2025/6/23
生まれ変わりのある世界で、生まれ変わろうとする男と、生まれ変わりを放棄しようとする男が語らう話。
狭い演技スペースで動きのない二人。
それを補うように雨やノイズ音のような音響演出がかなり凝っている。たまたまヘッドホンで聞いていたこともあって印象に残る。
具体的な場所は名言されてないけど、バス停の小さな小屋の中で時間をつぶしている学生同士に見える。
生まれ変わりのルールやこの世界における死の概念など、30分ずっと話をしているわりによくわからないところが多い。
ただ、何かしらの感情が動いているのはたしかで、言葉ではなく感情のキャッチボールはできていたように感じる。ちょっと熱量は高すぎるけど。
物語を見せるというよりも、お互いの感情をしっかりぶつけあうことを優先しようというコンセプトで作られた、実験的な話だと受け取った。
《詳細(観劇三昧HP)》
■公演時期 2025/03/02
■キャスト
山口聖矢/劇団ぐち座
三上雄大/劇団Tempa
■スタッフ
脚本・演出:ししど
制作:SpA
製作:吉原愛莉
■あらすじ
人は誰でも生まれ変わることができる。
避けられない死は相変わらず存在するが、
誰もが健康で文化的な最低限度の次生を営む権利を有する。
つかさは交通事故にあった。
今生を終えて生まれ変わると決め友人のまことに連絡した。
まことは、今生で、生まれ変わる権利を放棄すると言う。
今生を終えようとするつかさは、
今生で終えようとするまことに、
会う。
そんな、たった、30分。