新・桜部屋

主に伝統芸能観劇記。
その他鑑賞日記

戦前の少年犯罪   管賀 江留郎 (著) 築地書館 (2007/10/25)

2009-01-06 22:32:03 | よみもの
少年犯罪データベースということで最近よくみかける表題だったので,読んでみることにしました。
原典資料にあたって調べてある本を読むとき編者の労力と構成力に感謝しつつ読むことが多いのですが,まずは文体に違和感を覚えました。
軽い重いの問題ではなく語彙の少なさと,書き手が読者を誘導していく方向がありありと見えるセンスの無さ。この人は他人が愚かに見えて仕方ないのだろうなあ。
半分過ぎたところでかなり食傷したものの,日本軍人女学生論には多少共感するところもあり最後まで読み切りました。終章を読んで納得したのは,そもそも発祥がweb上でのデータベースであったこと,そして編者はおそらくかなり若い年代であろうこと。この本は過去にはありえないほどの膨大なデータを個人が手に入れることのできるようになった現在ならではの形態なのでしょうね。着眼点切り口ともに面白かっただけに惜しい勿体ないという気持ちになりました。

(2008.11下旬読了)
写真は小田原少年鑑別所:2003年撮影

食べかた上手だった日本人―よみがえる昭和モダン時代の知恵   魚柄 仁之助 (著)

2009-01-06 00:28:18 | よみもの
自宅に未読の本が積んであるというのに,図書館の新刊コーナーを見るとついつい手をのばしてしまう習慣は困ったものです。
古い料理本のレシピ研究からの実践による体験と考察。
少々冗長な語り口と同じ文句の繰り返しに疲れるところもありましたが,楽しい読み物として仕上がっている本でした。
やはり実体験は貴いものです。

・・・それでもって読後、軽く乾物保存食に挑戦してみました。
(2008.11下旬読了)