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龍宮

2005年09月12日 | 読んだぜ!
龍宮/川上弘美

これは好き嫌い別れるだろうな~

八つの物語の短編集。

何かね、不思議な世界。

「この著者日本語ダイスキなんだな~」って読みながら思ったよ。

例えば「かかわった」を「かかずらわった」と書いてみたり。
日本語の広がりってものを感じさせるよね~。

内容は擬人化されたタコやモグラが普通に人間社会に生きていたり、幾世代も前の先祖に恋したり、とスッゴイ不思議なんだけどなにか心にジワリと色んな感覚を思い起こさせてくれるんだよね。

読んでいて夏目漱石の「夢十夜」を思い出した。
「こんな夢をみた」で始まるやつ。
中学くらいに国語で読んだ記憶があるんだけど、やっぱり何となくつかみ所がないけど心に残るものだったでしょ?

そう、この「龍宮」まさにその現代版。
読みようによっては風刺にも取れるけどね。

私はこの世界をどっぷり楽しめた。
たまには夢でも・・・という人にお薦め。

ちなみに写真は単行本だが、今書店には文庫本が並んでいる。