明と木野花の舞台業界の重鎮夫婦。

拡声器であんなことされたら、そりゃ惚れる。

整備現場の超怖い先輩感がたまらん。

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