ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

スーザン・タミム殺人事件 黒幕はエジプトの大物財界人

2008年09月03日 23時48分21秒 | 時事
事実は小説よりも奇なり。ドバイ・マリーナの高級マンションで起こったレバノン人歌手スーザン・タミム殺人事件が、意外な展開を見せている。

エジプトの検事総長(Prosecutor General)が、エジプトの大手建設会社会長で国会議員のヘシャム・タラ・ムスタファ(Hesham Tala'at Mustafa)氏を、タミム殺人事件関与の罪で訴追すると発表した。

ガルフ・ニュースは、この殺人事件の捜査の進展をずっと追いかけている。実行犯であるエジプト人の元警察官が、カイロでの逮捕後獄中で死亡したと報じられた後、一転生存が確認されたりと、カイロ発のニュースは迷走した。わずか12分間という手際いい犯行の手口から、当初から雇われた殺し屋の仕業であることは想像できたが、黒幕が誰であるかが謎だった。

実行犯の自白によれば、ムスタファ氏はスーザン・タミム殺害のために米ドルにして2百万ドルを支払ったという。なぜムスタファ氏がそんな大金を払ってまで若いレバノン人歌手を殺す必要があったのか。裁判の中で明らかにされるのが待たれる。

ドバイ発、レバノン・エジプトと3カ国をまたがる殺人事件は、エジプトの政財界を巻き込む大スキャンダルになろうとしている。

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