フリーターが語る渡り奉公人事情

ターミネイターにならないために--フリーターの本当の姿を知ってください!

違法は日常*誰のせい?

2005-07-27 05:10:43 | 現状
 ↓のリンクをごらんください。NHKの「フリーター漂流」のなかの違法・問題行為のまとめサイトです。静止映像つきです。

http://www.medianetjapan.com/2/20/companies/gisouukeoi2/

 これとまったく同じではありませんが、いきなりの配置転換、一日あたり12時間以上働かせるのは当たり前など、明瞭に違法の働かせ方をする派遣または請負の会社は、わたしの知る限り珍しくありません。
 あまりに日常的な平気な感覚でこういったことをやっている世界にいると、ルールへの尊重感覚もだんだん鈍ってくるのが恐ろしいことです。ついには、自分も他人も信用できない状態になったときもありました。

 コメント欄で名前はまだないさんがご指摘のとおり、有機溶剤は人体に危険なものです。その扱いがコレです。
 そういえば、思い出します。わたしも以前、まるで卵のくさった匂いのするガスの充満する職場につとめたことがありました。休憩部屋はプライバシーのない密室で、まるでニワトリのつつきあいのような従業員どうしのいがみあいが行われていました。つまり、屈辱的にも会社に家禽扱いされていたわけです。
 そもそも、請負というのは法的にはないことになっている雇用形態なのですが、派遣とそう変わらない形で行われています。
 中間搾取があると知っていても、ひどい職場だとわかっていても、他に職がなければ働きにいくほかないのです。何も知らないからだまされるのではない、知っていても巻き込まれてしまうのです。
 それでも、こんなことが日常になると、職があったほうがいいいのか、ないほうがいいのか、正直分からなくなってしまいます。いちがいにニートを責められないと思います。

 こういったものを広めた、ネオコン系の知識人や政治家らを許してはならないと思います。社会学者のブルデューらは、実名をあげて暴露しています(たとえばハンス・ハーケとの対談「自由-交換」コリン・コバヤシ訳 藤原書店:60-73「新保守主義者のネットワーク--ハイ・カルチャ-をかかげた十字軍の戦士たち--」など。)
 レイバーネットでは、中曽根さんに責任をとらせるキャンペーンをはっています。ATTAC-JAPAN では、フランス農民運動のリーダーのジョゼ・ボヴェを釈放させるキャンペーンを行っています。
 日本では日経新聞のネット版にこんな記事もありました。

フリーター増加の背景に規制緩和・OECDが日本を講評

http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20050629AT1F2801H28062005.html

 一部では、これらの責任をなぜか学校に行かない子どたちに求める風変わりな意見もあります。他方、あるブログでは、フリーター本人の意識に原因と責任をかぶせる議論も行われています。
 しかし、そのような扇動にのせられることは、理性の敗北です。
 まだ選べるのです。責任を政治家らに帰するか。それとも、フリーターやまだ選権もない子どもたちに責任転嫁をしてしまうのか。

 この社会の一員でもあるあなたはどちらを選びますか?