笑ってみよっか ~B面~

権田藁エリザベス麻呂子と申しますが

エピローグ

2015-07-15 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
よーさん書いたな(笑)

こうやって綴ってみると
改めて思う。

経験って
ほんとに強い味方だな~って。

だって、もし今、
12年前の自分に

「吃音は親のせいじゃないから
 気にせず、悩まずにね!」

そう言ったら
悩まずに、育児できてただろうか?

きっとできないだろうな。
桜子と私がいろいろ歩んで、感じてきたことで
今日があると、ほんと思うわ。


転機は3回あったかな。

1回目はA面に悩みを書いたことで
聞いてもらえたこと

2回目はA面に迷いを書いたことで
理解してもらえたこと

3回目は東京へ越したことで
桜子の心に寄り添えたこと


全て人との係りのなかで
導かれたものだね。

なんて有難い。



これからも吃音と付き合っていく桜子の未来。
きっとつまづく時期もあると思う。

そんなときに

人の温かさを感じることのできる心を
忘れずに持ち続けていってほしいな。

桜子のこの先に、幸たくさんあれあれ!!



これでおしまいです。
最後まで読んでくださったアナタ!

どうもありがとうございました~
コメント (4)
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今思うこと

2015-07-15 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
「子どもがどもりだしました。
 どうしてでしょうか。
 どうしたら治りますか。」

こんなカキコミをよく見る。
その悩みを、どんな思いで書いたのかも
よくわかる。
わが子が目の前でどもる姿。
なかなかしんどい。

ここにも書いてない
小さな一つ一つのエピソードがあって
そのどれもに悩んで考えて過ごしてた。

でもそのどれもが
今、この記事を書くことができる私に
繋がってるのだと思う。


今悩んでいるお母さんに
何かアドバイスなんてないけど
あえて言うなら、抱え込まないことかな。

今でもネットとかをみると
母親の関わり方、育て方が原因みたいなことが
いっぱい書いてある。

今でこそもう
そんな記事を見ても私は大丈夫だけど
今悩んでるお母さんたちにとっては
苦しい言葉以外の何物でもない。

その言葉たちが
書かれたパソコンの画面を、
お母さんたちは
とんな思いで読んでいるのか。

想像するだけで
私も苦しくなってくる。


吃音を治したい
治したい
治したい

その思いにとらわれすぎず
色んな意見にも左右されすぎず

ただ、ただ、
どもって話すわが子を
普通に育児するだけ

それで、十分だと思います

愛情たっぷりとか
怒らずに接するとか

そんな特別対応しなくても
ただ、ただ、わが子の育児を
すればよいのだと
今は、
いや、今だからこそ
そう思えます。
当時は頭では分かってても
実際は無理だったんだけどね。

今は
娘の吃音が、母である私のせいだとは
微塵も思わない。

彼女は彼女の人生を、彼女が進んでいる。

振り返ると
「気にしない」
これがやっぱり一番なのかな。。。

まぁ実際問題気にしないでいることなんて難しくて
“気にしないように気にしてた”
だったかな、私は。

結局、「治したい」と思うこと自体が
一番自分を苦しめていたんだろうな。

母として、育児として、吃音を持つ子どもの母として
私は正しい対応をしたかどうかなんて
わからない。

ただ自信を持って言える。
吃音は治らなかったけど
桜子が今
とても素敵な中学3年生の女の子であること。


もうこれ以上ないことだよね。
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どもってますが何か

2015-07-13 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
【中学入学】

中学受験をして
知り合いは一人もいない中学校に入学した桜子。

もうすっかり

“どもってしまう”

ではなく

“どもりますが何か”

ってな状態に(笑)


またまた友に恵まれた桜子は
2学期には早くもカミングアウト。

そして学級委員にも立候補。

あれ?発表とかみんなの前で話すの
大丈夫なん?
そう思ったのは私だけ。

桜子は

「大丈夫やろ。適当にごまかすし」

そうらしい。
自分でだいぶコントロールもできるようになったらしい。
どもりそう、と思ったら、他の言葉に言いかえるらしい。


自分で、吃音に向かい合って
自分で、突破口を見つけ
自分で、扉を開けていってるんやね。
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カミングアウト

2015-07-13 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
東京へ来てからずっと仲の良かった友に
桜子は言った。

「ああ、そうだよね」

その友達は特別なことでもなんでもないように
そう返事したらしい。
ただ、それ以降
桜子が言葉がでないときは
ニコニコしながら、でるまで待っていてくれたらしい。

桜子の友達は、なんていい子なんだろう。


それから桜子は
何度か自分で自分の居場所を作っていった。


友達との会話は楽になったものの
人前での発表は緊張すると言っていたが

6年生のとき、
新しいクラスでの自己紹介時に
自分からどもります、と言ったという。

「6年生」の「ろ」がどうしても言えんかったから
なんかめんどくさくなって言ってん


この桜子の言葉は
私にとって衝撃的だった。

挙句の果てには
大人顔負けの言葉まで。

「いいやん。どもるんは桜子の個性で」


強くて、素直な、ステキな子に育ってくれた・・・
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友に恵まれる娘

2015-07-13 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
【小学5年生】

社交的ではないけれど
いつも似た者同士の
仲良し友達ができる桜子

少ないながらも
かなり仲の良い友達が
東京でもできていた。

5年生にもなると、どもらないように
少しずつ自分で考えてから
しゃべるようにしていたらしい。

どもるときは、基本話さない。
でもそれは前向きな考えで
そうしていたらしい。
少し無口になっていた時もあったらしい。

ただクラスの誰かが何気なく悪気なく言った言葉

「桜子ってうまく話せないときあるのは
 東京の言葉になれてないからだよね!」


桜子はそれを聞いて、随分救われたらしい。

もう公認で、どもっている感覚なのかな(笑)

担任の先生にも毎年伝えていたから
私も、もしどもりが原因で何かあったら
すぐに出ていく気満々だったけど
それを聞いてとーっても安心した。
いいクラスメイトだ。


そしてついに桜子は、
自分から
仲良しの友達にカミングアウトしたのだ。
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どもって何がわるい!

2015-07-12 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
東京の新居で
桜子の荷物の荷ほどきを
一緒にしているときのことだ。

これまで桜子がもらった手紙のなかに
2年生の秋に、一緒に下校していたという
Aちゃんからの手紙があった。

そこにはこんなことが書いてあった。

「さくらこちゃんは
 どうしてわたしのしゃべりかたを
 まねするの。
 わたしのほうがさきにつまってはなしてたのに
 まねしていじわるしないで。
 すごくいやだからやめて。」



このAちゃん、
当時から性格が悪くて有名だったんだけどね(笑)

どうやら、桜子がどもっているのを
なぜかAちゃんが真似をして
そしてなぜか自分が先どもっていたから
桜子が真似をしてどもっているのは
いじわるをしていると言いたいらしい。

ちなみにAちゃんは
全く吃音はなかったらしい。
桜子と帰ってるときだけ
どもり口調やったらしい。


もう、もう、もう
悔しくって!!!!

思わず桜子に言ったよ。

「何これ!!!
 こんなむかつく手紙
 今すぐやぶったれ!!!!」


そういえば
時期的にこの手紙をもらったのは
どもりがひどかった時だ。

そうか・・・
あの時ひどかったのは
下校途中にこんな嫌な気持ちを
我慢して抱えてたからなのか・・・
あ、
全然、私が原因じゃないじゃん。




手紙を破った桜子と確認したんだ。


「どもってもいいやんな
 どもってて何が悪いねん」


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家は安全地帯

2015-07-12 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
どもってなかなか言葉がでてこない
一文話すのに時間がかかる


そんな娘の吃音は、転校後もけっこう出てた。
でもこの頃になると
私は娘と吃音についてオープンに話せるようになった。

これまで
どもっているのを気づかせないよう心がけていたので
どこか腫れ物にさわるような感じで
話題にすることはなかったのだ。

でももう私が大丈夫になり、受け止める余裕ができたので
どもっているときなどの気持ちも
私に話してくれるようになった。

波はあったものの
桜子自身は、さほど吃音を気にしていなかった。
私より桜子は、強かったのかも。


「家ではいっくらでも、どもってええからな」

そんな言葉を言えるようになった私。

というのも。
標準語が超へったくそだった私は
東京へ越してから
外で会話をするのを控えるようになった。

新しく知り合いになった人などと会話をするとき
標準語で話さないと!、って思いすぎて
普通に会話できず、どんどん無口になっていったのよね。

そんな時期だったから

「あ~
 外での私みたいに、話すことに気を遣うと
 会話がちっとも楽しくないし
 心からの話ができない。

 桜子も、どもらないように、って
 気を遣って話すのは
 学校だけにしてあげたい」


心底そう思った。
桜子にもそう伝えた。


次元や内容は違えども
桜子の気持ちに寄り添うことも
やっとやっと
できるようになったのだ。
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成長していた娘

2015-07-12 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
【小学3年生】

桜子3年生、正夫1年生での
東京への引っ越し。
その時の権田藁家のあれこれは
このブログの転勤日記に事細かに書いてあるので
割愛しますが、

この時の桜子は本当に成長した。
転校生なのに、なんかみょーに緊張していないのだ。
ふつう嫌やろ?と思ったが
新しい教室にも
スタスタ入っていった。

経験ってすごいね。
強い味方なんだね。


私も福岡に引っ越してすぐの時の反省から
今回は絶対に桜子を支えると決心していた。
いやまぁ実際のところ桜子じゃなく
旦那と正夫が大問題やったんやけどね(笑)

相変わらず自分から輪に入ることはなかったが
声をかけてくれるのを待つ時間を
あせる気持ちはなかったらしい。

そして、自分に合わないと思った子とは
一線をおいて接していたらしい。


人見知りで心配性で臆病だった桜子は

強くなっていた。

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今度こそ大丈夫

2015-07-12 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
【小学2年生】

本当に、本当に楽になった私。

もちろん依然、娘の吃音は出たり出なかったりを繰り返していたが

「また何かあったのかな?」
「何か気になることがあるんだろうな」

ぐらいに思えるようになった。


ある意味、吃音がでてるタイミングは
娘が何かを気にしているときなわけで
それはそれで、
母として娘の心理状態がわかったので
かえってありがたかったかな(笑)

まぁでも目の前で、
言葉がなかなかスムーズでに出てこないわが娘の姿を見るのは
なかなか切ないものがあるものでね。

別にどもるからといって
苦しくはなくなったけど
ちょっと忍耐は要したかな。

でもこの件も
この後権田藁家におこった大きな出来事で
クリアできることになった。

大きな出来事とは?



いざ、東京。
転勤辞令でました。
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解き放たれた瞬間

2015-07-09 | わが子の吃音 ムスメと私と時々ブログ
そしてさらにその後
私は最も大きな言葉を貰いました。

A面友達の一人、小学校の先生であるKちゃんが
私の記事を読んで
私の状況を職場の「言葉の教室」をしてた先生に
相談してくれたのだ。

その先生が言ってくれた言葉が書かれた
Kちゃんからのメールを読んで
私は泣いて、泣いて、泣いて、大声で泣いてしまった。

なんて書いてた思う?
もうね、今思い出しても泣くって!泣くって!(笑)

例えるなら。

何か病気になって
もう治ってるはずなのに
まだなんか不安で
調べたり人の話を聞いて、安心したりもするんだけれど
まだやっぱり不安で

そんな時に病院に行って医者に
「大丈夫。治ってるよ!」
って言ってもらえて
チョー安心したって感覚かな。って長いわ。



ネットや本とかじゃなく
現場の先生が
私の状況を聞いて言ってくれたこと。


「かわいそうに。吃音は親のせいじゃないよ。」


“かわいそうに”て
母親である私が苦しんでいたことを
そう言ってくれたこと。


「自分のせい」という罪悪感のかたまりこそ、
A面のおかげでほぐれていったが、
何年もかけて固まっていた、その芯が
たったこの一行で溶け始めてくれたのだ。


ずっと、ずっと、ずっと、ほしかった
いわゆる専門の方からの一言だった。



じゃぁどうして今まで専門の人に
相談しなかったのかって?
だって、怖かったんやもん。
また言われるのが。

原因とか
対処法とか
治療法とか

母親に、起因されることが。


でもそうじゃない一言だった。

嬉しかったなー。


改めて
心から感謝しています。
ありがとね、Kちゃん
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