海辺の町から

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お大師様と共に

2024-07-29 20:54:50 | 日記

  日没間近。


  頼んでいた本が漸く届きました。


夜の帳に包まれる頃 熱戦に沸くパリは静かな眠りの中か。
暑さのせいにして無気力な日々を送り 演じたくもなるこの暑さ。

7月は大師堂の当番月 海辺の町の最上階にあって400年も前から人々の拠り所として
崇められ お大師様と親しみを込め大切に守られてきた。
結婚後暫くして義母から引き継いで35年余り 核家族となった今バトンを渡す者はいない。
海辺の町に住む女性5人が持ち回りで行なっている。

気温が高くなる前に済まそうとぬれタオルを首に巻いて 
イノシシ対策用に手に形ばかりの鎌を持ち大師堂に向かう。 
昔は誰かが手術をすると言って大師堂に住民が籠もってお経を上げた。
受験をする厄年だと言ってお参りしてきた場所でもあった。

辰農和男の「四国遍路」を再度読みながら
「かっては修行僧だけでなく、病気の人村を追われた人駆け落ちの人びとが歩いていたが
今は超過密超高速の 世の中全体が病んでいて 息苦しさや鬱屈や疎外感に苦しむ人々
何とかしてこころの地獄から自分を解き放ちたいと願う人が四国の土を踏みます。
四国の人と風土は遍路びとを包み込んでくれます。」と書いている。

当海辺の地区は7つの集落からなっており其れ其れに弘法大師を祀っている。
人々は様々な理由からこの地を去り 其れでも連綿と続くお大師様信仰。

掃除を終えお大師様に向かって手を合わせ鐘を叩いて鉦も一つ
オマケに木魚を叩いて帰るとしましょうか。