時折ゴオーッという風の音が
ピノガールという品種のスイカ種が殆ど無く
幼なじみから 京懐石も懐かしく戴きました
見上げる先の空は一面灰色。
強弱を伴った雨音を聴きながら本を読んでいた。
夢枕獏の「神々の山嶺」の上巻を読み終え下巻の中程を 550ページを超える長編小説だ。
エベレストの未踏壁に命を掛けた男の物語で
山に取り憑かれてしまった男の性とでも言うのだろうか
小説家を書きたいと知らしめた気迫の籠もった山岳小説だ。
先日の暑さと疲れから身体は弛緩しきってしまったけれど
一時でもその様な状況下に身を置ける嬉しさを感じながら想いを馳せている。
本格的な山岳小説とは新田次郎が無くなってからもう読めないだろうと思っていた。
夢枕獏を書きたいことは書き切ったと言わしめているように
読み手も心して読まなければ失礼に当たると思った本である。
「どうだ まいったか。」と。