ドバイ駐在員ノート

一人の中年会社員が、アラブ首長国連邦ドバイで駐在事務所を立ち上げて行く過程で体験し、考えたことの記録。(写真はイメージ)

「サリク」運用開始

2007年07月02日 00時18分01秒 | 暮らす
7月1日、道路通行料システム「サリク」が予定どおり運用を開始した。ガルフ・ニュースは1面のトップで、ドバイで登録された自動車65万台に対して、6月30日までに買われたタグの数が16万枚でであったことを報じている。約25%の割合ということになる。このような通行料システムが導入されるのは中東で初めてのものらしい。

同じ日のガルフニュースは4面で、ガルフ・タレント・ドット・コムというリクルート専門サイトによる中東の都市の平均通勤時間を紹介している。それによれば、ドバイの1日の平均通勤時間は1時間45分で最長、2位がエジプトのカイロ、1時間33分、3位がUAEのシャージャーで1時間8分となっている。また、被雇用者の駐車スペース不足では、ドバイは中東ワースト1で44%、ワースト2がアブダビ(40%)、僅差でその次がカイロ(39%)の順とのこと。いずれの調査結果も、急激な経済成長にドバイのインフラの構築が追いついていないことの証だろう。

サリクがこの時期に運用を開始するのは、企業で従業員が夏季休暇をとりはじめ交通量が下がることを狙ってのことかもしれない。実際、最近電話やメールに現在休暇中で不在と案内されることがめっきり多くなった。鳴り物入りで始まったサリクだが、その真価を問われるのは企業の従業員が休暇から戻る9月になってからのことかもしれない。

(上の写真)トレード・センター・ラウンド・アバウトへと向かうシェイク・ザイード・ロードを、アパートのベランダから望む。7月1日18:30頃撮影。ここからは、渋滞の程度はこれまでと大きな変化がないように感じるが、、、

[7月2日23時追記 ]
サリク導入後初めて事務所に通勤する。行きは、サリクのタグをつけたタクシーでアル・バーシャのゲートをくぐり、メーター料金の他、サリク分の4ディルハムを請求され支払うが、領収書はメーター料金分しか出せないと言う。帰りのタクシーはサリクをまだ買っていないということで、アル・バーシャのゲートを避け、アル・スフォ・ロードからシェイク・ザイード・ロードに戻るルートを通る。距離が増える分、料金は4ディルハムほど、すなわちサリクの通行料分高くなる。サリクの料金の算出根拠は案外こんなことから決めているのかもしれない。復路で特に気がついたのは、ゲートを避けようとする車の流れがはっきりみてとれる。交通量を分散させようというRTAの狙いは今のところあたっているようにみえる。


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