旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

スーパーカブで旅するタイ北部 Day4 = 国境の町へ

2013年11月15日 | 旅の風景
 今回のこのプランへのご参加は4名様。何度も参加される方がおられるタイプの企画ではないのですが、不思議なことに年々皆さん装備やその他が洗練されてきていて、スーパーカブの積載能力の低さを上手く工夫してクリアされるようになりました。私は22リットルのデイパックに荷物を纏めてフロントバスケットにストレッチコードで止めていて、ご参加の方々にもこのくらいの量に収めるのが理想であることを事前にお知らせしていますが、実際にはこのサイズに収めるにはかなり思い切った”諦め”と”工夫”が必要です。ところが今回の参加者の半数はこのサイズにしっかり荷物を収めて来ておられました。
 
 このサイズに荷物を収めるには、私の場合で、着替えは2セット。つまり毎日洗濯を前提としているのですが、他のお二人も多分同じ状況。ところが11月は気温が低いので乾かない事も多く、半乾きのシャツをバイクのフロントに括り付けて走行風で乾かすという作戦に出られました。だから、いつもフロントバスケットにTシャツが貼り付けになっているバイクが2台。なんだか旅っぽくて素敵な風景です。

 さて、今日はラオス国境の町、チェンコンへ向かいます。朝、チェンライのゲストハウスで出発準備をしながらゲストハウスのサン氏と雑談をしていて入手した情報によると、ラオスへは橋を建設中で来年にはオープンするとの事でした(チェンコンで再確認。橋は完成。2013年12月11日開通との事)。

 昨日のように交通量の多い道ではないので朝のルート説明でも注意事項などはあまりなかったのですが、心配事はチェンライからの脱出。ナイトバザールの入口の前を通る大通りが大規模な道路工事を行っていて通行できないため、いつもと違ったルートを通る必要があって、先導する私が迷う可能性があったのです。”迷ったらごめんなさい”と先に謝っておきました。

 前回までは毎日のオイルチェックを私がまとめて行っていたのですが、今回から各自でやっていただくことにしました。出発前にはみなさんオイルチェックも完了。どうやら異常はないようです。

 心配したチェンライ市内も地図を頼りに無事脱出。晴天に恵まれた中タイの田園地帯を行きます。今日はアップダウンもほとんどなく、他の交通もなく、かなりゆったりした気分で走れます。途中、恒例となっている象の形の岩山に立ち寄り、昼前にはバザールの町、パヤメンライへ。昼食前にバザールでアイスクリームを口にして、私は”ロンガン(竜眼)”というフルーツを1/2kg買いました。

 パヤメンライの町はずれで昼食の後、先頭をお客様に譲る事を提案。過去にオーストラリアツーリングの経験があるOさんが先頭を務めてくれることになりました。

 チェンコンへの道は傷み始めたようで、所々舗装が剥離しています。他の所は結構いいペースで走れるのでついつい舗装の傷んだところへ飛び込んでしまいます。そんなことを何度か繰り返しているうち、ステップの下を何かが弾みながら通っていく感触に気がつきました。路面に石などは無いようなので、”なんだろう?”としばらく考えているうちに思い当たりました。”ロンガンだ!”

 デイパックの雨蓋の下に入れたビニール袋の結び目がほどけてロンガンが転げだしてしまっていたのです。どうやら道路上に250g程度のロンガンをまき散らして走ってきてしまった模様です。バイクを停めてビニール袋の口を結びなおします。

 この企画で宿泊する町のうち、チェンコンは実は私にとって少し緊張する町です。宿を事前に手配していないこの旅では、過去、それぞれの町で最初に入った宿が空いていなくて他を探した事があって、この経験から"Aゲストハウスが空いていなければBゲストハウスをあたる"という作戦が立っているのですが、チェンコンだけは、代案が未だ決まっていない町。いつも訪れる宿が空いていないとゼロスタートで代案探しになるのです。

 幸い、今回もいつものゲストハウスに空きがあり、シャワーを浴びたり服を洗ったりした後は対岸にラオスの街並みを望みながらメコン河の河畔を散策し、河を眺めながらビールを飲んで夕暮れまでの時間を過ごしたのでした。

 夕食の後は皆でタイマッサージに行く事になりました。ゲストハウスのすぐ近くにあるマッサージ屋さんはこの企画の御用達。今回は少し日本語を話すマッサージ師が一人おられました。今までは片言の英語での会話のみでしたが、今回はもう少し会話ができた結果、ここでマッサージの仕事をしている人の多くがラオスの人との事を知る事ができました。如何にも国境の町らしい話です。

本日の走行:118.4km


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