フリーターが語る渡り奉公人事情

ターミネイターにならないために--フリーターの本当の姿を知ってください!

ふまさんへの長いレス

2006-12-16 13:22:39 | Weblog
ホワイトカラーエグゼンプションの記事にコメントをいただいた ふまさん へのレスを書こうとしたら長くなったので、記事の形で掲載します。

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ふまさん、いらっしゃいませ。

>大企業の経営者にとって、エグゼンプションは労働者の使い捨てには都合がいい
>のだろうね

そうですね。今の中高年層を文字通り死ぬまでこき使うことは、他の若い世代・女性・新規学卒者、中途採用者の仕事への選抜率をより高める結果となるでしょう。
これは、国民半奴隷化法案と言ってもよいのでは?
会社は強制労働収容所になるでしょう。(とはいえ、高須基明さんもご指摘のように、アルバイト・パートははじめから「国民」扱いされていない。これはこれで問題。)とにかくつぶさねば!!!

>国会議員は経団連の言いなり

政界と財界は閨閥でつながっていますからね。政治家も選挙資金がないといけないんで。
神 一行「閨閥 新特権階級の系譜」講談社文庫1993
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4043533063/ref=pd_rvi_gw_1/250-8325537-0669803
に系図があります。個人的にはGNP至上主義がヘンだとか、トリクルダウン仮説も絶対じゃないとか思ってはる議員さんも、選挙資金を考えると親類すじの説得には弱いのでしょうね。
また官僚の責任も大きいです。実際に法案を作るのは官僚ですので。

>国会議員が相場60万の物件を9万円で住んでいる
>国会議員はヤミ給与をもらっていることになる

それなら年収400円未満の国民の家賃を1/6にまけてくれ! 家賃払ったら米買えないのじゃどうしようもない。もちろん野菜と魚とトーフも買わせろ!!

>国会議員が貧乏人の気持ちなんか解る分けないよ

十代のころに知りあった有力議員の子がいます。子どもの権利運動を通じて知り合いました。
彼とは電話・手紙等でのつきあいがあるだけですが、
まだ十代のころから浮世離れしていて、一般庶民の日常生活事情をまるで知らないことときたら、あきれるほどでした。
運動が失敗に終わったのも、ああいう法律・政策さえやっておけばいいとする松下政経塾風勘違いによって、一般の人間が興味を失ったからでしょう。
日常生活における子どもらしさ・大人らしさの問い直しとか、子どもの社会史とか言っても全然通じなかった。
彼は男の子だったし家柄がいいので小さいころから「名誉大人」扱いされることも多かったようです。そのため、他の普通の子どもが家庭や学校で味わうしんどさにを見れなかった。
これってカネはらって家庭教師雇えばなんとか分かるようなものじゃないんですけどねえ。
それでもそういう相手にロビー活動なぞしなきゃならないわけで。

記事に紹介した「解放の神学」コミュニティは、そのへんの精神主義に染まった一部のフリースクールよりも数倍唯物的だったりするから面白い。

>国会議事堂に向かってデモを起こしたほうが後の日本>のためにいいかもね

個人的には交通費は出ないわ、体調は悪いわで議事堂前に行かれません。
ただし、偶然知った近所のデモには行きました。
その一部の報告は「オルタナティブ大学 on blog」に収録してあります。http://blog.goo.ne.jp/egrettagarzetta/e/b1a70893c80684c48177b76aa85155a0←当ブログとは姉妹関係)
デモは主役ですが、半分は寝込んで家にいてもできることはあります。情報の紹介とか、まとめサイト・リンク集づくりとか、ネットでもできる署名、抗議のFAXなど。そうして各地の人たちを応援すること。
ちゃんと記録をとっておくこと。
完璧にはできないけれど、少しでもやっていきたいです。千里の道も一歩から。






















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2 コメント

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医者の子息も。。。 (Cun)
2006-12-17 02:32:24
>彼は男の子だったし家柄がいいので小さいころから「名誉大人」扱いされることも多いようです。
>そのため、他の普通の子どもが家庭や学校で味わうしんどさについて見えていなかった。

共通一次世代以降の医者だって、よく似たものです。医療業界とのパイプが有るとよくわかる。6割がこんな感覚かな??

私のように、20年のうちに、捜査2課と、捜査1課に容疑者関係者として土足で踏み込まれると、却って、世の中ゆがんで見えますが。。。
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Unknown (ワタリ)
2006-12-19 14:05:44
Cunさん、いらっしゃいませ。
情報提供をありがとう。

そうですか。医者の子息も似たような感じですか。
なんだかわかるような気はしますね。たしかイリイチも70年代にアメリカのほうで医者は金持ちしかなりにくいという指摘を「脱病院化社会」の注のはじめのほうに書いています。
そういえば高岡 健というお医者さんがいて、わりとリベラルな立場なんですが。この人が独立行政法人の大学付属病院の助教授で、ある医学界の理事をしておいでです。彼は、ニート・フリーターの家庭に減税をと訴えています。それは自分も賛成です。ただし、ベイシックインカムとか生活保護の充実などには言及しないのですね。
それから、格差社会を想定してものごとに挑む人のほうが不健康だと、そこから降りた人のほうが健康だと言っている。
ただ、これはイリイチが「シャドウ・ワーク」で言っているのだけれど、彼の言うような格差社会で上にいこうとか、これ以上下にいかないようにしようとしないでもやっていける層ーー不必要で有害でもある教育や医療なしでやっていけるグループーーというのは、「エリート」なんじゃないかと。資産がわんさかあるとか、市場原理主義の暴風雨のなかところどころに無風地帯ができている。そういう場所にしか現れないんじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。

話を例の政治家の子に戻すと、まあ小さなころから「名誉大人」だからこそ、他の子の権利侵害についても人一倍敏感だし問題にとりくむという要素もあります。全部否定はしません。

ただ、政治家になれるのは2世3世くらい、その他の1世の有力政治家は鈴木宗雄も辻本清美もつぶされているのは何とかしなきゃとは思いますね。
あと、下流・下層の状態をまったく知らない、もし知ったとしても十数年、数十年にわたって対策が遅れるという点もなんとかしないといけないです。

医者のほうはどうなんでしょう。6割が貴族の御曹司風ならば、残り4割は別でしょう。
その4割で昔の青医連じゃないけれど何かネットワークでも組んで、医療の中の金持ち中心主義とか家父長制を問い直す運動が今再び必要なのでしょう。

わたしも結構ウツなんですが、プロザック帝国の植民地というか、パキシルづけにはなりたくないですねえ。このあいだも内科の医者にワケワカランだだをこねられてウンザリしたところですし。

>20年のうちに、捜査2課と、捜査1課に容疑者関係者>として土足で踏み込まれると、却って、世の中ゆがん>で見えますが。。。
F・ド・バールという霊長類学者がいます。彼は文化論としてこんなことを言っています。
誰もが歪んだ視点をもっている。それを交換・比較することによって、自分のゆがみに気がつくことができる、と。
だから世の中歪んで見えても気にすることはないんです。ただし、それを唯一絶対化しなければ。




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