ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

テロ警報は酔客の冗談が原因?

2008年06月20日 06時17分02秒 | 暮らす
総領事館からのメールで、日本外務省がUAEについて渡航情報(スポット情報)を発出したことを知る。記憶にある限り、日本外務省がUAEについての渡航情報を出したのは私がドバイに赴任してから初めてのことと思う。

それによれば、在UAEの英国大使館が、6月14日付けの自国民向け注意喚起文書の中で、UAEにおいてテロリストが攻撃を計画している可能性があると警告し、「集合住宅など外国人が頻繁に訪れる場所や、軍、石油、交通、航空関係施設でいつでも起きる可能性がある。」と指摘しているという。また、16日には米国大使館が同様の注意喚起の文書を発出したとのこと。

英国及び米国の大使館があいついで警告を鳴らすとは一体何事だろう。そう思っていたら、ガルフニュースにその答があった

それによれば、アブダビのヒルトニアホテルの中の「ヘミングウェー・バー」というバーで二人のアラブ人が酒を飲みながら会話をしていた。一人がもう一人に言った。「もしここにいる人達をおどかそうと思ったら、『爆弾だ』というだけでいい。ベルト式の爆弾なら何百人も殺すことができるからね」と。そばでその会話を聞いていたイギリス人が、英国大使館に通報したことを受けて、大使館はただちに警告を発したのだという。

これが本当なら、随分と人騒がせな話だ。一般的な注意喚起とは言え、諜報能力に長けた英国政府からの警告とあれば、何かあると疑うのが当然。当地ではドバイ・サマー・サプライズ(DSS)が始まったばかりだが、しばらくはショッピング・モールなどにでかけるのは控えようかという気にもなる。

バーの酔客の会話は、巧まずして、この国に滞在する何万人もの英国人や米国人そして日本人をおどかすことに成功したことになる。

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