ドンヨリとして
砂地に黄色の花が
野路菊が咲き
西日本豪雨で道路を塞いだ岩は海の中にあります。
ピッピッ カタンカタン ピッピッピッ カタンカタン
聞き覚えの無い鳴き声の主を探して山道を辿る。
一人という不安も過るけれど木々の合間から差し込んでくる光に後押しされて
坂道を上る 主は見えない。
広葉樹が色づき始めているが其処までの寒さが此所には届いていない。
北国では麓に下りた紅葉で賑わっているが南国は始まったばかりだ。
歩を稼ぎながら 誰にも会わなければ車も通らない山道。
自然落下か鳥たちの悪戯か木の実の落ちる音に驚いている。
うり坊なら何とか成るのではと思っていたけれど
巷でイノシシの人的被害が報じられて うり坊といえど侮れないと知った。
雲間から差し込む光に心細さは遠のき道端の植物を眺めながら
華やかさは無いけれど人知れず咲く花の生命力に自身を重ねて。
あすなろの木も檜になろうと頑張ったけれどあすなろはあすなろだったんだ
でも努力は無駄で無いことも教えてくれた。