ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

アル・ハムドゥ・リッラー

2007年02月02日 21時09分47秒 | 家族
今朝は、渋谷まで長女の2校目(お試し受験も入れると3校目)の受験に付き添い後、出勤。昼過ぎに渋谷に戻って長女をピック・アップして、一旦自宅に帰る。ちまきと肉まんで簡単に食事を済ませてから、昨日受験した中学校の合格発表を親子3人で見に行く。3時ちょうどに、建物の2階の窓が開いて、合格者の受験番号が書かれた板がつり下げられる。あった。受かった!長女は泣き出し、私も思わず涙ぐむ。

家族、親戚、塾の先生に次々に電話をかけて、結果を知らせる。帰宅途中に菓子折を買って、私と娘の二人で小学校に寄り、大学を出たばかりの若い男性担任教師に、一週間も学校を休んだお詫びと合格のお礼を言う。欠席届は「受験のため」と堂々と書いて出したから、何か小言を言われることを覚悟していたが、「まあ、お子さんはぎりぎりまで出席した方ですよ。おめでとうございます。月曜日からは、(学校に)来てくれますか」と、緑色のジャージに身を包んだ先生は屈託がない。「もちろんですとも」と答える。

ここのところ、受験のストレスからか、食べたものをもどしたりしていた長女だが、すっかり元気を取り戻し、道々スキップをふんだりしている。「まだ試験が終わっていない子もいっぱいいるのだから、外で浮かれてはだめだぞ」と言い聞かせながら、舞い上がっていたのはむしろ親の方だったかもしれない。

アラビア語の基本会話の中で、「カイファル・ハール(お元気ですか)」と聞かれた時の返事に「アル・ハムドゥ・リッラー」という言葉がある。直訳すると、「アラー(神)に感謝します」だが、アラブ人が電話をしている時などに横で聞いていると実に頻繁にこの言葉を使う。日本語の「お陰さまで」にかなり近い使われ方をしているようだ。日本語の「お陰さまで」ももともとは神仏に感謝するところから、話し相手に感謝する場合にも使われるようになったものだろう(根拠はないが)。ちなみに、英語では「オー・マイ・ゴッド(ああ、神様)」や「ジーザス(主イエスよ)」は主に強い慨嘆を表す表現で割によく聞くが、「サンク・ゴッド」は、昔はいざ知らず最近では、レストランの名前にもなっている「サンク・ゴッド・イッツ・フライデー(意訳すれば、今日は楽しい金曜日、といった感じか)」くらいでしか聞かない。

長女の中学受験では、色々な方のお世話になり、私のドバイ赴任を待ってくれた会社を含め、多くの方に心配や迷惑をかけた。そういった全ての方に感謝の気持ちをこめて、「お陰さまで」と言いたい。

アル・ハムドゥ・リッラー。

P.S.今日受験した第二志望の中学校の結果は不合格だった。妻は不満顔だが、私は本人のためにも今のうちに不合格を知っておくことはかえって良いことだと言っている。勝ったり負けたり、受かったり落ちたり、うまくいったりいかなかったり。色々あるのが人生だから。

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2 コメント

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おめでとうございます! (MK)
2007-02-05 10:35:36
あの合格したときの喜びというのは、ずっと忘れられないものですね。
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シュクラン(ありがとうございます)! (duke_h)
2007-02-05 20:18:04
MKさんに比べると、私は大学受験から2倍以上の月日が経っていますので、多分鮮度も2分の1以下だと思いますが、嬉しかったことだけは今でも覚えています。
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