オールドビュッシーPGでした。
第1部は前奏曲集1,第2部は前奏曲集2の全曲演奏。数日前にデードワさんの音色がどういうものか体験していたので,ドビュッシーをどう色づけして弾くのか楽しみでした。
前奏曲集の1は有名な曲が多く,10代の頃に弾いてみようとしてみたりムリだったりしたので,聴きこんでいる=ミスを見つけやすい。「ピアノのために」第1曲で,まさかのミスタッチ。一瞬デードワさんの緊張の糸がとぎれてしまうのをみてしまいました。
第2部からは指も体も温まったデードワさんの本領発揮。
虚空を見つめ,音の消えゆく先を確かめながらの演奏スタイル。第2集は聞き慣れない曲が多いこともあって雑念は一切入り込む余地が無く,両耳を持って揺さぶられるような生演奏の醍醐味を味わい尽くしました。
アンコールは「ゴリウォーグのケークウォーク」そして,今度は完璧な「ピアノのために 第1曲」。先ほどのミスタッチの部分を丁寧に弾き抜け,クライマックスを決めてから,どうだ!と会心の笑み。
~失敗した曲を直後のアンコールで完璧に弾く;これはちょっと初めての体験でした。
照れ笑いの混じったほんとうに幸せそうな笑顔のデードワさんを見ることが出来て,良かったです。彼女のピアノの音は闇夜に漂う日本水仙の薫りのようでした。
メモ:それにしても,ことクラシックの演奏会に関しては会場でもらうチラシが唯一の情報源です。これは私だけの傾向かと思いますが,印刷されたチラシを見ないと演奏会自体への興味が沸かない,ネットの画面で同じモノを見つけたとしてもチケットを買うに至らないのです。そんなわけで,3月のロシアピアニズム第五回,そして4月はアレクサンダー・ルビャンツェフのコンサートを聴きに行きますよ!アレクサンダーのスクリアビン第5番とかってどんなんですかね?今からぞくぞくしてます。