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pride and vainglory -澪標のpostmortem(ブリッジ用語です)-

初歩の文書分析と論理学モドキ(メモ)

中国世界の分岐点:暫定作業仮設 補足②

2019-05-27 18:12:14 | 雑談
前回書いた北宋後期科挙の特徴
 ①受験者名目隠し採点方式の採用
 ❷進士科への一本化
 ③最終試験たる殿試(皇帝直裁)の設立
 ❹進士科の科目を詩賦中心から経・論・策へと変更
 ❺経の対象をニ書(論語・孟子)、五経(尚書、詩経、周礼、易、礼記)への変更
  ※実施的にはニ書・三経(尚書、詩経、周礼)
 ❻標準テキストの策定
 ❼将来における科挙廃止を見込んだ官学(三舎)の整備
 ※①,③は王安石改革前に成立

の内「❼将来における科挙廃止を見込んだ官学(三舎)の整備」を除いては以下に述べるマイナーな変更を伴いながら南宋末に固定され、清末まで続きます。儒林外史・官場現形記が描く世界です。
 南宋以降の科挙における王安石改革からの変更点は以下の党利です
 ❹経・論・策に加えて詩賦の復活
 ❺経の対象を四書(論語・孟子・中庸・大学)、五経(尚書、詩経、春秋、易、礼記)への変更
 これだけです。但し
 ❻標準テキストの新学系から道学(朱子学)系への変更:急速に普及した木版印刷技術と私塾教育を通した一〇〇年ほどかけた息の長い運動の結果です。
 ❼官学に代わる私塾の普及

 そして上記変更を推進し、官学として覇権を握る事となったのが朱子学者達でした。
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