兵庫県の齋藤元彦知事(46)は、パワハラ疑惑がこれだけ問題視されているというのに、一向に辞める気配がない。今度は、8月30日に開かれる百条委員会への出席を前に、「とらふぐ事件」と呼ばれる問題が発覚した。
今年3月、パワハラやおねだり体質などを告発する文書が出回ったことに端を発した齋藤知事に関する一連の騒動は、今もなお続いている。 「最大の悲劇は4月に阪神・オリックス優勝パレード担当の元課長が、7月には件の告発文書を作成した元西播磨県民局長が、それぞれ自殺したことでした。前者は、齋藤知事の恣意的な指示による資金集めに苦慮していたそうです。後者は、県幹部など齋藤知事の側近たちから告発を握りつぶされそうになり、“死をもって抗議する”と述べた後、自ら命を絶ったとされています」(県政担当記者) 8月23日には百条委員会による職員アンケートの中間報告が公表され、普段から職員を怒鳴りつけていたというパワハラの詳細や、視察先で革ジャンを所望したとされる件など、新たな疑惑が次々に持ち上がった。 「すべての問題の根底には、齋藤知事の極めて怒りっぽい性格があると思います。彼は職員たちを萎縮させ、ワガママが通る雰囲気をつくり上げていったのです」(同)
“20人で計1万円”
中間報告でも少々触れられていた「とらふぐ事件」なる疑惑について、さる県関係者はこう語る。 「今年2月、青森県知事がリンゴを携えて兵庫県を表敬訪問した際、齋藤知事はこちらの特産品『淡路島3年とらふぐ』で返礼したのですが、これが農林水産部の職員たちの自腹で賄われていました」
その経緯は、 「1月末、農林水産部長が齋藤知事から『淡路島3年とらふぐ』を用意しろと指示されたそうです。しかし、農林水産部では高額な特産品を公費で購入するのは難しく、部下は悩んだ末に、知事直轄の総務部秘書課に相談を持ちかけました。ところが、突っぱねられてしまったといいます。知事からすれば“お前たちで何とかしろ”と言いたかったのでしょう」(同)
結果として、部内の課長以上の職員たちが積み立てていた親睦会費を取り崩す羽目になったそうだ。 農林水産部の関係者に聞いてみると、 「秘書課から予算の確保を断られ、部内の約20人で計1万円ほどの自腹を切ってしまいました」 と、疑惑をおおむね認めるのだった。知事からの叱責を恐れていたのだろう。
「少しでも多くの退職金を得たいのでは」
さて、これだけヒンシュクを買っても辞めない齋藤知事はこの先、どうなるのだろうか。前出の県関係者によれば、 「百条委員会でもこれまで通りの強気を貫くだけでしょう。悪評により再就職が難しくなってしまったので、来年7月の任期満了まで勤め上げて、少しでも多くの退職金を得たいのではないでしょうか」 県議会のさる会派の役員によれば、本会議が始まる9月19日に不信任決議案を提出する方向で検討しているという。 不信任決議案は議員の3分の2以上が出席し、その4分の3以上が賛成すれば、可決となる。 「そこでカギとなるのが齋藤知事を擁立した維新の会。他の会派に所属する県議の多くが不信任の賛成にまわるとみられている今、齋藤知事の去就は、議員定数の4分の1弱を占める維新の動向次第でしょう」(同) 維新には“モンスター知事”を生み出した“製造責任”があるはずだ。 「週刊新潮」2024年9月5日号 掲載
感想;
知事が公費で返礼を知事から指示したので、公費でやれば良いのです。
問題があるなら、その問題を知事に言って、「秘書課にも断れた」と知事に判断を仰げばよいのです。
それを自腹で対応したのは、農林水産部長が知事からの叱責をおそれ、それは自分の出世に妨げになると思ったからではないでしょうか?
農林水産部の部下たちの悲劇でした。
おかしなトップがいるからと言って、おかしなことをする部下がいるのが問題を大きくするのです。
菅前首相の”ふるさと納税”に当時の総務省のNo2(次回次官候補)が「ふるさと納税の問題点」を具申したら、左遷させられてしまいました。
こういう勇気ある人がおかしなことと少しでも減らすように思います。
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