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幕末の銃器の話 その2

2012-10-05 21:38:31 | Gun
先日話題にした幕末に国内にあった銃器の話ですが、
先日Youtubeを見ていたら案外動画があることに気付きましたので、
紹介してみたいと思います。

文字ばっかりでは伝わるところが少ないと思いますし(笑)。


先ずはシャスポー銃。
制式名称はFusil modèle 1866でフランス軍が1866年に採用した軍用銃です。

Range Testing The 11.6mm Chassepot Needle Rifle


いわゆるボルトアクションライフルなんですが、
動画で見ての通り、紙巻の弾薬を使用します。

これは世界初のボルトアクションライフル、ドライゼ銃を改良したもので、
ドライゼの欠点だった後方へのガス漏れをボルトの一部にゴム製シールをつけることで防いでおり、
同様にドライゼでは薬包の中央部にあった雷管を底部に移し、撃針の焼損を防いでいる。

ただし当時は黒色火薬を使うため、動画の通り発砲の際の白煙が大きく、
残渣(スス)も多いため、適度に清掃しないとボルトの操作等に不具合を起こす欠点があった。
先の動画でも2:10あたりにこのあたりの解説が見られる。

また、場合によっては薬包に使われる紙が燃え残る場合があり、
注意しないと次弾装填時に暴発を起こす場合もあったという
(装填前に薬室から息を吹き込んだりして解決する)。


構造についてはこちらの動画の後半あたりを参照。

Needle Gun MLE 1866 Chassepot Shooting


細部はこちらの動画でも。
Needle Gun MLE 1866 Chassepot


手の込んだ刻印はともかく、何故か表面仕上げは行われず白磨きとなっており、
見た目には美しいものの錆や曇りが起きやすく、
錆を起こさせやすい黒色火薬と相まって手入れはかなり面倒だったと思われる。

幕末の日本においては江戸幕府がナポレオン3世からこの銃を提供された事もあり、
幕府の組織した洋式軍隊・伝習隊が使用したと言われている。
この説には諸説あるが、少なくない数のシャスポー銃が日本に入り、
西南戦争でも一部使用されたのは事実である。
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2 コメント

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Unknown (のきば)
2012-10-06 09:32:08
ボルトアクションは一発必中のロマンですよなぁ。
木製ストックなんて職人技じゃぁないですかっ。アンテーぃク家具にも匹敵しますぜ。
ここら辺は手作りのワビサビっちゅう、兵器の中にある作った人のこだわりがあるもんです。
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Unknown (doorgunner)
2012-10-06 19:15:57
ボルトアクションって味があるのですが、
流石にこれくらいの黎明期ともなると味がありすぎますね。
興味が尽きないところです。
ここらへんの銃器の発達具合は非常に面白い。

でもって検索してみたら古式銃として国内でも可動状態で所持できるらしいんですが、
200万とかなってて卒倒しかけました…。
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